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物理の初歩的な質問です。変位について
- 物理の初歩的な質問です。変位について、参考書の説明とは異なり、変位ベクトルについて疑問があります。
- 変位とは位置の変化を表すベクトルであり、距離だけでなく、移動の向きも含まれます。しかし、参考書の説明では途中経路が違っても変位ベクトルの大きさと向きは変わらないとされています。
- この疑問については、グラフ上の位置の変化と距離の関係を考えると理解できますが、なぜ途中経路が違っても変位ベクトルは同じなのか疑問です。
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「距離」には「直線距離」と「道のり」の二種類があるのはご存じですよね。 >> 変位というのは位置の変化すなわち距離も表しているので、 この「距離」は直線距離の意味ならOKです。まっすぐ測ります。 >> もしこの道筋が2種類あるとすれば変位ベクトルは2種類あるのではないでしょうか? 道筋の情報を捨てるのが変位の考え方です。強制的に道筋を「直線化」したものが変位 ベクトルです。人が移動している間、自分は居眠りしていたと考えてください。道筋には 興味がないんです。当然変位ベクトルからは道筋を復元できません。復元できなくても 困らないときにしか変位ベクトルは使いませんので大丈夫です。(No.3さんが詳しく書かれています) >> グラフ上でも位置の変化は移動した距離と定義されているので、疑問に思います。 これはちょっとわかりません。横軸に時間をとったとき、縦軸は直線距離のときも道のりの ときもあると思います。それともグラフではなく座標平面のことでしょうか。 >> 変位とは位置の変化のことで移動の向きと距離を表すベクトルであり >> 距離だけではないということは承知ですが その通りです。この「距離」は直線距離です。 >> 距離が違うので2種類あるかのように思います。 >> 途中経路も無関係のようですがなぜですか? この「距離」は道のりです。先ほど述べた通り、敢えて二通りを区別しないのです。 区別したいときは変位ベクトルは使えません。 曲線的な動きを正確に表すには座標を時間の関数(数式)にして表現します。 例えば(x,y)=(t,t^2)は放物線状の動きです。 しかし正確でなくてもいいのなら矢印がたくさんつながった折れ線で表すこともできます。 スタートからゴールまでに使う矢印の本数を100本、50本、10本…と節約していき、 ついに1本になったときの「非常に大ざっぱな道筋」が変位ベクトルだと考えても良いです。 (実際は100本の矢印それぞれも変位ベクトルですが。)
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- h191224
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あなたの疑問点は、ごもっともです。 非常に良いところに目を付けられたと思います。 現象を追跡するときには、始点→経路→終点、という3つの要素に注目する必要があるからです。 以下、あなたが問題視されていらっしゃる「経路」に焦点をあてて説明しますが、変位というものは、注目する現象での始点と終点を決めたら、その位置の差であって、経路には無関係に決まる量であることには変わりありません。 さて、人間の行動が関係する現象では、始点と終点が同じであっても、途中の経路が違えば、違った現象になるのが普通です。 たとえば、大阪駅から東京駅に行く場合、飛行機で行くのと、新幹線で行くのとでは、所要時間、費用、移動距離、疲労感、消費カロリーなどが違ってきます。 しかし、移動する主体が”物”の場合にはどうでしょうか? 物は、疲労感などを感じるはずがありません。消費カロリーも0です。 さらに、所要時間、費用、移動距離など経路の途中の状態や影響についても、問題にする必要がない場合には、指定した時刻に指定した位置にその物がありさえすれば、経路が違っていたとしても同じことです。 要するに、経路の途中の状態や影響について検討するのでなければ、自分が注目する始点と終点だけを見れば良いのです。途中は見る必要がありません。この場合、その物は、大阪駅から東京駅まで移動した(要するに、その分、変位した)という事実だけに注目すれば良いわけです。 (もし所要時間について検討したい、という場合には、途中が重要になってきます。) もうひとつの例として、ボールを手に持った状態を始点とします。そこからボールを地面に向けて自然落下させ、完全跳ね返ってくると、空気抵抗がなく、弾性衝突したとすれば、ボールは元の手の位置にまで戻ってきます。これを終点とします。 この例は極端な例ですが、ボールは確かに落下して衝突し、跳ね返って上昇して戻ってきたのですが、最初に決めた始点と終点においては、位置が一致するので、ボールは変位していません。 (もし、終点が落下地点であれば、話は変わってきます。) 実は、身の回りの物理現象というものは、厳密なことはさておき、細かいことを気にしなければ、始点と終点だけに注目すれば、途中経過はどうでも良い、というケースが非常に多いのです。 今、あなたが問題視している変位についても、初級者向けの説明ですから、暗に「始点と終点だけで決まる現象について注目しましょうね!」=「経路依存性のない現象について考える」という前提条件が含まれているのです。 いわゆる線形性が成り立つ現象の取り扱いが前提となっていると思います。 たとえば、ばねを力Fで引っ張って、伸びuが生じたとします。その力があまり大きくないとき、力を2倍の2Fにすれば、伸びも2倍の2u生じることになります。 力と伸びの関係だけでなく、電流と電圧、熱量と温度上昇値などのように、ほとんどの量の間に比例関係、いわゆる線形性が成り立つようになって、取り扱いが簡単になります。 始点と終点だけ考えれば良くなるので、非常に便利です。そしてさらに、多くの場合は始点での値が0になるので、話はもっと簡単になり、事実上終点だけ考えれば良いのです。 物理の勉強の最初は、この線形性が成り立つ現象から入って行きます。(そして、実務上は、最後まで線形性の成り立つ範囲だけで検討できてしまうことも多いのです。) もし途中経過にも注目した取り扱いをしたい場合や、経路依存性のある非線形現象を取り扱うのであれば、あなたの疑問どおり、移動した経路までを明示しなければなりません。 その場合であっても、「変位は?」と問われたら、始点と終点の位置の差なのです。 要は、変位という量は、自分で決めた、始点と終点によって決まる量です。
お礼
親切にありがとうございました。
- vsl2000
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>もしこの道筋が2種類あるとすれば変位ベクトルは2種類あるのではないでしょうか? 質問者さんは、ひとつの出発点oからひとつの到着点aへ2種類の道筋で移動したときにあるであろうとお考えの2種類の変移ベクトルを図示することができますか? もちろんご承知のとおりベクトルを曲げて描いてはいけません。 なお、グラフを持ち出していますが、途中の変化の様子を表すものであるグラフと、 途中経路を考慮しない変移ベクトルとを対比して考えるから混乱するのではないでしょうか。
お礼
ありがとうございます
変位=移動した距離ではないからです。 ある点からの位置の変化と考えるのがわかりやすいでしょう。 座標的な位置の変化であり移動した距離の合計ではないのです。 例えば、原点O(0,0)から点Pまたは点Qを通って点Aまで移動したとしましょう。 前者を(1)、後者を(2)とします。 これらをベクトルの和で表すと (1)では ベクトルOP+ベクトルPA=ベクトルOA (2)では ベクトルOQ+ベクトルQA=ベクトルOA となり結果的に一致します。 変位というのは貴方のおっしゃった通り、ベクトル量であります。 ただし、変位はある点からの位置の変化、つまり出発点から終着点までのベクトル量と定義されますので、変位ベクトルは1つしか存在しないのです。
お礼
ありがとうございます。
お礼
良く理解できました。ありがとうございます。