• ベストアンサー

ヤスパールの形而上学

ヤスパールの形而上学が良く分かりません。デカルトの本を最近読んで、今や_パールの形而上学を読んでいるのですが、超越者とか限界状況は何となく理解できましたが、この本で出てくる「暗号文字の解読」が何を言っているのかわかりません。このため、彼の形而上学がどういうことかわかりません。解説していただけないでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
noname#4429
noname#4429
回答No.1

こんにちは。 まず、ヤスパールではなく、カール・ヤスパースですよね? あるいはカルル・ヤスペルス。つづりはKarl Jaspersですから。 まあ、それは置いておいて、と。 さて、この短いスペースで説明できるかどうかわかりませんが……。 ご存じのように、ヤスパースの哲学は哲学史上「有神論的実存主義」として 位置付けられています。 彼の言う限界状況とは、「そこにぶつかると挫折するしかない壁」のようなものです。 (Grenzsituation) そこにぶつかり、その現実を真摯に受け止めることによって 人はかけがえのない真の自己を発見するというもの、すなわち実存です。 さらに、その挫折を直視することによって超越者を認識することができる、 としました。超越者はヤスパースの言葉によるとご指摘の「包括者」です。(Das Umgreifende) しかしそれは、限界にぶち当たり、挫折によって神に出会う、というような 宗教的な問題ではありません。包括者を認識するというのは、この世には決して 理解し得ないことがあるということを体感する、ということです。 当たり前のように聞こえるかも知れませんが、カントに始まりヘーゲルによって 完成したドイツ観念論哲学は、理性中心主義の立場に立っていました。 当時、ヤスパースの哲学は、それに対する大きなアンチテーゼとなったわけです。 ヤスパースは理性と非理性の断絶を強調します。決して解明されることのない 不条理なもの、非理性的な存在が必要であると考えたわけです。 そこから導かれる「暗号文字」とは、言い換えれば「すべての事象を暗号として 解読するのが哲学の究極の作業 である」という考えを象徴しているわけです。 理性の限界を認識してこそ、私たちは理性的に思索できるのだ、という メッセージにほかなりません。

marky2
質問者

補足

返事が遅くなり申し訳ありません 参考になりました ありがとうございました またお願いします

関連するQ&A