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回転運動と並進運動

図のように、剛体A、Bに力を加えたとき、Aは倒れますが、Bは地面に平行に移動します。 しかし、力のはたらきで考えてみて、黒い点のまわりのモーメントを考えると、重力と垂直抗力のモーメントは互いに打ち消し合い、残った力Fのモーメントがどちらも右回りなので、どちらも倒れてしまうように思えるのですが、何がおかしいのでしょうか。 回答よろしくお願いします。

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  • htms42
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回答No.3

1つ考察から抜けていることがあります。 >Aは倒れますが、Bは地面に平行に移動します。 こういう事が成り立つのですからこの物体は床に固定されているのではありませんね。 右下の黒丸が固定点であればどちらも倒れてしまいます。 固定されていない場合、 回転と並進の両方が起こるのであれば物体と床の間に摩擦力が働いているとしなければいけません。 摩擦がなければ右向きに力を加えれば力を加えた位置に関係なく右に動きます。 力を加えた時に起こる物体の運動を考える時にはまず「上下左右の釣り合いの式」を書くべきです。 摩擦力を考慮しなければいけないというのは自動的に分かります。 剛体の場合には回転が生じる可能性がありますのでモーメントの式が必要になります。 底面に働く静止摩擦力の大きさをfとします。外力Fが右向きですからfは左向きです。 物体に働く重力をW、床から物体に働く垂直抗力をNとします。 重心は図の長方形の対角線の交点にあるとします。長方形の縦、横の長さを2a,2bとします。 図の黒丸の点をPとします。 左右の釣り合い f=F 上下の釣り合い N=W 摩擦が働かなければf=0です。F>0であれば釣り合いが成り立ちません。力を加えさえすれば動くということです。 f>0とします。 静止摩擦力には最大値があります。Nとfの最大値foとの比を静止摩擦係数といいます。μと書きます。fo=μNです。 固定点との違いは最大値があるかないかです。固定点であれば加えた力Fの大きさによらずいつもそれに釣り合う力fが存在するとした時の式と同じになります。 Fの作用点の高さをxとします。 垂直抗力の作用点の位置はP点からyのところにあるとします。 (垂直抗力の作用点は加えた力の大きさ、作用点によって動きます。いつも重心の真下にあるのではありません。重心の真下にあるのはF=0の場合です。) 物体が静止しておれば「右回りのモーメント=左回りのモーメントりのモーメント」が成り立ちます。  P点の周りのモーメントを考えます。 xF+yN=bW    これですべてです。 未知数はy、N,fです。0<y<2b、f<fo=μNという条件があります。 N=Wを代入します。 y=(bW-xF)/W xF>bWであればy<0になります。モーメントの釣り合いは成立しません。 でもこれでいつも「回転が起こる」と考えるとおかしくなります。 滑らずに回転が起こるいう条件が確認されていなければいけません。 xF=bW の時を考えます。 F=f<fO=μN=μW xF=bW<xμW xμ>b xの値がこの条件を満たしているときにFの大きさを変化させて行って F>bW/x になれば回転が起こります。もしxμ<bであればF=bW/xになる前にf<foが成り立たなくなります。これは左右のつり合いが破れるという事ですから回転しないで右に動くという事です。xμ が小さい場合ですから摩擦力が小さい場合か、加えた力の作用点が低すぎる場合に起こることです。 固定点はμ=∞に対応しますからxμ>bは常に成り立っています。F>bW/xであればいつも回転が起こります。  xμ=bの時にy>0が成り立っていれば回転よりも先に滑り始めるとして考えても同じです。 x=2a、x=a/2として滑らずに回転が起こるか、回転せずに滑るかの境目になるμの値を求めてみてください。

moshi30
質問者

お礼

なるほど! わかりやすい解説ありがとうございます。。 どこに力を加えても、静止摩擦係数によっては倒れたり、滑ったりするということですね。 回転して、接地面が地面から離れことばかり意識していたので、摩擦力を考慮に入れていませんでした。 もう1度基本から見直そうと思います。

その他の回答 (2)

回答No.2

一つ疑問があるのですが、 >>図の例では、紐が物体の上部にあってMoがMwより大きいので転ぶ 紐が物体の下の方にあればMoがMwより小さいので転ばないと判定します。 これは、たとえ外力が下の方に働いているときでも、Mo>Mwとなるような 大きな力を加えれば、物体は回転するということでしょうか? *********************************************************** その辺りのことは十分ご存じだとおもったので説明しなかっただけです。 モーメント(言わば回転させる能力) = 力×A点から力を含む直線におろした垂線の長さ です。 お尋ねのような力の掛け方では、垂線の長さがゼロとなるため、力が大きくても モーメント自体はゼロで転倒させる能力はありません。

moshi30
質問者

お礼

完全に下(=A点)ではなく、A点よりも微妙に上の方に力をかけた場合についてお聞きし、この場合うでの長さはゼロではないと考えたのですが・・・。 質問が不十分がだったようで、せっかく回答していただいたのに、申し訳ないです。。

回答No.1

右下の黒丸をA点とします。 A点まわりのモーメントを全部勘定にいれます。 外力による時計回りのモーメントを Mo 物体の重さによる反時計まわりのモーメントを Mw 床からの反力による時計回りのモーメントを Mr 時計回りの合計モーメント Mは、    M=Mo-(Mw-Mr) ・・・・・・・(1)です。 Mが正なら時計周りに物体は回転します。 ここで注意すべきは、物体の重さ W と 反力 R は通常は釣り合っています。 つまり、 W=R 従って Mr=Mw ・・・・(2)なのです。 外力 O が働いていないとき、すなわちMo=0 のときは(2)が成立し (1)=0 だからひとりでに回転したりしません。 Moを大きくしていくと、それにつれて(Mr-Mw)も大きくなりMo=0を維持します。 しかし、それも限度があって、物体が傾き始める直前にはMr=0となり、それ以降0のままです。 従って  (1)式は、M=M0-Mwとなります。 Mwは一定値ですからMoがこれより大きくなれば 回転を始めます。 通常はこのような複雑なことを考えずに、MoとMwを比較して、Moが大きければ転ぶと判定します。 図の例では、紐が物体の上部にあってMoがMwより大きいので転ぶ 紐が物体の下の方にあればMoがMwより小さいので転ばないと判定します。 このような反力の性質については混乱を生ずるので初学者には説明しません。 しかし、このような反力の性質はニュートンの運動の3法則のうちの一つ、 作用反作用の法則の本質上のは話ですので、避けて通るわけにはゆきません。

moshi30
質問者

お礼

非常に丁寧に回答していただきありがとうございます。 一つ疑問があるのですが、 >>図の例では、紐が物体の上部にあってMoがMwより大きいので転ぶ 紐が物体の下の方にあればMoがMwより小さいので転ばないと判定します。 これは、たとえ外力が下の方に働いているときでも、Mo>Mwとなるような大きな力を加えれば、物体は回転するということでしょうか?

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