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キャパシタ
RF-MEMSの本を読んでいてあったのですが、キャパシタ(コンデンサ)をスイッチして使うとはどういうことですか? シャントスイッチ?何故か知らないけど絶縁体をはさんであります。
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元MENMSエンジニアです。 Capacitive Switch のことだと思います。 MEMSスイッチには、抵抗性(Resistive)スイッチと容量性(Capacitive)スイッチの2種類があります。抵抗性スイッチは、普通の機械式スイッチと同様、接点が金属でできています。ONのときは接点同士がくっつくので電気抵抗が低く、OFFのときは接点が離れているので電気抵抗が高くなります。金属接点なのでDC信号から高周波まで広い範囲でON/OFFできます。 一方、容量性スイッチは、2つの電極(金属)の一方の表面に絶縁膜(誘電体膜)が着けてあり、スイッチONのときでも電極同士が直接接触しない構造になっています。このタイプのスイッチは高周波信号のON/OFFに使われます(DC信号はON/OFFできない)。スイッチONのときの電極間の静電容量が大きく(電極間距離が小さく、電極間に高誘電率の膜がはさまれているため)、スイッチOFFのときは静電容量が小さい(電極間距離が大きく、電極間が低誘電率の空気になるため)ので、ONのときは高周波が伝わりやすく、OFFのときは伝わりにくくなります。ONとOFFでの静電容量比が充分大きければ高周波スイッチとして機能します。 >シャントスイッチ? スイッチというのは普通、図1のように信号線路間に入れますが、OFF時の切れを良くするために、図2のように信号線路とGND間に入れることがあります。 ── 入力 ─○ ○─ 出力 入力 ──┬── 出力 ○│ ○│ GND ───── GND GND ──┴── ND 【図1】 【図2】 こうすれば、スイッチONのときに信号線がGNDと短絡(shunt)されるので、出力信号は出てきません。スイッチOFFのときは、信号線とGND間が高インピーダンスになるので、信号はそのまま出力に出てきます。このように、信号線路とGND間に入れて信号をON/OFFするスイッチをシャントスイッチといいます(スイッチがONのとき信号がOFFになるので普通のスイッチとはON/OFFが逆になります)。 MEMSスイッチに容量性の構造が多いのは、抵抗性(金属接点)スイッチだと接点同士がくっついて離れなくなる現象(専門用語でスティッキング Stiking といます)があるためです。MEMSスイッチをOFFさせるときには、駆動信号を切り、構造材のバネ性によって自力で元に戻る性質を利用して、接点間が自然に離れる現象を使ってますが、このバネ力はかなり小さく設計されています(バネ力が大きいとスイッチONのときに高い電圧が必要なため)。そのため、接点同士が直接接触するような構造にすると、金属同士が付着して離れなくなってしまいます(金属というのは塑性変形するためにくっつきやすい)。接触面が金属でなく絶縁体の場合にはこの付着力が小さい(金属でないので塑性変形しない)ので、MEMSスイッチの多くは接触面の一方に絶縁膜を成膜して、金属同士が接触しないような構造が用いられます。
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- inara1
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ANo.2です。間違いがありました。 【誤】 専門用語でスティッキング Stiking といます 【正】 専門用語でスティッキング Sticking といます
お礼
どうもご丁寧に(^^)
スイッチングによりキャパシタの充電電荷を段間で転送させる技術、いわゆる「スイッチド・キャパシタ(Switched capacitor)」のことだと思われます。 無損失抵抗器(?)的な機能をもつ。 電源ないし信号処理の分野で応用。 たとえば、これなど参照してみてください。 ↓ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%88%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%91%E3%82%B7%E3%82%BF
お礼
このサイトも見たのですがちょっと思っているの違いました(^^;) もう少し調べてみます。ありがとうございます。
お礼
コレです!納得しました! 図つきで丁寧に教えていただきまして感謝してます。 絶縁体の役割も分かりやすかったです。 本当にありがとうございました。