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山下奉文は平和主義だった?
水野晴郎監督の映画「シベリア超特急」は、反戦映画です。 主人公、山下奉文のナレーションで、「彼は常に戦争早期終結を唱えていた」、とありました。 水野晴郎は、山下奉文陸軍大将を尊敬しており、本名も「山下奉大」に改名していたそうです。 山下奉文といえば、厳つい軍人のイメージしかなかったのですが、どういう人物だったのでしょうか? 軍人でありながら、平和主義者だったのでしょうか。 よろしくお願いします。
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いうならば、任務に忠実で近代的、合理的な思考であり、厳しさと優しさ、大胆であり細心な性格だと思います。 特に平和主義とはいえないと思いますが、任務であるアメリカとの戦争には強い反対はしないものの、むやみに戦争をせずにソ連に対する防衛を重視していました。 マレーでの突撃重視の戦術も、ただの突撃精神ではなく、近代的戦術である雷撃戦の研究による合理的な判断によるものであり、フィリピン戦では研究によりルソン決戦を主張して、フィリピン戦では住民に被害が出るマニラ戦を否定して持久戦術をとるなど、逆の戦術を選択しています。 大胆な行動の前には十分に思考や研究してから行動したようです。 茶碗を割って怒ったり他人を怒るのも、ただ、感情的に怒るのではなく、どういう効果があるか十分に思考してでの行動のようです。軍務に忠実でありながら、切るものがない時に軍人の精神である軍刀で箱のヒモを切るなど、変なこだわりはなく状況により近代的で合理的な判断をする思考をあらわしていると思います。 パーシバルとの会見でイエスかノーか怒鳴ったことも通訳に怒鳴ったことが創作されたようですし、イギリス側のハッキリしない態度や日本軍の弾薬不足による、あせりがあったため強い態度をとったようであり、この会見のことを後に気にしていたようです。占領地では兵士が住民に危害を加えないように厳しく命令をしました。 このように大胆な人物に見えるものの、深く知ると細心な精神をもっていました。 映画の東京裁判での山下将軍の慎重な発言映像と、パーシバルとの会見とは対象的であり、大胆であり細心な山下将軍の性格が分かります。
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- akik
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軍人が好戦的であるとか、平和主義者であるとかの分類は意味のないことだと思います。 戦国時代なら別ですが、ひと旗あげて、一国一城の主を目指すならば、別ですが、近代の国軍は、そのような思想で構成されていない。 端的に表現すれば、 戦争を回避する為に軍人が存在するのです。戦争は対費用効果が低い部類になるので、国力に応じた戦力を保持し、対外的なバランスを確保する。これが近代の軍です。 悲しいことに、20世紀の前半に発生した世界恐慌が戦争という悲劇を生みだした。 誰もが、現実を直視すれば、戦争の早期終了を意図していたはずです。
山下大将がどうだったかは存じませんが、軍人で戦争の早期終結を考えていた人々はいましたよ。 必要とあらば戦うが基本は平和なほうがいい、無駄な戦いはしたくないという軍人もいたと思いますが、早期終結そのものは「どこで終わりにするか」という戦略上の問題であって、平和主義者かどうかはまた別の問題だと思います。