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「歌う」が「う・と・-」は音便ですか?
はじめまして、よろしくお願いします。 音楽の先生から「蛍に光」の2番の最後の「さきくとばかり【うとう】なり」は「う・と・う」と発音するのではなく、「う・と・-」と最後を伸ばして歌うものだと教えられました。 昔の古めかしい歌詞はこのように歌うと聞きました。 1.このような「歌う」が「うとー」になるのは、音便ですか。 2.歌でこのようケースがほかにもあったら教えて欲しいです。できたらたくさん教えてください。
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こんにちは。 1.これは音便とは言いません。 先生のおっしゃる「昔の古めかしい歌」とは「文語で書かれた歌詞」のことで、こういうものは、「歌う(歴史的仮名遣いでは、うたふ)」という言葉を朗読、朗詠、歌唱するときは「う・と・-」と最後を伸ばして歌うものです。先生のおっしゃる通りです。 すなわち、文語調の歌の「あう(歴史的仮名遣いでは、あふ)」や「おう(おふ)」は「お・-」と「お」を伸ばして歌います。 「うたう(うたふ)」⇒「う・と・-」 「におう(にほふ)」⇒「に・お・-」 「さすらう(さすらふ)」⇒「さ・す・ろ・-」など。 これを「う・た・う」とか「う・と・う」と歌うと文語の格調が損なわれます。 ただ、格調とは無関係のヤクザ風アンチャンがそのように歌うとかえっておかしいかもしれません(「北帰行」で小林旭が「さ・す・ら・う」と歌っています)。 次の参考URLで京大OBが三高寮歌紅萌ゆるを歌っています。 「匂う(ふ)」「伝う(ふ)」「思う(ふ)」などは、みな「お・-」と歌っています(歌い方はへたくそですが)。 http://music.geocities.jp/yoshidaryou21/audio/audio04.html 先生のおっしゃることは正しいと思います。 格調高い文語調の歌詞は、伝統的な歌い方で歌うべきだと思います。 (ただし格調の低い文語マガイの歌詞や品のない歌い方の歌手はその限りにあらず) 2.このようなケースをたくさん知りたい・・・音楽カテゴリーでお尋ねになったら、もっと出てくるかもしれません。 なお、歌詞に「歌う」が「うとう」となっていたら、これは「う・と・-」と歌ってくださいということでしょう。 「うとう」の最後の「う」は新仮名遣いのオ列長音の「う」のつもりです。 「おはよう」の「う」と同じです。誰も「お・は・よ・う」とは発音しません。「おはよー」です。 楽譜の歌詞のオ列長音の書き方に問題があるかもしれません。
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歌の習慣としてそういう発音にするのはお約束と思います。 私も高校生の時不思議に思ってその後気をつけていたのですが他の歌も大体そうでしたので特別ことわりの無い限りそう歌うのが決まりのようです。 滝廉太郎の「花」の「ながめを何にたとふべき」も「タートオーベーキー」と歌います。 賛美歌の「きよしこのよる」もいくつか訳詞はありますが「眠りたもういとやすく」の「たもう(たまふ)」は“タモーオー”と歌います。 日本語の発音がそうだったから(「おもう」→“オモー”など)なのでしょうが作詞家もそう歌ってもらうつもりで作っているはずです。 最近の歌で「~が かなうものなら」「歌う」というような歌詞はだいたい“カノオー”ではなくて“カナウー”、“ウトオー”ではなくて“ウタウー”と歌われているように思いますがこちらは作詞家もそのつもりなのでしょう。もし違っていたら直接歌手に伝えるだろうし作詞家自身が録音で歌って聞かせたりして歌手に渡している場合もありますから。 このおやくそくは大体60年代ぐらいが境目のような感じがします。 江利チエミの「テネシーワルツ」の日本語訳詞では「こよいもウトオ」とはっきり歌われています。 http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND37502/index.html 「音便とはなにか」という定義ですが私はあまり詳しくないし辞書などにも書いてあるので言及を遠慮しておきますが、このケースは音便とはちがうのではないでしょうか。
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ありがとうございました。 お礼が遅くなってすみません。
- jasko
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音便ではないです。 「歌ふ」(うたふ)はそもそもウトーと発音するのです。 ウタウではありません。 (utahu)という音の並びの場合はhの子音は発音されないので抜けて(utau)になり、(au)は(o)の長音として発音することになります。だからウトーになるのです。 これは歴史的仮名遣いの決まり事です。大概の古典文法書の初めに書いてあります。 音楽の先生の言う古めかしい歌詞とは歴史的仮名遣いで書かれたものという意味なんでしょうねぇ。
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- SortaNerd
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(ありがたく→)ありがたう→ありがとう と同様ですね。音便と呼ぶのかどうかはよく分かりません。 私が思うに音便というのは ありがたく→ありがとう のようなものを呼び、 ありがたう→ありがとう は新旧のかな遣いの違いによるものだと思っています。 その先の発音の変化は時代に関係なく長音になるはずでしたが、"最近の若いもの"は表記どおりの発音をすることもあるようですね。 ただし言語というものは"最近の若いもの"によって変化していくのでそのうちこちらの発音が正しくなるかもしれません。 まあ今はまだ「ウトウ」や「アリガトウ」という発音は間違っているとみなしてよいでしょう。 なお「うたう」と「うとう」の発音は同じく「ウトー」です。前者が正当な旧かな遣いで、後者は「うたう」だと新かな遣いで読んだとき「ウタウ」になってしまうために古い発音を無理やり新かな遣いに直したものだと思っています。
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- bakansky
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先生の説明もかなりいい加減なものですが、まぁ「詳しいことはワシも知らんけど」というところなんでしょう。 実は、「蛍の光」(「蛍に光」というミスタイプには笑えました・・・)の歌詞には、「うたう」と書かれたものと「うとう」と書かれたものとの2種類あるとのことです。 「このように歌うものだ」というのは、先生の思い込み。 どちらで歌うのがよいのか、という定説が定まっていないというのが実状みたいです。 他にもそういう例があるそうで、下記の藍川由美さんの書いておられるものが参考になると思います。
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回答ありがとうございました。 藍川さんの書かれたものを読みましたが、残念ですが国語の教養があまりないように思いました。
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