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「ぶっ潰す」はアイヌ語でなんと言うのでしょうか?
アイヌ語に詳しい方、教えてください。 「ぶっ潰す」はアイヌ語でなんて言うのでしょうか? このぶっ潰すは、よく悪役とかが 「この糞野郎!!ぶっ潰す!!」 とか言いますよね?その場合のぶっ潰すです。 ぶっ潰すがなかったら、「潰す」でも構いません。 宜しくお願い致します
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#1です。ご要請通り、片仮名を付け加えます。 1。八雲方言 penere (クチャクチャに)ペネレ teye(変形、だんご等)テイェ 2。幌別方言 yaku, yakupa ヤク、ヤクパ 3。沙流方言 yaku(他)(単) ヤク、yakpa(複)ヤクパ、 yakyaku(他)(単)ヤクヤク, yakyakpa(複)ヤクヤクパ 4。帯広方言 potceka(他)(おせんべい等)ポッチェカ 5。美幌方言 peneka(他)(卵・果実)ペネカ, kaptek(自)(ぺしゃんこになる)カプテック 6。旭川方言 yakpa(yakはない)ヤクパ penaka teye(単)ペネカ テイェ teypa(複)(ふみつぶす)テイパ 7。名寄方言 yaku, yakpaヤク、ヤクパ 8。宗谷方言 nunpaヌンパ 9。樺太方言 poci(他)(トマト・カボチャ等を、また固まった粉、米、石をくだく)ポチ 以上です。
No.3,4です。 前回は、長文回答となり失礼いたしました。 アイヌ語の質問は数少ないので、「出来るだけ真剣に答えなくては!」 と、かなり熱の入った回答になってしまいました。 でも、回答していて楽しかったです。 今回は、訂正と補足をしに参りました。 No.3で、《【ぶち壊す】toy'ko'perpa (トイコペルパ)》と書きましたが、正しいカナ表記は、「トイコペレパ」(レは小文字表記)です。 また、同じくNo.3に《【叩きつける、投げる】sir'ekatta (シリエカッタ)》とありますが、正しいカナ表記では、リは小文字表記となります。 あまり、大文字、小文字の表記は気にしなくても良いと思いますし、中には区別なく書かれた物もあります。 しかし、発音を意識して書くとそうなります。 また「y」ですが、これは「イ」と読んで構いません。 多くの記述では、yはイと書かれています。 例えば、「kamuy:カムイ(神)」と言うようにです。 ちなみにカムイについては、知里 幸惠さんは『アイヌ神謡集』の中で「kamui」と表記しています。 これまで私が見てきた感じだと、カムイについては、kamuiよりも kamuy と書かれた物の方が多いような印象があります。 「y」と「i」の発音の違いは厳密にはあるようですが、カナ表記するときはあまり気にしなくて良いでしょう。 「i」を弱めに発音したのが「y」と思って良いと思います。 お節介や失礼になるのではないかと思い、前回は控えましたが、個人的にも関心があり勉強したいので、ここでNo.1さんのご回答の読みをカナ表記し、更に補足をしたいと思います。よろしいですよね?^^; ―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・ 1。penere(ペネレ)、teye(テイェ) 2。yaku(ヤク), yakupa(ヤクパ) 3。yakpa(ヤクパ):クは小文字表記 yakyaku(ヤクヤク):最初のクは小文字表記 yakyakpa(ヤクヤクパ):最初のクは小文字表記 4。potceka(ポッチェカ) 5。peneka(ペネカ), kaptek(カプテク):プ、クは小文字表記 6。penaka teye(ペナカ テイェ)、teypa(テイパ) 7。yakpa(ヤクパ):クは小文字表記 8。nunpa(ヌンパ) 9。poci(ポチ) ―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・ これまでに紹介させていただきました電子辞書サイトでも、No.1さんのご提示なさった語句を捜してみましたが、見つからない物もありました。potceka、peneka、yakyakpa、nunpa、poci、teypa がそうです。 アイヌ語には方言がありますので、そちらのサイトでは、あまり扱ってない方言なのかもしれません。 アイヌ語では、同じ言葉を繰り返すことによって、語気を強めることが出来ます。ですから、「yakyakpa」については、yaku や yakpa よりも念入りに潰すと言う意味ではないかということが推測されます。 また「teypa」ですが、これは「teye」(電子辞書サイトの訳語は「押さえる」)と関連が深い様に思えます。 