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アイヌ語について
この質問を、外国語のカテゴリーに入れたら、アイヌの方は不愉快に 思われるかも知れません。ごめんなさい。私は外国語と思って おりませんのでお許し下さい。一番、答が集まるサイトを選んだのです。 言語あるいは言語学というカテゴリーがあればよいのですが。 現在アイヌ語を話す方の人数は全国でどのくらいでしょう。統計があれば 教えて下さい。出来れば地方別など。
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Wikipedia が参照しているデータによれば、 1996年の推定では、約15,000人のアイヌの中で、アイヌ語を流暢に話せる人(Active speakers)は15人。 母語話者(Native speakers)は千島列島では既に消滅し、樺太でもおそらく消滅していて、残る北海道の話者も平均年齢が既に80を越え、数も10人以下。 アイヌ語講座も開かれているので、学習者は多いと思われますが、その数はとなるとあまり意味はないでしょう。日本人のほとんどが英語を学んでいますが、英語話者とは言えませんから。
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- Piedpiping
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#1です。 他の方へのご質問で恐縮ですが。 >私は、アイヌ語に関する知識は殆どありませんが、 >韓国語に似ているなと感じたことがあります。 >学問として分析すれば、親戚ではないのでしょうか。 それはかなり無理があります。 系統を考えるときに最も重要なのは音声ですが、アイヌ語と朝鮮語では違いすぎます。 まず、アイヌ語の方が子音が少ない。激音も濃音もない。 アイヌ語は母音も五つしかない。 似ているとすれば、語末の子音が破裂しない、という点くらい。 語順の面ではアイヌ語は SOV ですが、これは日本語もそうです。 アイヌ語の文法でもっとも特徴的なのは、主語や目的語を表す接頭辞が動詞に付くことです。 ku-nukar 「私は彼を見る」 en-nukar 「彼は私を見る」 Wikipedia にもあるように、これはエスキモー語や北米インディアン諸語に見られる抱合語的特徴で、朝鮮語や日本語のような膠着語とはタイプが違います。 想像をたくましくすれば、北アジアからベーリング海を渡ってインディアンとなる民族が、途中でシベリア、樺太、東北、北海道にとどまった、とする方が楽しいのではないでしょうか。 もちろん、古い文献が全くない状況では、証明は不可能です。 印欧語の系統が証明できたのは、千年前の文献でも山ほどあるからです。
お礼
Piedpiping さん 有り難うございます。キチッとした知識に基づいて書かれたこと 大切に思います。 接頭語のお話しなど、助詞が名詞の後ろではなく、名詞の前に 置かれるのだなと勝手に納得いたしました。 今後ともよろしくお願いいたします。
アイヌ語と話者については既に回答が寄せられていますのでアイヌ関連の書籍(語学専門書ではない)を紹介いたします。これらの刊行物は8年前に北海道一週ドライブをした時に買い求めたものです。すでに絶版になっているものもあるかも知れません。 「アイヌ神謡集」知里幸恵編訳 岩波文庫 ¥410 ユーカラから13篇を選んで19歳で世を去った著者が翻訳した詩篇。 アイヌ語対訳です。 http://www.nextftp.com/y_misa/sinyo/chiri.html 「アイヌの碑」菅野茂 朝日文庫 ¥460 アイヌ出身の元参院議員。アイヌ文化保存に生涯を捧げた。 http://www.kakashiza.co.jp/pages/kaya_Folder/kayano_Folder/sk_pro.HTM 「先住民族アイヌの現在」本多勝一 朝日文庫 ¥437 「アイヌ文化の基礎知識」アイヌ民族博物館 監修 ¥1,600 「アイヌ学の夜明け」梅原猛 藤村久和 編 小学館 ¥1,000 「えぞ地の旅」T.W.プラキストン 西島照男訳 北海道企画出版センター ¥1,000 英国人の著者が幕末から明治初頭の北海道旅行記、当時のアイヌの生活が描かれている。
お礼
martinbuho さん 有り難うございます。 文献を列挙していただき、助かります。 都立中央図書館が近いので、少しずつ読んでみたいと思います。 私の見たいのは語学的な側面で、文学、特に詩的な面は理解できないと 思いますが。
- Diogenesis
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ウィキペディアの引用元を信用するなら, アイヌ語を流暢に話せる人(active speaker)は 1996年の段階で約15000人のアイヌ民族のうち15人であったとのこと。 また別の調査によると, アイヌ語を母語とする人(native speaker)は 樺太においては1994年に最後の1人が死去。 北海道では10人以下で,その平均年齢は80歳を超えているそうです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C%E8%AA%9E http://www.ethnologue.com/show_language.asp?code=ain http://www.helsinki.fi/~tasalmin/nasia_report.html#Ainu これらはいずれも1990年代のデータですので, 2008年の今,アイヌ語の母語話者は 生存しているとしても数名と考えざるを得ません。 アイヌ語学習者の数についてはデータが見つかりませんでした。
お礼
Diogenesis さん 有り難うございました。民族学のサイトを教えていただき、興味深く 読みました。サイト内を散歩して、いくつか分かったこともあります。 中国に於けるアイヌ語にまで、触れられていて、奥深いサイトだなと感じました。 又、このサイトには日本語手話まで入っており、驚いております。 ウィキペヂアの要約も拝読いたしました。 見方を変えて、このような言語を復活させようという試みはあるので しょうか。世界の文化財を保存する試みは沢山ありますが、 言葉の保護は一番難しい物の一つですね。 書かれた物だけが、残るのも寂しいような気がします。 三つ目に書いておられます、フィンランドのサイトに アイヌ語は孤立語であるとの記述がありました。私は、アイヌ語に 関する知識は殆どありませんが、韓国語に似ているなと感じたことが あります。学問として分析すれば、親戚ではないのでしょうか。 たまたま似ているところがあれば、親戚と思うのは素人で、 偶然でないという証明も必要だとは思いますが。 しばらく質問は閉じずに置きますので、コメントをお持ちの方、 よろしくお願いいたします。
お礼
Piedpiping さん フィンランドのサイトまで教えて下さいまして、有り難うございました。 しっかり(?)読みました。 日本の内外の事情がいくらか分かりますし、大変参考になりました。 言葉に関心を持つ仲間と、今後アイヌ語に時間を使うかどうかを 議論いたしました。もう少し考えます。