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鉄骨部材の保有耐力接合について
鉄骨部材の保有耐力接合について、次の2点を教えて下さい。 1) 鉄骨部材の保有耐力接合には、第1種と第2種がありますが、 その違いは下記で正しいでしょうか。 第1種:その部材の応力が塑性域に達するまで仕口継ぎ手部で破断しない。 第2種:建物終局時の部材応力に対して破断しない。 2) 第2種を使用するのはどのような場合でしょうか。 分かり易く教えていただけると幸いです。 宜しくお願いいたします。
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まず鉄骨造における保有耐力接合の意味は、部材の接合部は部材の持っている全塑性モーメントの値を十分に発揮されるよう設計しなければならない(鉄骨造は特にRC造よりも塑性変形が期待できるので)。すなわち、部材の応力が全塑性モーメントに達する以前に接合部が破断したり、部材に塑性ヒンジが形成され塑性変形が生ずる前に接合部耐力の限界に達する事が無い様にしなければならない。この様な事態が生じない様に配慮された接合を『保有耐力接合』と言います。 第一種保有耐力接合とは、接合部の耐力(柱梁接合部、ブレース接合部、仕口・継手)が、接合される部材の全塑性モーメントのα倍(通常は1.2倍、1.3倍が用いられる)の耐力を持つように設計する事で、個々の部材耐力に応じた設計が可能であり、標準的な接合は第一種保有耐力接合である。 第二種保有耐力接合とは、ルート3での保有水平耐力の計算結果に基づく柱・梁の仕口・継手の接合設計の事で次の2通りがある。 (1)梁の場合、接続している柱の材端が全塑性モーメントに至った時、柱から梁に伝達されるモーメントと梁母材の全塑性モーメントと比較して、小さい方のモーメントに対して仕口・接合部が破断しないように設計する事。 (2)保有水平耐力の計算の結果、柱・梁が全塑性モーメントに達しない場合、保有水平耐力時の柱または梁の応力に対して、仕口・接合部が破断しないように設計する事。 以上が説明なのですが、難しいですね。理解するのに苦労します。
- Willyt
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これは設計するときの手法の違いによる分類だと考えられます。第一種というのは許容応力法とよばれる伝統的な方法で塑性域に入る応力の大きさに一定の安全率をかけ、それを超過しないように設計するのです。これに対して第二種というのは終局耐力設計という、比較的新しい手法によるもので、想定した荷重をだんだん強くし、構造物が破壊するときの荷重を算定し、これに一定の安全率をかけた荷重に耐えるように設計する方法です。設計者はそのどちらを採用しても、それが正しく行なわれているならそれは自由なのです。