ポイントは現在価値を求める計算式にあります。
現在価値をPV、将来価値をFV、金利をrとすれば、一年後のFVは、
PV(1+r)=FV・・・(1)式
という式が成り立ちます。
このとき、債権は「将来100万円返金します」といったFVが固定されています。
したがって、PVを求めようとしたら、
(1)式を変形して
PV=FV/(1+r)・・・(2)式
を計算することになります。
ここで、金利rの大きさが問題になります。
rが大きい時、(2)式の分母も大きくなるので、PVは小さくなります。
rが小さい時、(2)式の分母も小さくなるので、PVは大きくなります。
したがって、金利rが上昇すると債券の現在価格PVは下落する、といえます。
なお、他の回答者様の考え方は、(1)式の変形になっています。
(1)式を変形して
PV+rPV=FV
ゆえに、
PV=FV-rPV・・・(3)式
が得られます。
(3)式からも、金利rが大きくなれば、PVが下落する関係が読み取れます。
また、式を使わず直観的に理解することも可能です。
金利が上昇すると、銀行預金の利息もよくなります。リスクフリーな金融商品である銀行預金が魅力的になるということは、相対的にリスク付きの債権の価値が下落します。
つまり、今までは、定期預金の利率が1%だから債権に投資していたけれど、3%になったから定期預金に乗り換えようかな、という人が出てくるわけです。
したがって、今まで通りの価格で債権を売ることが出来ず、債券を安売りすることになるのです。
お礼
ありがとうございます。分かりやすかったです。