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極限に関する問題で質問です。
数日おいてまた問題を考えてみたのですが、納得できないものがあり、質問させていただきます。 x>oの時、次の不等式が成り立つとする。 e^x>1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!(n=0,1,2・・・) このとき、lim(x→∞)x^n/e^xを求めよ。 はさみうちを使って極限を求めるという方針はついたのですが、そこまでいくのにどのような変形をすればよいのか分からなくなりました。教えていただけないでしょうか? よろしくお願いします。
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先ず、確認ですが、 - 「lim(x→∞)x^n/e^xを求めよ。」と言われている時のnは(何かは分からないが) 何か与えられた(「固定された」)「一つの」数値であり、勝手に変えることは 許されない - 一方与えられている式 e^x>1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!(n=0,1,2・・・) においてはnは「任意の」非負整数でよい。つまり、別に文字は nでなくてもよく、mなりkなり置き換えても全然構わない。 つまり、「lim(x→∞)x^n/e^xを求めよ。」と問題文で書かれている nとは何の関連もない という事に気をつけておきます そこで先ず明らかに 0<(x^n)/(e^x)です(このnは与えられたある数値)。 次にe^x>1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^m/m! > x^m/m! (for mは「任意の」非負整数) (分かり易いようにわざと文字nをmに置き換えています)より、ここでは m=n+1とおくと(先程も言いましたがmはここでは非負整数であれば何でもいい) 0<(x^(n+1)) / (n+1)! <e^xであるから、 0< (x^n)/(e^x) < (x^n) / ((x^(n+1)) / (n+1)!) = (n+1)! / x であって、これで x→∞の極限を取ればいいです。
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- muturajcp
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x>0のとき 任意の正整数n≧0に対して e^x>1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n! が成り立つから 任意の正整数n≧0に対して e^x>1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^{n+1}/(n+1)! も成り立つから x>0 e^x-x^{n+1}/(n+1)!=1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!>0 だから e^x>x^{n+1}/(n+1)! ↓ 1/e^x<1/{x^{n+1}/(n+1)!} ↓ x^n/e^x<x^n/{x^{n+1}/(n+1)!}=(n+1)!/x ∀ε>0 に対して ∃K>(n+1)!/ε x>K → e^x>x^{n+1}/(n+1)! だから |x^n/e^x|=x^n/e^x<x^n/{x^{n+1}/(n+1)!}=(n+1)!/x<(n+1)!/K<ε ∴ lim(x→∞)x^n/e^x=0
- R_Earl
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xが0より大きいので、とりあえず0 < x^n/e^xである事が言えます。 これで挟み打ちの半分が作れました。次にもう半分の部分について考えます。 とりあえず与えられた不等式e^x>1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!から x^n/e^xの形を作り出す事を考えてみます。 するとこの不等式の両辺の逆数をとり、次に両辺にx^nをかければ 左辺側にx^n/e^xができあがります。こんな感じですね。 e^x > 1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n! ↓(両辺の逆数を取る) 1/e^x < 1 / {1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!} ↓(両辺にx^nをかける) x^n/e^x < (x^n) / {1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!} これでx^n/e^x < (x^n) / {1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!}という不等式が得られました。 これは挟み打ちの式のもう半分になりそうです。 ここで試しに、 0 < x^n/e^x < (x^n) / {1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!} という不等式を作って、x → ∞を考えます。 すると 0 ≦ lim(x → ∞) x^n/e^x ≦ n! となります。つまりlim(x → ∞) x^n/e^xの値は0~ n!の範囲の中にある事が分かりましたが、 極限値は求められていません。つまり今作っていた挟み打ちの式は駄目という事です。 さて、この方法ではlim(x → ∞) x^n/e^xの極限値を求められませんでした。 しかしここで「lim(x → ∞) x^n/e^xの値は0~ n!の範囲の中にある」という事を利用すると、 lim(x → ∞) { x^(n-1) } / e^xの値が0になる事を求める事ができます。 大雑把なイメージだと 0 < lim(x → ∞) x^n/e^x < n! ↓ (両辺をxでわる) 0/x < lim(x → ∞) x^(n-1)/e^x < n!/x ↓ (x→∞を考えると) 0 ≦ lim(x → ∞) x^(n-1)/e^x ≦ 0 となります。ちなみにこれは飽くまでも大雑把なイメージです。 本当はこんな式変形はできません。ちゃんと正確にやるなら 「lim(x → ∞) x^n/e^xの値は0~ n!の範囲の中にある」という事を 求める時に使った不等式 0 < x^n/e^x < (x^n) / {1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!} を利用します。この両辺をxで割ると 0 < { x^(n-1) } / e^x < {x^(n-1)} / {1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!} となって、ここで挟み打ちの定理を用います(つまりx → ∞を考えます)。 するとx → 0の時{x^(n-1)} / {1+x/1!+x^2/2!+・・・+x^n/n!} → 0となるので 0 ≦ lim(x→∞) { x^(n-1) } / e^x ≦ 0 となってlim(x→∞) { x^(n-1) } / e^x = 0が示せます。 実はこの方法と同様の方法でlim(x→∞)x^n / e^x = 0である事が示せます。 nの値が1大きくなるところが違いますが、全く同じ方法で対応できます。