yakyakpa も teypa も最後に、「pa」が付いていますが、ご回答の中にも複数形であることが書かれていますが、pa には「複数の者で行なう、何回も行なう 」と言う意味があります。 このことから、yakyakpa も teypa も、単に yakyaku、teye とするよりも程度が強い印象を持ちました。 「peneka」については言葉の構成が解らなかったのですが、ご解説に他動詞とあるので、「penere」が pene (砕ける、潰れる、溶ける)に、「re」(~させる、~られる)が付いて助動詞化される様に、「ka」が後に付くと他動詞化されるのかもしれませんね。 「ka」に、その様な働きがあるかどうかまでは、調べても解りませんでした。 「potceka」 については、言葉の組成の手掛かりが掴めませんでしたが、「poci」と「nunpa」 については、関連が深そうな言葉が見つかりました。 まず、「poci」についてですが、「yaci'poci」(ヤチポチ)とは「泥をこねる」と言う意味だと解りました(yaci とは、谷地(低湿地、谷)のことで、アイヌ語が語源と言われています)。 だとすると、ポチには「こねる」と言う意味があるとの推測が可能です。 potceka と poci にも関連がありそうです。 (poci + ka = potceka …だとか?ちょっと無理矢理ですかね。) また「nunpa」ですが、これに関連が深そうな言葉として、「i'nunpa」(イヌンパ:酒搾り(をする))と「numpa」(ヌムパ(ムは小文字表記):しぼる)があります。 i'nunpa の「i」の意味は、「それを」もしくは「物」という意味になると思います。 (ちなみに、イオマンテとは、i「それを」+oman「行く」+te「何々させる(使役動詞語尾)」という意味。「それ」とは恐れ多いカムイの名を直接呼ぶ事を避けた婉曲表現。) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%86 アイヌは、元々お酒は神様に捧げる物と考えていましたから、私としては、イオマンテの説明にある「i」の解釈で良いのではと考えています。 つまり、 「(神様のために)それをしぼる」→「酒を搾る」→「酒搾り(をする)」 のように、意味が変化していったのではないかと思います。 以上のように、i'nunpa の「nunpa」と「numpa」 では、表記も発音も微妙に違いますが、同源の言葉でありそうです。 ここで、ちょっと表記の仕方について解説を入れたいと思います。 これまでの私の回答例にあったように、 i'nunpa と「'」で区切って表記しているのは、参考にしたサイトの表記をそのまま採用したからなのですが、i'nunpa とは、「i」と「nunpa」の二語からなるので、その様な表記となります(今までの回答に挙げた言葉も同様です。表記には統一はなく、「-」で区切ってあったり、そのまま続けて書いてあったりと表記の仕方は書き手によりまちまちなのです)。 回答に挙げた言葉は辞書サイトからの引用なので、「'」が付いていますが、普通に物語を読むときは、そこまで厳密には表記されていないと思います。 最後に「kaptek」ですが、これは辞書サイトには「kap'tek」((どたっと)寝ている)とありました。 No.1さんの ご解説には、「ぺしゃんこになる」とありましたが、なるほどという感じがします。 平らになっている様子を言うのでしょうね。 * * * * * 結局、今回も長文になってしまいました。 でも、やはり好きなことを回答するのは楽しいです。 調子に乗って、「雷電」のアイヌ語も調べてみました。 雷電とは『大辞泉』によれば、「かみなりといなびかり。雷鳴と電光」。 kamuy'imeru 稲妻 雷光 おお、ぴったりの言葉がありました。 質問者さんは、「カムイイメル」さんと言うことになります。 勝手に色々書籍を お勧めしましたが、最後にもう一つ。 『アイヌの碑』萱野 茂/朝日文庫 ぜひ、ぜひ、読んでいただきたいと思います。 こちらは文庫本も出ていて、安価で入手も容易です。 タイトルからすると、暗いとか恨み辛みの物語のように思えてしまうかもしれませんが、人間らしい人間、「アイヌ ネノアン アイヌ」となるように、お祖母さんの教えを守り通した萱野さんの珠玉の名作です。 涙してしまう場面もありますが、読後感は涼風が吹き抜けるように爽やかです。 人間はどう生きるべきかが、この本には詰まっています。 これを読んでからアイヌ語に触れると、言葉がいっそう輝きを増します。
お礼
とっても沢山、さらに凄くご親切に「雷電」のアイヌ語まで教えていただき、本当にありがとうございます!! 雷電という言葉は大好きでしたので、雷電のアイヌ語を知れてとっても嬉しいです!! 本当にありがとうございます!!私もアイヌ語に興味を持ちました!! 沢山のご回答、さらに詳しくわかりやすく、とてもご親切に答えていただき、本当にありがとうございました!!
