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MRJの燃費優位性は何年持ちそうですか?
朝日新聞のこどもニュースでMRJの記事をよみました。 航空機に詳しい方に質問があります。 1.MRJが競合機種に対して20%-30%の燃費削減ができるということが書かれていましたが、この優位のうち、カーボンファイバーの大量使用による軽量化分と、GTF:Geared Turbo Fanエンジンによる推進効率向上の貢献度はどのような割合と考えるべきでしょうか?(ちなみに主翼構造材にカーボンファイバーを使用するのは断念したと聞いたことがあります。) 2.ボンバルディアやエンブラエルが東レからカーボンファイバーを購入してMRJと同等の軽量化ボディーをつくるのに何年ぐらいがかかるでしょうか? 3.ボンバルディアやエンブラエルがPWからGTFエンジンを購入し、現行機種のエンジン換装をするには何年ぐらいかかるでしょうか? また、YS11の時代に性能では負けていなかったがコストで負けたという趣旨の記述がありましたが、今回MRJではコストで負けないのでしょうか? 日本の愛知県の工場で製造する飛行機が中国で製造される飛行機にコストで負けないというこは有り得ないと思うのです。 MRJの戦略はYS11の時と同じ「性能は良いけどコストで負ける」ということにならないのでしょうか? 日本製の機体が世界で飛ぶ日がくると良いなと考えておりますが、少々心配もしております。
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回答付きませんね。 わたし、こういう質問にでしゃばるほど飛行機に詳しいわけじゃないんですが、枯れ木もなんとか、ということで。 だから、ご質問に個々に回答つけないで、ざっくりとエッセーを書くことにします。 もし、MRJが技術的に成功し、顧客にアピールすることがはっきりしたら、たぶん2、3年で同じものが出てくると思います。 リージョナルジェットの開発期間てそれくらいでしょう?炭素繊維を使った複合材料は日本メーカーが得意なのだそうですが、他のメーカーでは不可能というわけでもないわけですし、あるいは日本のメーカーに発注したっていいわけです。重工は売らないでしょうが、たぶん重工だけが作れるというわけでもないと思います。 P&Hのエンジンだって同じことです。欲しい人にはP&Hは売るでしょう? 結局、技術的優位だけで生き残るというわけにはいかないでしょう。誰も真似できない、門外不出の技術なんてそうはないですよ。 売れると分かればみんなが同じものを作ることができるのです。 自動車を考えれば分かるでしょう?ハイブリッドカーなんて、もともとはポルシェ博士が考えたものだそうですよ。 一世紀ずっっと寝ていた技術が、プリウスで売れる!とわかったら、猫も杓子もハイブリッドです。 ハイブリッドカーは別の意味でも教訓的ですよね。 猫も杓子もハイブリッドですが、プリウスはハイブリッドの代名詞になっています。他のメーカーがいろいろ特徴をつけてハイブリッドを投入してきますが、先行メーカーは優位をたもっているようです。 リージョナルジェットで言えば、この先行メーカーはポンバルディアであって、これとためをはっているのがエンブラル。重工はあとからおっとり出てきたわけでしょう?遅いんじゃないでしょうか。 あとは、要するに販売力ですよ。 高くてもいいものは売れるかもしれないし、安いからこそ売れるかもしれないし、たぶんそれは結果論です。 MRJの成功は、重工がどれだけ強力な販売体制を構築できるか、にかかっていると私は思います。
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- funflier
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私も、あまりに専門的な、と申しますか航空機業界の正にその分野の立場に今居る人間しか解ら ないようなご質問で、回答なんて付くんだろうかと思ってはいましたが。考えた範囲で書きます。 >1.MRJが競合機種に対して20%-30%の燃費削減ができるということが書かれていましたが、 >この優位のうち、カーボンファイバーの大量使用による軽量化分と、GTF:Geared Turbo Fan >エンジンによる推進効率向上の貢献度はどのような割合と考えるべきでしょうか? http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%89%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3 このwikiによれば、エンジンの燃費改善は12%だそうです。ジェットエンジンで燃費と言えば 比燃費(specific fuel consumption、燃料流量/正味スラスト)のことなのですが、距離で表す 自動車と同じでメーカー理論値と実際の運航ではかなり幅が出るでしょう。ただ、一般自動車 に比べれば遥かに管理された運航状況下なのでそれほどかけ離れた値ではないと思いますが。 機体軽量化分は、この割合ならこれだけと示せる単純計算式も無く、各数値を従来機体のデータ に当てて試算をしてみたものでしょうから、その内訳が解らないと無理です。航空会社は燃料購買 価格と燃費は普通公表しませんので、少なくとも一般人では求めても解らない筈です。 >2.ボンバルディアやエンブラエルが東レからカーボンファイバーを購入してMRJと同等の軽量化 >ボディーをつくるのに何年ぐらいがかかるでしょうか? 今現在どの段階にあって、どういう体制で行うかでまるで違ってくるのではないでしょうか。B787 の例でも殆ど外注生産をとりましたから、既にその技術があるところに作らせるなら自社開発より 速い完成を見る訳ですし、同B787のようにかなり開発が遅延する場合もあるでしょうし。 誰にもなんとも言えないんじゃないでしょうか。 >3.ボンバルディアやエンブラエルがPWからGTFエンジンを購入し、現行機種のエンジン換装を >するには何年ぐらいかかるでしょうか? 既存の航空機に後から出たエンジンを載せるのは大変困難です。設計に対して与えられる型式 証明や機体個々の耐空証明といった法的面クリアもそうですし、エンジン制御が異なればエンジン を換えるだけでなく、機体側の改修も大変です。実際に今世界各地で運航している機種についても 燃費がいいからと新型エンジンに積み換えている訳でもないでしょう。少し前でもハイバイパスターボ ファンの機体が飛んでいる一方で、轟音を響かせて旧型機が離陸していくといった光景はいくらも ありました。現行機種を新型エンジンに合わせて新機種にする場合でも、どれだけ変更が必要か はメーカー当事者が検討した結果でないと解らないと思います。期間となると、さらに2項のように どんな体制で臨むかでまったく違ってきます。 経済事情面については解らないです。(終始「解らない」だけの回答で申し訳ありません。)
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コメントありがとうございます。 クルゼイロやカナダドルに対して円が高い今、エンブラエルかボンバルディアを買収するのが一番良いと思います。 サーブやフォッカーなどのアフターサービス網を利用するべく提携話を模索しているようですが、やっぱり時間を買うには、買収でしょうね。 重工だけでなく、トヨタ自動車などが資本出資をしているので、大胆な資本政策で販売網を短期に確立することを祈りたいと思います。
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コメントありがとうございます。 YS11で大量販売に失敗したことを考えると、今回もまた「性能は良いんだけどね、、、。」ということで大量販売に失敗すれば、日本の航空機産業の夢だった完成機の商業的成功は永遠に夢のままになってしまいますね。 A320シリーズをハンブルクで国産化したドイツは、エアバスの傘下に入ったのが正解でしたね。 三菱航空機には重工以外にトヨタ自動車などの大手企業の出資があるようですが、販売面で支援することができるのでしょうか。