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呼び方は何が正しい?江戸時代の物語『小川の辺』についての疑問
- 江戸時代の物語『小川の辺』を見て、主人公が若党から「若旦那様」と呼ばれていたことに疑問を感じました。父親が隠居した時点で若党は「旦那様」と呼ぶのが通例なのでは、と思いました。
- 原作を読むと、主人公は「若旦那様」と呼ばれており、父親は「当主」と表現されています。これにより、主人公が城勤めをしている当主ではない可能性が浮かび上がりました。
- したがって、質問は以下のとおりです。1)若党が主人公を呼ぶ際には「若旦那様」が正しいのでしょうか。2)「当主」は主人公か父親か、どちらなのでしょうか。3)若党が主人公を「旦那様」と呼ぶ場合、父親は何と呼ぶのが正しいのでしょうか。
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江戸時代に武士(藩士・幕臣など)の一家で出仕するのは当主だけであるのが原則でした。嫡子であっても子供が出仕することは例外で、多くは(父親の)見習いの形でであったり、上級藩士にみられるように藩主の側に仕える小姓などの形(一種の見習いでしょうが)で出仕することがありましたが、その場合でも父親は出仕しています(父親の役職を子が超えることはあり得ませんが)。一般には代替わりの時には父親は隠居願いを提出し、同時に子供の家督相続願いが出されます。家督相続が許可されると子は家督として一家の当主となり、父親は隠居となります。当主となった子は与えられた役職に従って出仕することになります(俸禄だけもらって、役職に就けない武士も多いのですが)。また、父親といえどもいったん隠居すると当主である子に従うのが武士の原則です。 質問の場合で考えると、出仕している主人公が当主で、父親は隠居と考えられますので、主人公を旦那様、父親をご隠居様と呼ぶのが正しいと思います。 先日ある歴史小説を読んでいたら、江戸時代に南高梅が出てきましたが、南高梅は戦後に名付けられた品種で、江戸時代にはあり得ないものです。歴史小説の内容が全て時代の内容に即しているわけでもなく、一種現代劇を歴史に名を借りて描いていることも多いのではと思います。
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- takeko85
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実権をもってる方が当主なんじゃないですか? その若旦那が実権を持って旦那と呼べと言えれば旦那様になると思いますよ。 それにずっと若旦那様と呼んでいれば代替わりしても、配下が代替わりしない限りすぐには変わらないんじゃ? 古来より日本は個人より家が基準なんで家長は一番上の人間です。 天皇家も天皇を退位して上皇になっても家長は上皇です。
お礼
遅くなりましたが、お忙しい中、回答ありがとうございます。 家督を子供に譲って隠居の身となっても、その家の中では隠居の父親に対して息子は礼をつくすということに異存はないのです。身分制度があったこの時代において、その戌井家以外の人間が新蔵の呼び方を聞いても奇異に思わない正しい呼び方を知りたいのが質問の主意なのです。 takeko85さまのお説にのっとって天皇家で考えると、上皇がいるときの天皇は、配下が代替わりしなければ、天皇とは呼ばれず皇太子と呼ばれてしまう場合がある、というふうにとれてしまいます。それはやはり違うと思うのですが。
お礼
お忙しい中、回答を寄せてくださったことに感謝申し上げます。 >出仕している主人公が当主で、父親は隠居と考えられますので、主人公を旦那様、父親をご隠居様と呼ぶのが正しい 回答はすぐに読んだのですが、私自身の解釈とほぼ似ていたため、もう少し別の回答があるのではと、少し待っていたため、本日の御礼となりました。家督相続願いの件や隠居願い提出の件は知りませんでしたので、たいへん参考になりました。 またその時代には本来なかったはずの梅の品種の件は、おもしろく思いました。今となっては小説の作者が単に勘違いをして、出版社の担当者が気付かなかったのか、それともこんなことは先刻承知の上で「若旦那」を用いたのかは分かりませんが、歴史「小説」ではあまり用語にはこだわらないほうが良さそうだと思うようになりました。 遅ればせながら御礼申し上げます。