No.3です、回答が一部No.1さんと被りますが再投稿です。 今回も関連がありそうな言葉を含めた回答になっています。 【潰す、砕く、粉々にする】ko'ne're (コネレ) 【砕ける、潰れる、溶ける】pe'ne (ペネ) 【潰れたいも】pene'emo (ペネエモ) 【潰す】pene're (ペネレ) 【潰す、押し潰す】yakpa (ヤクパ) *クは小文字表記 【潰す、破裂する】yaku (ヤク) 【ひっくり返す、倒す】hokus'te (ホクシテ) *シは小文字表記 【倒す】hose (ホセ) 【薙ぎ倒す】sen'natara (センナタラ) 【完全に殺す】ar'no'rayke (アラノライケ) *ラは小文字表記 今回挙げた単語も前回のサイトを参考にしています。 これより先は長文ですが、更に理解を深めたい、他にも良く分からない ことがあったので何かしら参考にしたいとお考えでしたら、この先も併せてお読み下さい。 * * * * * * アイヌ語はローマ字やカナ表記が主ですが、いまだに表記法が統一されていません。 約束事はあっても、ローマ字であっても、カナであっても、書き手によって表記の仕方に違いがあります。 前回「ウェンキクキク」(元の表記では「ク」は小文字表記)は、ローマ字表記だと「wen'kikkik」になるだろうと書きましたが、これは、日本語話者が聞き取ると、「ウェンキッキッ」と発音しているように聞こえると思います。 同様に、今回ここで回答例に挙げた「yakpa」は、「ヤッパ」に聞こえると思います。 と申しますのは、前回アイヌ語のローマ字表記の読みの参考にいたしま した中川 裕さんの『アイヌの物語世界』の中で、次のような解説があるからです。 ―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・ 《 小文字で書かれた プ、ツ、ク はそれぞれ p、t、k を表す。カッパ、カット、カッコという単語を、カッ(パ)、カッ(ト)、カッ(コ)というふうに、パ、ト、コをいわずにカッでとめてしまうと、それぞれカ“プ”、カッ、カ“ク”で表される発音になる。》 *回答者注:原文と同じ表記が難しい、プ、クなどの小文字変換不能なカナは、便宜上、上記のように“プ”“ク”と“”を使った表記に直しました。以降は、この表記法で解説をしていきたいと思います。 ―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・ sap(サ“プ”:下りる)、sat(サッ:乾いた、乾く)、sak(サ“ク”:夏)は、日本語の話者が聞くと、全て「サッ」に聞こえると言われています(発音の違いは上記の《》の解説を参考にしてください)。 これらの様な単語を単独で表現する場合は、小文字のカナ表記を使って問題はありません。 しかし、hoppa(ホッパ:遺す)や yakka(ヤッカ:~しても、だが)などを、「ホ“プ”パ」、「ヤ“ク”カ」とするのは厳密な表記法ではあるものの、アイヌ語の文字表記に不慣れな人がこれを読むときに、「ホプパ」、「ヤクカ」と間違って読んでしまいがちなので、注意が必要だと中川さんは同著の中で仰っています。 発音を文字から学ぶ場合は、日本語の促音に当たる発音は通常のローマ字読みで読む(hoppa=ホッパ、yakka=ヤッカ)のが正解なのだそうです。 ですから、《》の解説と併せて思うに、「ウェンキ“ク”キ“ク”」は「ウェンキクキク」と発音するより「ウェンキッ(コ)キッ(コ)」 から、 「ウェンキッキッ」と読んだ方が発音としては正しいのでは?と推測したのです。 でもこれは素人が言うことで、確実とは言い難いので参考程度に留めてください(他の単語の読みに関しては、大きな間違いはないと思います)。 発音は出来れば、実際にテキストを見ながらCDで音声を聞くと、解り良 いと思います(という私もです)。 なお、STVラジオのホームページでは「アイヌ語ラジオ講座」を利用で きるとあります。会員登録をすれば無料サービスが受けられます。 http://www.stv.ne.jp/radio/index.html (左側にある目次の真ん中過ぎに、「アイヌ語ラジオ講座」が載っていますのでクリックしてみてください。) また、回答例に挙げました「sen'natara」につきましては、前回も参考に しました「アイヌ語電子辞書」のサイトの注釈に[ユ]と付記してあり ました。 そのサイトでは、同様に[ユ]と付記した単語がいくつかみつかります。 ユカラ(英雄叙事詩)とカムイユカラ(神謡)には独特の言い回しがあり、 日本語で「雅語」と呼ぶ習わしになっています(言語学者の金田一京介博士が名付けました)が、これも雅語なので[ユ]と付記してあるのだと思います(表記の解説がみつけられなかったので、これも推測になってしまいますが)。 * * * * * * 再投稿ついでと言っては何ですが、もしも、ぴったりな言葉が見つから なければ、次の辞書を利用しては如何でしょう。 『萱野 茂のアイヌ語辞典』(三省堂)のCD-R0M版は、既に完売で再版されていないようなのですが、書籍の方は増補版として現在もネットや書店で購入可能なようです(しかし、在庫切れのところも多いようです)。 こちらは出版社の紹介文を借りますと、「見出し語数は8,600語あり、丁 寧な日本語訳と背景の説明、そして用例も豊富、かつ、民具などの図版 も320点収録され、巻末に日本語から引ける索引付き」という優れもので す。 アイヌ語辞典の決定版と言えると思います。 ただ、税込で10,500円と高価です(存在は以前から知っていたのですが、欲しいと思いつつ、中々手が伸びません…)。 他には、中川 裕さんの『アイヌ語千歳方言辞典』(草風館) も ありますが、税込 9,991円(古書だと幾分安くなりますが) と、こちらも高価です。 萱野さんのCD-R0M版・書籍版、中川 裕さんの辞書は、共に地域で差があるのかもしれませんが図書館を数件あたれば見つけられるかもしれませんね(まだ借りたことはありませんが、萱野さんのは地元にはあります)。 購入は無理でも、萱野さんの著したもののように凄い物は中々無いと思 いますので、機会があれば探してみてください。 比較的安価な物であれば、中川 裕さんと中本ムツ子さんの共著、『《CDエクスプレス》アイヌ語』(白水社・税込2940円)があります。 こちらは、CDが付いたものだそうです。 書籍だけの『エクスプレス アイヌ語』(白水社)は、現在は古本のみの販売のようです。 これらも、図書館で貸し出しているところはあると思います。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C%E8%AA%9E アイヌ語教室は、北海道に集中していますが、関東にもいくつかあるようですね。 他に、名古屋にも小さな教室があるようですよ。
お礼
ご親切にとっても詳しく、本当にありがとうございます!! 感謝感激です!!ありがとうございました!!
唯の一般人ですが、アイヌ文化や言葉に関心があり、少しばかりユカラ等の物語を読んでいる者です。 中には過激なものもありますが、ご質問の言葉に雰囲気が近いと思われる言葉を探してみました。 【ぶち壊す】toy'ko'perpa (トイコペルパ) 【潰れる】toy'ko'pene (トイコペネ) 【壊す、破壊する】wente (ウェンテ ) 【潰す、こねる】nina (ニナ) 【こねて潰す】nina'nina (ニナニナ) 【叩きつける、投げる】sir'ekatta (シリエカッタ) 【ぶち殺す】toy'ko'rayke (トイコライケ) 【~をめった打ちにする】wen'kikkik (ウェンキクキク) 最後の「ウェンキクキク」だけローマ字表記が見つからなかったので、読みから推測して当てました(元の表記では「ク」は小文字表記です)。 なお、回答の参考にしたのは、以下のサイトです。 「アイヌ語電子辞書」 ttp://homepage3.nifty.com/tommy1949/aynudictionary.htm (直リンクを避けるため頭のhは外しました。アイヌ語の語彙が豊富で、出来れば、左上にある「back」をクリックして、トップページも ご覧下さい。内容が充実した興味深いサイトです。) 「ようこそ、様似アイヌ言語文化研究所へ」 http://city.hokkai.or.jp/~ayaedu/hazime/home.html 1.アイヌ文化のページ (↑こちらをクリックしてお入り下さい。アイヌ語の方言辞書が載っています。また、こちらのサイトでは伝統芸能、歌や踊りの紹介があります。) * * * * * アイヌ語の読みについてですが、アイヌ語はローマ字表記が主です。 読み方は特殊なものもありますので、以下のように幾つか書き出しました。 アイヌ語は比較的カナ表記が し易い言語と言われていますが、日本語にはない発音もいくつかあり、その大部分が単語(音節)の末尾に子音が来るものがそうです。 これらは、カナ表記するとき小文字で書かれます。 例えば、「ye」は「イェ」、「we」は「ウェ」、「wo」は「ウォ」と言うようにです。 他にも、「ca, ci, cu, ce, co」 と表記したときのカナ表記は「チャ, チ, チュ, チェ, チョ」 で発音は日本語と同じです。 *1「cis」(泣く)と表記した場合、カタカナ表記は「チシ」で、私のパソコンでは正しく表記できませんが、シは本来、促音表記のように小さく書きます。 また、音節の尾音 -s は、通常 sh(シ)(東京人の箸の「シ」の発音)のように発音します。 「sa,si,su,se,so」は、「サ、シ、ス、セ、ソ」と読みますが、アイヌ語ではサ行とシャ行の区別がありません。 