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【宇宙科学】小惑星・放射性同位体 その2

大学の課題が全く分からず、とても困っています。 大変厚かましいお願いですが、誰か教えていただけないでしょうか。どうかよろしくお願いします。 (問)小惑星は小さいがゆえに冷えやすく,太陽系の化石であると考えられる。26Al の崩壊が熱を発生することを考慮すると,半径が 100km で内部が溶融していない小惑星が誕生する時期について,どのようなことが言えるか。

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  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.4

 尚、前述の参考資料 「なぜ熱かった?小惑星の謎  [What Heated the Asteroids?]」 における、26Alの崩壊熱のみでは、小惑星内部を融解させるのには不充分であるという考えが、万が一間違っていて、26Alの存在量が、小惑星の内部を融解させるのに充分な程、高濃度に存在していた時期があったとした場合の、考えの進め方に関しても、念のため記させて頂きます。  但し、申し訳御座いませんが、私も必要なデータを全て揃えているわけではありませんので、細部に渡ってまでは回答する事が出来る訳では無い事を、前もって御断らさせて頂きます。  26Alの半減期と原子量は調べれば判りますから、アボガドロ数と組合せれば、単位質量の26Alの、単位時間当たりに崩壊する原子核の個数を計算出来ます。  次に、1個の26Al核が崩壊する際に発生するエネルギーが判れば、先程の単位時間当たりの崩壊数と組合せて、単位質量当たりの崩壊熱の発生する量が計算出来るのですが、厄介な事に、β崩壊の際のエネルギーは、その一部をニュートリノが(天体の外に)持ち去ってしまうため、熱となるエネルギーは、崩壊の度に異なります。(26Alが壊変する際には、81.73%がβ+崩壊、18.3%が軌道電子捕獲を起こします)  そのため、一般的な資料では、β粒子のエネルギーに関しては、エネルギーの最高値しか載っておりません。  おそらく、私が未だ目にした事がないだけで、何処かにはβ粒子のエネルギーの平均値に関するデータもあるのかも知れません。  それから、β粒子のエネルギー分布は、カーリープロット[Kurie plot]と呼ばれる近似式で計算出来る筈です。(試みた事は、私はありませんが)  尚、26Alは崩壊すると安定な26Mgになりますから、娘核種による崩壊熱は、考える必要はありません。  次には、熱伝導と熱放射の理論から、小惑星の中心部が、小惑星を構成している物質(幾つかの種類あり)を融解させるのに充分な程、高温である場合における、小惑星の表面温度を計算し、熱放射によって失われるエネルギーの量を、計算によって求めるところなのですが、問題があります。  熱放射や伝熱量を計算するためには、それぞれ放射率と熱伝導率を、知る必要がありますが、放射率の推定値の方はともかく、小惑星内部の熱伝導率のデータが載っている資料などは、私には在るとは思えないのです。(内部の構造や構成物質の種類は小惑星によって異なりますし、熱伝導率は小惑星内部の空隙率や構成粒子サイズによって変わって来る筈です)  万が一、データを見つけられて、ここまで計算する事が出来ましたならば、後は熱放射によって失われる熱を、崩壊熱で補うためには、26Alがどの位の量あれば良いかを、計算出来ます。  この量は、逆の言い方をしますと、26Alの量が、それ以下であれば、崩壊熱によって、内部の融解が起きずに済む、上限値でもあります。  そして、小惑星を起源とする(と考えられている)隕石の成分データを調べて、小惑星に存在する、アルミニウムの量を推測します。  推測した小惑星のアルミニウムの総量に、融解が起きずに済む限界の量まで、26Alを混ぜた場合の、26Alの同位体比を求めて、26Alの同位体比のデータが存在している、特定の時代における26Alの同位体比、と比較します。  同位体比の差と、26Alの半減期から、融解が起きずに済む限界の量の26Alが存在した時期と、同位体比のデータが存在している特定の時代との間に、どの位の時間差が存在するのかが、計算出来ますので、これにより融解が起きずに済む限界の量の26Alが存在した時期を求める事が出来ます。  このようにして求めた、融解が起きずに済む限界の量の26Alが存在した時期よりも過去においては、26Alがより多く存在していますから、小惑星の内部は融解した筈です。  従いまして、内部が融解した形跡のない小惑星は、計算で求めた、融解が起きずに済む限界の量の26Alが存在した時期よりも、後になってから誕生したと言う事が出来ます。  因みに、現代においては、半減期が短い26Alは消失してしまい、小惑星は既に熱を失っておりますから、融解した形跡のある小惑星ではなく、(今現在)内部が融解している小惑星は存在しないと思われます。

kkklll_99
質問者

お礼

懇切丁寧なご回答、ほんとうにありがとうございます。感動しました。 おかげさまで、課題はなんとかなりそうです。重ねてありがとうございます。

その他の回答 (4)

  • isa-98
  • ベストアンサー率23% (205/859)
回答No.5

面白い物見つけてきてやったぞ。^○^ つ^_^)つ ←カラータイマー点滅モード。 http://www1.e-science.co.jp/family/boku02/img/earth2.swf

kkklll_99
質問者

お礼

参考になりました。どうも、ありがとうございます。

  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.3

 まず、26Alが放射性核種であり、崩壊熱を発する事は、御存知の事と思います。  小惑星に含まれる26Alの濃度が充分に高ければ、その崩壊熱によって内部が融解する程の高温になる事も有り得ます。  しかしながら、前の御質問 「【宇宙科学】小惑星・放射性同位体   http://okwave.jp/qa5632463.html」 に対する私の回答でも触れた参考資料 「なぜ熱かった?小惑星の謎   [What Heated the Asteroids?]」 によりますと、太陽系の初期における、27Alに対する26Al存在量は、約4.5×10E-5程度とされているようです。  そして、「この程度の存在量では、珪酸塩(岩石の主成分)を大規模に溶かすのには足りないようだ」とも書かれています。  これが正しいとしますと、小惑星は、その誕生時期に関わりなく、26Alの崩壊熱によって融解した事はなく、26Alの崩壊熱と小惑星の誕生時期のに関係については、特に言える事は無いという事になると思います。

  • debukuro
  • ベストアンサー率19% (3634/18947)
回答No.2

アルミ26のデータだ これを見て考えてくれ 26Al 13 13 25.98689169(6) 7.17(24)E+5 a 5+ では健闘を祈る

kkklll_99
質問者

お礼

ありがとうございます。参考になりました。

  • isa-98
  • ベストアンサー率23% (205/859)
回答No.1

26Alの寿命を考えれば何ら問題無く 解けると思うぞ。 残念だったね。 今日から馬鹿モードに戻ったんだよ。 ひゃくまんねん!! つ^_^)つ

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