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難解古英語(?):'Soweth, tebel art....'の意味は? 特にtebelが分かりません。
こんにちは、いつもお世話になります。 現在、ムアコック著「紅衣の公子コルム(Corum)(2)」という洋書(ファンタジー)を翻訳本と共に読み進めているのですが、 その中でこんな文章がありました。 背景: 声の湖という奇妙な名前の湖にたどり着いた主人公一行、何処からともなく声が聞こえて来る。なんと、水が喋っているのだ。どうも、この湖で溺れた人の亡霊達が喋っているらしい。 「助けてくれ~!。」やら、「お慈悲を~!」等様々な叫びと共にこんな叫びもありました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 'Soweth, tebel art....' ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 剣の女王第二部1章声の湖(The lake of voices) 翻訳本では、斉藤伯良訳 ハヤカワ文庫 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「雌豚め! 汝の死は…」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ と、なっています。 Sowethは、ジーニアス英和、ロングマン英英、merriamにも載っていませんでしたが、wikitionaryに、なんと、動詞であり、 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 1,(archaic) Third-person singular simple present indicative form of sow. ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ http://en.wiktionary.org/wiki/soweth 「(種を)まく」という動詞の三単現の古語だと言うことでした。 もしかしたら、同じ綴りで、雌豚の意味もあるのかも知れませんが、 英辞郎でも、「種蒔き」の意味でした。 http://eow.alc.co.jp/soweth/UTF-8/ 続いてtebelも調べたのですが、これは、ジーニアス英和、ロングマン英英、merriam、wikitionary、英辞郎、何処にも載っていません。 artは、簡単に見つかり、「〈古〉be動詞の2人称単数現在形」だと分かりました。つまり、現代英語のareでした。 結局ここまで調べても、分かりません、一体どういう意味なんでしょうか? 教えてください、よろしくお願い致します。
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これは英語なのだろうか?と思いました。 <soweth> <art> 確かに3単現の語尾の古い形として -eth があり thou に呼応する be の現在形として art(過去形は wast/wert。一般動詞は現在・過去とも -(e)st が原則。例外あり)があります。このくらいは現代に書かれた小説でもわざと古い言い回しをするときに出て来ることがありますから覚えておかれるといいと思います。 そこで soweth ですが動詞の3単元なら文頭にいきなり来るのは奇妙です。sow の意味として「種をまく」と「痛む」が確認できますが、主語の省略とするなら「(何かが)痛む」。 -eth の語尾については古英語(およそ1000年前まで)で2人称複数に対する命令形として -ath の語尾が見られるので、これが消滅するまでのある期間弱化して -eth になったことは想像できます。そうであれば「(お前達)種をまけ!」。 名詞であれば -eth は付きません。 art はあくまでも thou に対する形ですから、thou がないとなれば tebel が補語で「…」より後に thou があると想像するのが一つ。tebel を隠れた thou の同格と考えて「tebel であるお前は…」とする考えがもう一つ。ただしこれはラテン語ではよくあることですが英語では見たことがありません。 さらに困ったことに Oxford English Dictionary でも tebel のエントリーがありません。soweth の独立した単語としての(つまり変化形ではない)エントリーもありません。 以上から英語ではなく、英語に似せた造語で特に意味は考えていない、と想像します。
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- M_Sato
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おっ、もう『剣の女王』の真ん中付近まで読み進んでいますね。 「雌豚め! 汝の死は…」の部分、斉藤伯好がなぜこの訳語をあてたかは、謎ですね(^ ^; 原文はこうなっていると思います(1971年の英国版と米国版です)。 "Soweth! Tebel art..." Sowについては、『リーダーズ英和辞典』に「雌豚」という訳語が載っています。 方言風にするために"-eth"をつけた可能性があります。 Tebelは固有名詞かもしれません。次の行にもRendaneという固有名詞が出ていますから、その可能性が強いです。 ムアコックは"Tebel art..."を「テベルよ、汝は…」というニュアンスで書いたのかもしれません。ただ、ほかの箇所がすべてふつうの英語なのに、この1行だけ古英語風になっているのも不思議ですね。 あまり参考になりませんが。 PS: ムアコックのキリストを題材とした小説"Behold the Man"は『この人を見よ』の訳題でハヤカワ文庫で翻訳が出ています(絶版ですが)。
お礼
