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半導体でのフェルミレベルについて質問です。
大学でフェルミレベル(フェルミ準位?)は、「絶対零度で電子が存在することができる最大のエネルギーと同等」とか、「電子の存在確率が50%のところ」と習いましたが、いまいち理解できません。 不純物を入れた場合でのフェルミレベルはどう考えても前者は成立しませんからそんな適当な説明じゃ到底フェルミレベルのことを理解することはできないと思うのです。 それに、後者の場合でも「50%のところをフェルミレベルって言うんだ!」って言われても全然理解できないです。。。 いくつかの書籍を見ても、フェルミレベルについて細かく記しているモノが少ないです。「原子の周りに電子が全てそろっている(外部からエネルギーを得ていない)ときの電子が持つ最大のエネルギー」という記述がありましたが、これはまぁ理解できそうですが、いまいち足りないです。 そういうものだと鵜呑みにするしかないならばそれでいいのかもしれませんが、どうにも完璧に理解しなければ困りそうなので、どなたか教えてもらえないでしょうかorz
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フェルミレベルというのが何者なのかを本当に理解したいなら、そもそも、半導体の物性の授業ではなくて、量子統計力学の授業に出ないといけません。物性の授業では、そういうもの、としておくしかないと思います。授業ではやらないと思います。 >「絶対零度で電子が存在することができる最大のエネルギーと同等」 これは、微妙な表現ですね。「電子が存在できる」というのはどう解釈するかで正しいとも間違っているともいえます。 単純に絶対零度で電子がもつ最大のエネルギーと解釈すると、金属なら正しいですが、半導体や絶縁体の場合には正しくないですね。(なぜなら、そもそもフェルミレベルのところには、電子が占めることができるエネルギー準位自体がありませんから。) >「電子の存在確率が50%のところ」 これが、物性の授業では、一番スジがいいというか、まともな理解だと思いますが。 フェルミレベルは、「もし、そこに電子が占めることができる準位があると仮定した場合」に、実際に、その準位を電子が占有している確率が50%になるといってます。 フェルミレベルより、エネルギーが低い準位を考えれば、電子が占有している確率は、50%以上ですし、 フェルミレベルより、エネルギーが高い準位を考えれば、電子が占有している確率は、50%以下です。
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- Akira_Oji
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第1回答者の回答に疑問があります。 HOMOはHighest Occupied Molecular Orbital のことだと思います。LUMOはLowest Unoccupied Molecular Orbital のことだと記憶しています。(綴りは確かではありませんが。) とすれば、第2回答者さんの言うところの、 <<フェルミレベルは、「もし、そこに電子が占めることができる準位があると仮定した場合」に、実際に、その準位を電子が占有している確率が50%になるといってます。 フェルミレベルより、エネルギーが低い準位を考えれば、電子が占有している確率は、50%以上ですし、 フェルミレベルより、エネルギーが高い準位を考えれば、電子が占有している確率は、50%以下です。>> つまるところ、フェルミレベルはHOMOとLUMOのあいだにきます。 同じことですが、別のフェルミレベルの定義としては、 考えている粒子(今は電子)が全体系でN個あるとして、それぞれの粒子が確率的にf(E)の占有確率でエネルギーEを持てばE*f(E)dEをフェルミレベルまで加え合わせたときに全粒子数がちょうどN個になるところ、というのもあります。だから、2つの離散エネルギー準位の間にフェルミレベルが来ることがあるのですが。
有機化学屋に言わせれば、フェルミレベルとは「全ての原子から1つずつ軌道を出して巨大な分子軌道を作ったときのHOMOの値」です。
補足
HOMOの値とはなんでしょうorz 酸性と塩基性が50:50で中和している点(?)での値・・・という感じのイメージですか・・・?
お礼
お返事遅くなりました、回答ありがとうございます。 量子統計力学ですか…ちょっと図書館でしらべて見ようと思います。 それと、固体力学(?)も見ておくといいと聞いたので、見てみようと思います。 フェルミレベルに関してふやふやな知識だと今後つまづきそうなので、しっかりやってみたいと思います。