- ベストアンサー
税負担と実際の税金支払いに関する問題
- 税負担と実際の税金支払いは関係ないのか?
- 初歩のミクロ経済の問題で、税負担と実際の税金支払いに関する答えは○か×か?
- 初歩のミクロ経済の問題で、税負担を課せられている人と実際に税金を支払う人の関係について説明してください。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
答えは、○です。商品の購入者に税金をかけても、販売者にかけても、その税の負担額はかわりません。違いは、ただ「どちらが」そのお金を政府に払うかだけですが、負担額が同じなのでまったく問題ありません。ちなみに入門のマンキューの教科書にはちゃんと、”a surprising conclusion: Taxes levied on sellers and taxes levied on buyers are equivalent (pp. 127, 5th ed.)”とあります。 グラフの上に、需要曲線と供給曲線(直線の方がわかり易い)があるとします。それぞれのケースを考えて見ます。ペンで実際に書いてください。 (1) 販売者に税をかける 供給側に税金をかけると、供給量が減ります。これは自然災害で農作物の収穫量が減るといった例のように、供給曲線が上に(左に)シフトするからです。そうすると供給量が減ります。新しい供給量(Q)上では、シフト前と後の供給曲線の間に隙間(wedge)ができますが、それが税金の額を表しています。ここで、新しい供給量上にある曲線を確認してください(新しいQの上を価格軸にそってみていくと)。まず、もとの供給曲線があり、その上に新しい供給曲線と需要曲線が交差する点があります。前者はwedgeの下端、後者はwedgeの上端にあたります。その上端を購入者がはらう金額、下端が販売側が受け取る金額になります。取引後、販売側がそのwedgeの額を政府に納めます。 (2) 購入者に税をかける 需要側に税金をかけると、需要曲線が下に(右に)シフトします。商品の値段が上がるからです。そうすると、またシフト前と後の需要曲線の間に隙間(wedge)が生まれます。これが税の額です。同様に、wedgeの下端が販売者が受け取る金額で、上端が購入者が支払う金額になります。この場合は、wedgeの額の税を消費者が政府に納めます。 同じ平面に両ケースを書くとわかりますが、購入者が支払う金額、販売者が受け取る金額は変わりません。直感的には、税金は供給曲線と需要曲線の間にただwedgeが打ち込まれただけと考えるといいと思います。つまり、供給曲線と需要曲線のどちらが動いても関係ないことになります。 グラフ上に適当な$とQを書くともっとわかり易いと思うのでやってみてください。わかりにくい説明で申し訳ないです。詳しくは教科書で詳しく学んでください(マンキューが明快です)。
お礼
お時間をかけてとても丁寧に説明してくださってありがとうございました。 すごくよく分かりやすかったです。感動しました。