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魯迅は故郷を再び訪れたか
魯迅に『故郷』という小説があります。 この作品の内容は、作者本人が経験した出来事が元になっていると聞いたことがあります。 とすると、魯迅の実体験として、自分の故郷で容易には変革できない中国の厳しい現実、もしくは人と人との心の壁を感じ取ったのだろうと類推されます。 文学テキストと現実を同列に語ることができないのは承知していますが、自分の生まれ故郷でそうした苦い体験をした魯迅が、その後再び故郷を訪れたことがあるのか、ないのかが気になります。 ご存知の方がいらしたら教えてください。 「ある」「ない」だけでもかまいません。 よろしくお願いします。
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私の手元に、旺文社文庫の「阿Q正伝・狂人日記」という1970年に発行された文庫本がありますが、その最後のほうに魯迅の年譜があります。 日本に留学した1902年からほぼ、毎年の事が記載(量は少ないですが)されています。 それによると、やはり1919年12月(38歳)に故郷に帰っています。理由は、故郷の家を整理するのと、母親と末弟(建人)らを北京に呼び寄せるためで、12月末に北京に帰っています。以後は、亡くなるまで故郷へ帰ったという記載はありません。 1921年1月(40歳)に「故郷」を出版。 私見ですが、魯迅の行動記録を見ると、とても帰郷する時間は取れなかったと思いますし、彼自身も心情からすれば、帰る気にもならなかったと思います。 ですから、1919年12月が最後の帰郷だと思います。
お礼
わざわざ調べていただき、 どうもありがとうございました。 「私見ですが、魯迅の行動記録を見ると、とても帰郷する時間は取れなかったと思いますし、彼自身も心情からすれば、帰る気にもならなかったと思います。」とありますね。私もその通りだと思うのですが、「帰郷したかもしれない」「帰郷していて欲しい」という思いがあってこの設問を立てていますので、あとしばらくの間締め切らないことをお許しください。