こんにちは。
Partha DasguptaのEconomicsという本(Oxford:A Very Short Introduction)を読んでいるのですが、協力ゲームに関する記述の数式が理解できずに困っています。
[概略]
AがBに出資して作った製品をAが販売して毎年発生する利益を両者で分ける、という協力関係があるとする。協力から得られる将来の利益を考えるとき、その利益は不安定、不確定なものと見なければならないため、今年得られる利益より割り引いて考える必要がある。その割引率を正の数rとする。《この場合、現在から見てt年後の(協力から得られる)利益は、(1+r)^t で割ったものになる。》
[概略終わり]
分からないのは、《》内の数式の、(1+r)^tです。なぜ1を足す必要があるのでしょうか? ((1+r)^tは (1+r)のt乗の意味です)
文章の前後から、rは 0<r<1であることは間違いないです。
私の考えを数式にすると、たとえば今年の利益がaとすると、t年後の利益は a x (1 - r)^t になりそうな感じがするのですが、なぜそうならないのでしょうか? たとえば割引率をr = 0.1とすると、本に書いてある数式だと1年後の利益は10/11になります。私が考えた数式だと、9/10で、この方が理にかなっていると思うのですが。。。たぶん私の考えのどこかが間違っていると思うのですが、どこがどう違うのか、よくわかりません。よろしくお願いします。(参考までに、該当部分を当該本から以下に一部引用します。)
Imagine that the opportunity for A and B to do business with each other is expected to arise over and over again (中略). Although the future benefits from cooperation are important to both A and B, they will typically be less important than present benefits. (中略) To formalize this idea, we introduce a positive number r, which measures the rate at which either party discounts the future benefits from cooperation. (中略) The assumption is that, when making calculations in the current year (which is t = 0), each devides his or her benefits in any future year t by a factor (1+r)^t.
お礼
詳細な説明、ありがとうございました。 よくわかりました。(「1年後の利益(の現在時点での価値)」と考えなければいけないところ、どうも根本的なところで勘違いをしていたようです。) これでまた読み進められそうです。助かりました。