そのためアイヌ語ではサ行・シャ行のローマ字表記は「s」に統一して表記します。 *2 「sumari」の意味は「キツネ」ですが、アイヌ語の読みとしては、「スマリ、シュマリ」の二通りあります。 また、アイヌ語に良く出てくるのが「r」の発音です。 これらは、カナ表記で小文字で「ラリルレロ」と表記するのが通例です。 出てくる場所によって少しずつ音が違って聞こえます。 前の音がア段の音であれば「ラ」に、イ段の音であれば「リ」に近く聞こえます。 *3 kar:カラ(作る)、pirka:ピリカ(美しい)、ker:ケレ(靴) こちらも、先ほどの「cis」のカナ表記と同様に、私のパソコンでは正しい表記ができませんが、カラ、ピリカ、ケレ の「ラ、リ、レ」はそれぞれ小文字で表記するのが原則となっています。 発音は、日本語のラリルレロよりも軽く、あいまいなものとなります。 更に、特殊なのが「tu」の発音です。 水族館でも見ることが出来る、くちばしの美しい鳥エトピリカですが、これもアイヌ語で「etupirka」と表記します。 etu :エトゥ(くちばし)、pirka:ピリカ(美しい) と、二つの単語から出来た言葉です。 *4 「tu」は、英語の「two」や「today」の最初の音とほぼ同じ発音です。 こちらの読みの解説は、 『アイヌの物語世界』中川 裕/平凡社ライブラリー 「アイヌ語のローマ字表記(カナ表記)、発音について」 http://www.geocities.jp/ainuitak/hyoki.htm を主に参考にし、補足を加えて書いています。 リンク先では、ここでは書ききれなかった読みや発音について詳しく書かれていますので、是非ご覧になって下さい。 『アイヌの物語世界』は安価で入手しやすく、アイヌの伝承や文化についてなじみ深い著者が、詳しい記述が平易な文章で書かれており読みやすい良書です。 更に、こちらも併せて読まれると、更に言葉や文化に対する理解が深まると思います。 『アイヌ神謡集』知里 幸惠/岩波文庫 『カムイユカラと昔話』萱野 茂/小学館 二冊目は中古本しか手に入らないかも知れませんが、どちらも図書館で借りることが出来ると思います。 ともに著者がアイヌで、言葉と文化を愛し造詣が深い方達なので、お読みになれば感銘を受けられると思います。 作中にある解説にも大変感慨深いものがあります。 アイヌの世界観の知識が少しでもあると、言葉を覚えるのが楽しくなると思いますので、お時間があれば手に取ってみてください。 また、この場をお借りして、紹介文にある著者の敬称を失礼ながら省略させていただきましたことを お詫びいたします。
お礼
とっても詳しくわかりやすく、本当にありがとうございました!! また質問で申し訳ありませんが、「悪役をぶっ潰す」などの表現の場合は、「ウェンテ」が一番近いのでしょうか? もし宜しければ、教えてください。お願い致します!
- SPS700
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#1です。 沙流方言の最後「kakyakpa(複)」と書きましたが「yakyakpa(複)」の間違いです。お詫びして、訂正します。
お礼
ありがとうございます!!
- SPS700
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専門家がいらっしゃるまでの場繋ぎに 服部四郎篇『アイヌ語方言辞典』からの孫引きです。 これには十の方言が記録されていますが「潰す」は千島方言を除く9方言について記録があります。 1。八雲方言 penere (クチャクチャに) teye(変形、だんご等) 2。幌別方言 yaku, yakupa 3。沙流方言 yaku(他)(単) yakpa(複) yakyaku(他)(単), kakyakpa(複) 4。帯広方言 potceka(他)(おせんべい等) 5。美幌方言 peneka(他)(卵・果実), kaptek(自)(ぺしゃんこになる) 6。旭川方言 yakpa(yakはない) penaka teye(単)teypa(複)(ふみつぶす) 7。名寄方言 yaku, yakpa 8。宗谷方言 nunpa 9。樺太方言 poci(他)(トマト・カボチャ等を、また固まった粉、米、石をくだく) 以上です。
お礼
とても詳しくありがとうございます!!感謝感激でございます!! 本当にありがとうございました!!
補足
すいません、もしお手数でなければ、お願いがあります!! もし良かったら、その英語の読み方を全部カタカナで書いていただけないでしょうか? できればで大丈夫です!!
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お礼
ご親切に、本当にありがとうございます!! とっても助かります! ありがとうございました!