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恐怖を感じるデザインとは?
魔物や怪物の絵というのはいろいろ残されていますよね。 宗教的な物からゲームの敵キャラなど。 こういったもののデザインって「恐怖」が基本のテーマだと思うんですけど、人が物の形から恐怖するメカニズムはどういうものなんでしょうか? 単純に複数の動物を組み合わせただけの怪物などもありますが、これだけでも恐怖の対象になりますよね。 いったい人は形の何に恐怖してるのでしょう? またこれらの絵を描く人たちは、どういったことにこだわりながら描いているのでしょう?
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恐怖の最も基本的なものは、「食われる」だと思います。 生命というのは「食うか食われるか」で、これは生命のあるべき姿です。 逆に考えください。人間は、食す習慣のある生物に対する恐怖・嫌悪感というのは、不思議と少ないものなのです。 例えば日本ではタコはとてもポピュラーな食材ですが、世界的に見るとタコを食べる習慣がある国というのはかなり少数派で、西洋の多くではかなり古くから、タコは恐ろしく忌み嫌われる動物の代表格として扱われてきました。でも日本では、しばしば「おどけている」「愛嬌がある」「親しみ易い」といったイメージが持たれ易いです。 ・・・この違いはなんだと思いますか? つまり「食う対象か、否か」です。人間と言うのは、それを食べた時点で、その対象を「下」に見るのです。いえ、これは人間に限ったことではなく、生物の普遍的な思考なのかもしれません。 (同様のことが、ウナギ、クラゲ、海草といった、国によってあまり食されない生物にも言えるかもしれません。) もう1つ例を。人は虫を怖がります。この傾向は多くの先進国で見られます。でも、人に嫌われがちな虫の多くは、人に害をもたらすようなものではないです。牛や鶏の方がよほど強く危険なのにも関わらず、人は牛や鶏にさほど恐怖は抱きません。・・・これは「食う相手」(裏を返すと「絶対食われない相手」)だと認識しているからなのでは? ひ弱で小さな虫達がどうにも「怖く、不気味」に思えてしまうのは、「食う相手」だと人が認識していないからなのではないでしょうか。「自分より確実に下の立場」だと認められないからでは。 もし日本において虫を食べる習慣がポピュラーだったら、少なくとも今よりははるかに好印象な「虫に対するイメージ」が確立していたのではないかと思うのです。 絵描きが何にこだわっているかはまぁ人それぞれでしょうが、「人に恐怖を与える絵」を描いているのだとしたら、もしかしたらその絵は無意識のうちに「食われる対象(自分が食えない対象)」をイメージして描かれたものなのかもしれませんね。
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- yoshino kim(@kimconures)
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私は絵を描く者ですが、全て明るいおだやかな絵と評価されています。手法では、まずベースとなる色はやはり薄い黄色や黄緑を使うと絵全体の雰囲気が明るくなり作品を助けます。 描いている物は特別な違和感をもたないものを描きますが、そこからは作者のノウハウがあって個性を込めて描きます。 反対に、恐怖を感じる絵というものは、まずベースの色彩は、人が本能で怖がる闇、暗色をベースにします。 暗闇では人は反射的に目を見開き、光を得ようと目を凝らします。怖い物見たさといいますが、身の危険となるものを探しているのです。 そこに見えたものは・・・今までの経験によくある安全な物であればまず安堵です。 今までに経験したことのないわからない物、であれば注意です。 それが動けば恐怖です。動きそうなものであればどういった動きをするか見当もつかなければ、パニックでしょう。 動物の組合せというのは、例えば袋に入った猫、わからないものが動いている。怖い物かなにかも分からない。 刺や牙があって目が吊り上って母さんみたい!分からない怖さが重なりますと、怖いのです。 人は本来の動物としての本能を持ち合わせています。そこを刺激すると感動や恐怖が目覚めると思います。
お礼
見慣れたものだからこそ、それらを不自然に組み合わせることで大きな違和感にもなるのかもしれませんね。 未知を恐れると言いますから、それがさらに確認しにくい暗闇の中に現れれば恐怖はより大きくなるのでしょう。 文明によって得たものでなく、恐怖というのはもっとも原始的なのかもしれません。 ありがとうございました。
お礼
すごく納得できました。 恐怖は原始的な感情だと思っていましたけど具体的に何かは思いつきませんでした。 捕食者と被食者の関係というのは、恐怖のもっとも基本ですよね。 一気に喰らえるような大口を開けているものとか、獲物を見据えるような視線を送るものとか、恐怖を感じる絵にはそういった要素があるかもしれません。 巨大なものであったり、空中から見据えてどこにも逃げられないという印象を与えたり。 現代人のように他の命も同等に近い扱いをしようとしてることが、本能からかけ離れた行為なのかもしれません。 もともと平等に観られないのが人間かもしれませんね。 そういえば海外ではタコの形をした魔物の絵があったりします。 柄の悪い人がタトゥとして掘っていたり。 虫は一匹二匹だとそれほどではないですけど、大群なんて見ると鳥肌立ちますよね。 ゴキブリとかは一匹でも悲鳴を上げる人がいますけど、やはり食べられないし、そのくせ素早く動いて更に飛びますから襲われているような錯覚が起こるのかもしれません。 食われる恐怖。 ここからすべてが始まるのかもしれませんね。 ありがとうございました。