economicsは経済や経済学などと訳しますが、会計や決算といった訳もあるのでしょうか。
次の4つの文章はリースに関する国際的な会計基準についての新たな草案に対する意見ですが、
economicsを経済とすると、しっくりこない箇所もあります。以下の訳文で正しいでしょうか。解説をお願いいたします。
『 However, we are concerned the proposed models will move significant portions of lessor accounting away from the economic model associated with leasing and lead to the double counting of assets and an overstatement of revenues and expenses in lessor financial statements, specially under the performance obligation approach.
しかし提案されたモデルは、貸手の会計の相当な部分を、リースに関する経済モデルから逸脱させ、特に履行義務アプローチについては、貸手の財務報告書における資産の二重計上、および収益と費用の過大評価をまねく懸念がある。』
リースに関するといっているので、ここでは会計モデルのほうが適訳に思われます。経済モデルにもリースに関するモデルがあるのでしょうか。
『The de-recognition model is a cost allocation model and is not an economic model, unlike the existing direct finance and sales-type lease accounting models.
認識中止モデルは既存のダイレクト・ファイナンス・リースやセールス・タイプ・リースとは異なり、原価配分アプローチであり、経済モデルではない。』
上の文で、原価配分アプローチと対比するのに、経済モデルとするのは違和感があります。ここでは会計モデルのほうが適切と思いますが、economicsにそういった意味があるでしょうか。また、unlike~を文章前半にかかるように訳しましたが、正しいでしょうか。
『Thus, the model, while closer to lease economics than the performance obligation approach, is still not a complete economic model, particularly by applying the cost allocation approach to the residual position.
つまり、このモデルは履行義務アプローチよりリース経済に近いが、残余部分に原価配分アプローチを適用する点について、完全な経済モデルではない。』
ここは、リースに関するものなので、経済より会計のほうが適切のようですが・・・
『We believe the existing lessor accounting models presented in ASC 840
and IAS No. 17, Lease, reflect the underlying economic substance of
transactions and are considered to provide appropriate financial information to investors.
ASC(会計基準編纂書)840およびIAS(国際会計基準)17、『リース』に示される既存の貸手会計モデルが、取引の会計概要の基礎を勘案し、投資家に適切な財務情報を提示すると考えられている。』
ここでは、economic=経済でもよいのかもしれませんが、やはり取引の概要といっているので、
会計になるのではと思いますが、どうでしょうか。
企業会計の専門ではありませんが、文章だけ拝見しますとeconomic modelという用語は他のaccounting modelsとの単なる用語の差し替えのように思えます。(accountingという語が氾濫するのを少なくとも50%は軽減して読みやすくしようという意図かと)
ちなみにリーダーズ英和辞典にも「財政(上)の」として記載されていおり、コウビルド英英辞典のaccounting (the activity of keeping detailed records of the amounts of money a business or person receives and spends)とeconomic (means concerned with the organization of the money...)の説明でも両者が収支を管理するという点で連続しているので代替語として使われているのだと思います。
一部の業界で行われている管理会計的な手法だと、本来の会計基準から外れてしまうというようなことを言っているのでしょうか。unlike以降の考え方はお考えの通りだと思います。
3番目の文章で出てくるlease economicsについては、さらにあいまいな見方になってしまいますが、あたかも家計の適正な会計管理運営をHome economicsや「家庭の経済学」と言うように、effective leased asset management programというミクロな視点でaccounting手法を捉えてeconomics(つまりおっしゃるように「リース会計」として)という語を使っているのではないでしょうか。
ちゃんとした回答にはなっておらず恐縮です。
お礼
御回答ありがとうございます。財務関係から考えるだけでなく、様々な英和辞典や英英時点で調べるのことも必要ですね。
補足
回答の中にありましたように、新たな基準の草案は、既存のリース会計の例外を規制するといったものです。ご参考までに。