達人ご回答ありがとうございます。 >「雌豚め! 汝の死は…」の部分、斉藤伯好がなぜこの訳語をあてたかは、謎ですね(^ ^; 必ずなにか、根拠があるのだと思います。 前回のpoppy=教会と同じで。 >Sowについては、『リーダーズ英和辞典』に「雌豚」という訳語が載っています。 確かめたら、ロングマン英英で、確かにsowに、その意味がありました。 しかし、三単現がついている限り動詞のようにも見え、 >方言風にするために"-eth"をつけた可能性があります。 方言か、動詞か?どちらなのか、正直分かりません。 >Tebelは固有名詞かもしれません。 ヘブライ語の説は、やっぱり、ありえないでしょうかね? >ムアコックは"Tebel art..."を「テベルよ、汝は…」というニュアンスで書いたのかもしれません。 古英語は良く分からないのですが、No1様の、 <tebel を隠れた thou の同格と考えて「tebel であるお前は…」とする考えがもう一つ。> やっぱり、「種まけ! 地の住民であるお前は…」と考えると、すっきりするような。 相当、昔の亡霊の声だと思われます。 しかし、ヘブライ語だと考えると、異世界のファンタジーの筈が、何で聖書の単語知っているの? という矛盾にも発展してしまい、、、。 どちらにしても、ムアコックのコルムシリーズはキリスト教色が結構強いですよね。 もう少し、ご回答を熟考してみます。 >ムアコックのキリストを題材とした小説"Behold the Man"は『この人を見よ』の訳題でハヤカワ文庫で翻訳が出ています(絶版ですが)。 残念! 翻訳本無しで読むしかないか! 改めて、ご回答に御礼申し上げます。
補足
こんにちは、翻訳者が「雌豚め! 汝の死は…」と訳した根拠のような物が推測できたので、報告します。 聖書に悪霊にとり憑かれた人の話があり、イエスが除霊をして、 聖書のルカ書8章32~33節に、 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 32)ところが、そこの山ベにおびただしい豚の群れが飼ってあったので、その豚の中へはいることを許していただきたいと、悪霊どもが願い出た。イエスはそれをお許しになった。 33)そこで悪霊どもは、その人から出て豚の中へはいり込んだ。するとその群れは、がけから湖へなだれを打って駆け下り、おぼれ死んでしまった。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ その結果、豚達が死んだようで。 「雌豚め! 汝の死は…」は、誤訳かも知れませんが、sowが豚だと気づいた翻訳者は、咄嗟に死んだ豚の話を思い出して創作したのかも知れません。 流石に、インターネットがない時代に、ヘブライ語だと発見して翻訳することまではできなかったのでしょう。 、、、、。僕の考えも推測ですが、、、。 兎に角、意外と聖書の知識が、洋書を読む上で大切なのかも???知れません。 本当は、デタラメ語かも知れませんが、、、。 また、よろしくお願い致します。
お礼
大達人、ご回答ありがとうございます。 なんと、英語では無かったのですか! 異世界ファンタジーなので、たまに異世界の言葉が出てきますが、、、それだったのかも知れません。 <確かに3単現の語尾の古い形として -eth があり ~、このくらいは現代に書かれた小説でもわざと古い言い回しをするときに出て来ることがありますから覚えておかれるといいと思います。> 承知しました、覚えておきます。 <art はあくまでも thou に対する形ですから> 確かに、二人称の単語が、二人称の主語無しで使われているのは変ですね! 流石!大達人! 僕はそこまで気が付きませんでした。 文法、英単語に精通している達人ならではのご回答です。 <さらに困ったことに Oxford English Dictionary でも tebel のエントリーがありません。soweth の独立した単語としての(つまり変化形ではない)エントリーもありません。> 実は、何もtebelに限らず、ファンタジー系の英単語は結構辞書に載っていない物が多く(武器や防具の名前等でwikiが無いと分からない)、、これもそれか! と、思ったんですが、、、今回は正真正銘の造語だったようです、、大達人でも知らない単語となると。 tebelという単語を探していたら、人名が多かったのですが、根気よくさがしていたら、聖書の言葉で、ヘブライ語を基にした「地(の住民)」の意味があるそうです。 <1) tebel, tay-bale’; from Heb. yabal, yaw-bal’, a primary root, properly to flow, causation to bring; bring (forth), carry, lead (forth); thus the earth (as moist and therefore inhabited); by extension the globe; by implication its inhabitants, specially a particular land, habitable part, world. > http://www.mazzaroth.com/ChapterFourGeometryOfTheSixPointedStar.htm でも、単なる偶然でしょうね、、、。 <以上から英語ではなく、英語に似せた造語で特に意味は考えていない、と想像します。> 翻訳者は、Sowethは、swineと見間違え?、かとも思えたのですが、、、どうも翻訳者の想像で書かれた翻訳文だっようですね。 これには驚きました! 大達人にはいつもお世話になります。 これからもよろしくお願い致します。
補足
すいません、補足質問です。 もしかすると、文法的にartが二人称で無いのに使われている事を考えなければ、これは、 「種まけ!地(の住民)は…。」 の、意味になるのでは! と思いました。 古英語は、あんまり分からないのですが、もしもこう言う意味だったとして、文法的には正しいのでしょうか? また、意味的に僕の解釈は正しいでしょうか? それにしても、作者は、ヘブライ語で、聖書を読むほどのクリスチャンだったのかな? もしくはユダヤ人? キリストを題材とした小説も書いていたようです。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 1967 Nebula award-winning novella Behold the Man, which tells the story of Karl Glogauer, a time-traveller who takes on the role of Christ. ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ http://en.wikipedia.org/wiki/Michael_Moorcock 引き続きよろしくお願い致します。 改めて、ご回答に御礼申し上げます。