需要曲線と供給曲線がわかりません。
需要曲線と供給曲線がわかりません。
経済学の入門用の本を見ると、最初のほうに需要曲線と供給曲線のことが描いてあることが多いです。どの本をみても、なぜああいう形をしているのかイマイチわかりません。
部分均衡理論では、他の市場からの影響を排除するために一つの市場だけを考えます。また、対象となる財の市場を扱うのに、財の量と価格のみを変数としてその他の変数の存在を無視します。
わからないのは以下の二つの主張です。
主張1.
独立変数を財の量、従属変数を財の価格としたとき、需要曲線は微分可能でその微分係数は常に負。
主張2.
主張1と同じ仮定で、供給曲線は微分可能でその微分係数は常に正。
これが私には理解できずに、ここから先に進んでいくことができません。
(例A)
ある財Aを固定して、Aの需要について考えます。
部分均衡理論の前提により、消費者の懐具合は変数となりません。
言い換えると、定数になりますから、例えばどの人も一人当たり10万円持っているとしましょう。
Aの価格が10万円より高く設定されているとき、たとえば11万円とすると、借金することを考えなければ誰もAを購入できません。つまり、需要は0になります。
では、Aの価格が10万円以下に設定されているとき、たとえば9万円とすると、誰でも購入できます。どんな人が購入するか考えたとき、部分均衡理論では他の財のことを考えないので、世界には財と呼べるものはAしかない。価格が変わらなければ、ある人は永久に買い物をしないか、一度だけAを買うかの2つに1つしかありません。
買う人と買わない人の差は何か?とにかくAの価格と量以外に変数は無いので、差は無いはずと考えるか、または、買う人の発生する確率を固定するかのどちらかと考えます。前者を後者の特別な場合と考えれば、ある人がAを購入する確率pが与えられているとしてよいでしょう。
そうすると、ある価格における需要の量は、その財が例えば音楽CDのように2枚あっても仕方ないものであれば、「人口×p」となるはずです。
財の価格と量以外に変数は無いことが前提なので、pは変化しないことになります。
すると、Aの価格を少し下げても、逆に、Aの価格を少し上げても、pは変化しませんから、価格が10万円以下である限り、需要の量は一定になるはずです。
つまり、Aの需要の価格を量で微分すると0になります。
(例B)
財Bはダイヤモンドで、純度や大きさが同じ一定のもの、100万円くらいで売られているようなものとします。
価格がたとえば千円とすると需要がものすごく多くなるでしょうか?
ニセモノだと思って買わないと判断する人が結構いると思います。
そうすると、Bの需要の価格を量で微分できたとしてもそれが正になることがあると考えられます。
(例C)
財Cは誰も知らないようなもので、知名度がほとんどないとします。誰も知らないので価値があるとは誰も思いません。それで少量生産して1つ千円で売っていたとします。ところがある程度商売が進んでいくうちに、その価値を見出した人がいて、そんな価格では安すぎるからもっと高くしたほうがいいと言い出したとします。それで価格を1万円にしてその人のやり方にしたがっていたら売れまくってしまった、というような場合、需要量が増えて価格も高くなったことになります。
(例D)
供給曲線について。ものすごく量が多いときは大量生産することが多いと思います。
その場合、ロットで千個単位とか10万個単位といったひと塊で供給量の増減をするのが普通と思います。半端な数だと、半端な数だけ作るようにシステムができていないから困ってしまうわけです。つまり、供給曲線は連続ではなく、とびとびの値でしか定義できません。もちろん微分できないどころか定義すらできません。このような場合、均衡点が存在しないのが普通です。
「主張1」や「主張2」によって、その下に上げた例A~Dが間違っているはずなのですが、どこが間違っているのかが私にはわかりません。ご教示ください。
お礼
回答有難うございます。 参考になりました