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引用発明の構成を含まずで、進歩性を主張できますか?

拒絶査定不服審判の請求書を自力で書いている一般人です。 できましたら、ぜひ進歩性について教えてください。 引用発明1 A+B 引用発明2 A+C+D 本願発明  A+B+C 審査官は引用発明1と引用発明2から進歩性を否定するのですが、 私は納得ができません。 このような場合に進歩性を主張するには どのようにすればよいのでしょうか。

専門家の回答 ( 2 )

回答No.4

弁理士です。 引用発明1の文献をよーく読んでください。 引用発明1の目的・作用効果を考えると、A+BにCを組み合わせると、引用発明1が主張する作用効果が悪化する可能性を合理的に説明できますか? できる場合には、「引用発明1にCを組み合わせると、引用発明1の作用効果が台無しになるので、そのような変更は当業者は考えない。」と主張します。 このような主張を「阻害要因の主張」といいます。 また、化学系の発明であれば、明細書中の比較例・実施例に基づいて、A+B+Cの方が、引用発明1・2よりも優れていることを合理的に説明できますか? できる場合には、「従来は存在しなかったA+B+Cという組み合わせをあえて選択することによって当業者が予測しえない顕著な効果が得られた」と主張します。 このような主張を「顕著な効果」の主張といいます。 進歩性の主張の大部分は、「阻害要因の主張」と「顕著な効果の主張」の組み合わせです。 電気・機械・構造系の発明では、「顕著な効果の主張」が認められることはほとんどありませんので、一生懸命、阻害要因の主張をします。 また、補正できるネタがある場合には、A,B,Cの構成を下位概念にするような補正によって差別化ができる可能性があります。「阻害要因の主張」と「顕著な効果の主張」のどちらもできない場合には、補正によって差別化をするしかありません。 審判請求時の補正には、厳しい制約があり、「A+B+C」に「+E」を追加するような補正は認められない可能性が大です。 また、審判請求時の補正が最後のチャンスであり、ここで特許にできなければ、その後、分割や補正の機会はありません。必要な場合には、この時点で分割出願をしておく必要があります。

Scipio93
質問者

補足

前回に続きアドバイスありがとうございました。 「阻害要因の主張」をしなければいけないということがよくわかりました。 最初の質問を少し変えますが、 引用発明1 A+B 引用発明2 A+C 本願発明  A+B+E(新規発明) (EはCと似ている) と主張したいとします。 この場合 A+B+C(引用発明1+引用発明2)から A+B+E(本願発明)への阻害要因を主張すればいいのでしょうか。 それとも、Eがなければ、絶対に本願発明にはならないゆえ、 審査官はEと似ているCを持ち出しているので、 CからEを考えつく阻害要因を主張すべきでしょうか。 素人的にいえば、後者のように思えるのですが、 何卒よろしくお願いいたします。

伊藤 寛之(@skiplaw) プロフィール

SK特許業務法人 弁理士 伊藤 寛之 (いとう ひろゆき) 日本弁理士会 ■お問い合せ■ SK特許業務法人 【対応エリア】全国 【営業日】10:00~18:00 ■事務所について...

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