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文末の「也」

同じ参考書に載っていた例文です。 1)奚以知其然也  奚を以て其の然るを知る 2)何為不去也  何為れぞ去らざるや 質問は、文末の「也」についてなんですが、 なぜ二文目では「や」と読むのに、一文目では読まないのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

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  • kzsIV
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回答No.3

追加します。 「奚」「何」は疑問詞です。疑問詞の使われている文は平叙文ではありません。「奚以(何によって・どうやって)」「何為(なんのために・どうして)」と疑問詞が先行しますが普通の語(たとえば是=これ)の場合は「以是」「為是」となります。 「奚以知其然也」=何によって其れがそうだと分かるのか? を平叙文にすれば 「以是知其然也」=是れによって其れがそうだと分かる。 これを単純な疑問文にするには疑問の助辞を添えます。 「以是知其然乎」=是れによって其れがそうだと分かるのか? それぞれ古代日本語で表現すると 「奚以知其然也」   何をもてそをさなりと知る。   何をもてかそをさなりと知る。 「以是知其然也」   こをもてそをさなりと知る。 「以是知其然乎」   こをもてやそをさなりと知る。   こをもてそをさなりと知るや。 となります。助詞「や」は文が終止形で終わるときに文末に添えることができますが、不定疑問文は係り結びのせいで文末が連体形になるため「や」を添えることはできません。 中世になると、本来の終止形がほとんど使われなくなり、係り結びも消滅したので   何をもってかそのしかるをしるや と言えるようになりました。 近世になると逐語訳式訓読が当たり前になりました。素読の時には、  奚(なに)を・以(もっ)て・其(そ)の・然(しか)るを・知(しる)・也(ヤー)  知皆拡而充之矣=「みな・ひろめ・てぇ・これを・みたすを・しる・イー」と唱えた、ようです。

Sam69
質問者

お礼

おっしゃるとおり、この二文とも疑問文の項目の例文です。 疑問詞があるから文末に「や」は不要だが、 近世および現代の受験英語では逐語式訓読が主流なので、 「や」と読むのがふつうだということですね。 それと、古代では訓読のやり方自体が現代とは違っていた(同じ文でも違う訓読をしていた)ということですね。 詳しいご説明ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • bakansky
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回答No.2

同じような疑問を持たれている方は他にもおられたようです。 → http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1418525169 上記の回答は、あまりに詳しく丁寧なので、もっと簡単に、私流にSam69さんのご質問に答えるなら、 1) 奚以知其然也  奚を以て其の然るを知る は、「奚を以て其の然るを知るなり」と読んでもよさそうに思えます。 普通の平叙文です。 2) 何為不去也  何為れぞ去らざるや こちらは、「何為」と問いかけています。 つまり、疑問文ですね。 そこで日本語として疑問文であることを表現するために「や」と読ませた、というところでしょう。 上に示した URL に出ている回答の 3.a に該当します。

Sam69
質問者

お礼

urlを教えていただきまして、どうもありがとうございました。 参考になりました。

  • kzsIV
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回答No.1

とりあえず要点を回答します。 1 本来(古代)、「也」字を「や」と訓読したわけではない。 2 疑問詞を用いた文なので、どちらの訓読文も本来「や」を添えなくてよい。 3 (近世)しかし、それでは原文に「也」字が使われていることが訓読文に反映されない。 4 そこで「也」字があることを確認するために、「や」と読み添える。  事実は、「や」は添えても添えなくてもよい、ということになります。  そして試験対策としては、「疑問文は文末に也字がある以上、……や と訓読すべきだ」と考えている出題者・採点者はかなりおられますから、……や と読み添えておいた方がいいと思います。  なお、今私の手元にある「参考書」では「なにをもってそのしかるをしるや」と読み方が示してあります。

Sam69
質問者

お礼

文法的には、「や」を必ずしも付け足さなくてもいいが、 受験英語的には「や」と読んでおいた方がいいということですね。 回答どうもありがとうございました。

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