「クビにする」という表現は、解雇を意味します。
漢字では「馘にする」「首にする」と書きますが
これは馘首という、首を切り落とす行為に由来します。
江戸時代の日本では、打ち首という刑罰がありました。
(まぁこれは世界的によくある刑罰だと思います)
また、重大な失敗をした行政関係者は(実質的にそのほとんどが武士)
切腹という自害方法で責任をとるという文化がありました。
これは自害することを名誉としたもので
武士以外でも、身分の高い人では行なわれました。
この場合、即死できないため、介錯として他の人が
首を切り落とすことで、切腹の痛みから開放するようになっていました。
こういった首を切り落とすことをイメージして
クビにするという表現が生まれてきたと考えられます。
クビを切るという表現も使います。
クビが飛ぶという表現もありますが、この場合は一般的に
ある程度立場の高い人が、部下の失敗の責任を負わされる場合に使われます。
その成立時期や場所については明確な資料を見たことがありません。
斬首が行なわれていた江戸時代から明治では無いと思います。
当時の新聞や小説を調べればわかるかもしれませんが…
1900年代の半ばではないかと思います。