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1次元調和振動子の演算子の関係式について
- 1次元調和振動子における演算子の関係式と、係数AとBの求め方について説明します。
- 質量m、角振動数ωの1次元調和振動子のハミルトニアンは式(1)で与えられます。運動量演算子pと位置演算子xの交換関係は[x,p]=ih/2πです。
- 演算子N=a†aの固有値をnとし、その規格化された固有状態を|n>とします。|n>の次の状態を求めるための関係式a†|n>=A|n+1>と、a|n>=B|n-1>が成り立ちます。ここでAとBは正の実数です。
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えらくヒントや誘導が少ない問題ですね(汗) 一般解である(4)式使わなくてもいけます。 交換関係[x,p]=xp-px=ih/2πを満たす がまずヒントです。 交換関係[a,a†]=aa†-a†a を計算してみてください。xp-pxがわかっているので求まるはずです。 [a,a†]=aa†-a†a=1になりましたか? a|n>が固有関数である保障はありませんので 今のところは正体不明な関数、|?>=a|n>とでも置いておきましょう。 演算子Nを作用させてこの関数の形が変わらなければ固有関数であることがいえますね。 (Nという表記が自然数の様に見えてしまいミスリーディングなので注意してください。 例えば、N|n>=n|n>, N|n-1>=(n-1)|n-1>, N|2>=2|2> です。念のため。) よってN|?>,つまりNa|n>をぐりぐり計算していけばいいわけです。 途中の変形では N=a†a、aa†-a†a=1の二つを使いましょう。 N|?>=(n-1)|?>になりましたね? よって|?>という関数は固有関数なわけです。 さらに演算子Nの作用によって(n-1)という固有値が生じたということは その関数は|n-1>もしくはその定数倍であるはずです。 つまりa|n>=B|n-1>です。 a†|n>=A|n+1>の式も同様にして示してください。 係数Bを求めます。 nと係数Bに関係がなんとなくありそうです。 <n|N|n>の値を2通りの方法で計算してみましょう。 <n|N|n>=n<n|n>=nこれは簡単ですね。 <n|N|n>=<n|a†a|n>で計算してみましょう。こっちはちょっと難しいです。 <n|N|n>=<n|a†a|n>=B<n|a†|n-1>のその後がちょっと困りますね。 ここで全体の複素共役をとって見ましょう。 ブラケット表記ではわかりにくいので定義どおりに書くと、例えば<n|H|m>は <n|H|m>=intφn† H φm dr なわけですがこれの複素共役をとると <n|H|m>†=(intφn† H φm dr)†=intφn H† φm† dr=intφm† H †φn dr=<m|H†|n> つまり <n|H|m>†=<m|H†|n> という感じの変形になるので、 B<n|a†|n-1>の複素共役をとってやれば B†<n-1|a|n>=B†B<n-1|n-1>=B†B もう一度複素共役をとってやれば、 BB†つまり|B|^2 結局 <n|N|n>=|B|^2=nですから B=√n Aに関しても同様にしてください
お礼
大変ご丁寧な回答を頂き、ありがとうございます。 無事理解できました。 感謝いたします。