こんなので良ければ、作る事はけっこう簡単です。例えば、関数fとgが同じ定義域A(区間)で定義されていて、Aの左端点をaとしときます。
df/dx<dg/dx かつ f(a)<f(b) ⇒ A全体でf(x)<f(x) (1)
なんて定理(と普通言いませんが)は、良く使ってるはずです。微分不等式が余り強調されないのは、上記のように特別そう言わなくても、普通に考えて結果を出せるケースが多いから、のような気がします。
一方、微分方程式の方は、運動方程式のように法則を与える事が多いので、前面で出てくる気がします。
余談ですが(1)に関連して、平均値の定理は(1)のような事を証明するためにあり、「平均値の定理の真価は、それを不等式の形に書いた時に、最も良く現れる」と、ディユドネという数学者は言っています。ディユドネって知らないと思いますが、むかし一世を風靡した数学者で、じっさい彼の著作「現代解析の基礎,東京図書」では、不等式の形の平均値の定理が現れます。
この意見には、多々うなずける所はあるのですが、やっぱり「等号で表した平均値の定理(微分方程式?)」の方が、自分は使いやすいです。たぶん微分不等式が流行らないのは、そういう事もあるんだと思います。個人的意見ですけど・・・。
お礼
わざわざ参考書で確認して頂き有難うございました。 皆さんの回答を纏めてみると「存在はするけど微分方程式のような知名度は無い」ということになりますね。