- ベストアンサー
私には「比較優位」の考え方は現実的でないように思います。
「比較優位」という考え方がありますが、これは需要(消費)が全体の最大の供給(生産)力と同等かそれ以上存在するという厳しい前提条件がないと成立しない気がするのですが、私の理解はあっていますか? 例えば、wikipediaの比較優位のページ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%94%E8%BC%83%E5%84%AA%E4%BD%8D )では、大国と小国:ワインと毛織物という例えを出しています。 この例では大国はワインと毛織物とも小国に対して絶対優位だけど、大国・小国全体の効率を考えればワイン生産は比較優位な小国に任せて、大国は毛織物に特化すべきだという結論に達しています。 ですが、大国にワイン・毛織物の両方の需要(消費)を満たす供給(生産)力がある場合、全て大国で供給(生産)するのが一番効率的で、小国に供給(生産)の機会はないと思うのですが? 現実に需要(消費)に限りがある以上、「比較優位」といってもある程度の他より「絶対優位」性を持っていないと、国だろうと個人だろうと「供給(生産)の機会」を得られないのが実際のところだと思うのですが?
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
現実に最近私が買ったものを例にとると、日本(大国)はベトナム製のデイパック(リュック)を、韓国製のガスボンベを、中国製の衣服を輸入しています。 これは、ベトナムや韓国、中国がそれぞれの製品の生産に関し日本に対して絶対優位を持っているからではなく、比較優位をもっているからです。逆に日本はハイテク製品に関してこれらの国に比較優位を持ち、輸出しています。 現在、日本には失業者が溢れるほど供給力が需要を上回っており、これは比較優位説の成立にあなたの仮説は必要ないことを示しています。 比較優位説は、厳しい前提条件を必要とするものではなく、自由貿易のもとではごく普通に実証されるものです。
その他の回答 (1)
- ask_tks
- ベストアンサー率40% (24/59)
様々なケースが考えられますが、前提として消費者が望むことは安く品物を入手することです。 これを裏返して考えれば、販売者側は消費者が望むであろう安い品物を(なるべく利益が大きく出るように)仕入れることが最大の利益となります。 ここで、wikiの例を用いてモデルを設定してみましょう。 大国Aではワイン1単位と毛織物3単位が等価で、小国Bがワイン1単位と毛織物2単位が等価で交換できるわけです。 ワインの価格がxに対し、Aでは3y、Bでは2yのお金が必要と置き換えて考えてください。 A国がもしBから買い付けて同じだけの利益が出るように販売しても3yより安い価格で済むのであればB国内で生産し、買い付ける。 逆に3y以上になるならばA国内で生産するのが良いでしょう。 生産効率だけが絶対優位を生み出せるのではなく、価格も優位性を生み出せます。 もし3yよりも安くなるならば、A国内での需要はB国で生産されたワインに集中します。 だから日本でも以前は自足自給で賄えていた物でもより価格の安い他国産に流れて行き、結果国内で廃れていった産業もあるわけです。
お礼
ask_tksさん aimainaさん 失礼ながら回答して下さったお二人のお礼をここにまとめて書かせて頂きます。 なるほど価格も考慮すると比較優位性という理論はあっているようですね aimainaさんの言うとおり、確かに日本がベトナム・韓国に比べて、デイバックやガスボンベの生産力が格段に劣るとは考えにくいです。 論理的にも理解したいのですが、せっかくask_tksさんが詳しく論理的な解説をして頂いたにも関わらず私の頭では直感的になんとなくあっていることがわかっても、論理的には理解できていないです。すいません。 aimainaさんの回答も含めて、改めて読み直させて頂きます。 サイトの仕様上得点差がついちゃいますが、お二人の回答を総合して私の理解の助けになったことを申し上げます。 ありがとうございました。