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パクス・ロマーナについて
パクス・ロマーナについて質問します。 今,古代地中海世界の経済的な盛衰にパクス・ロマーナが果たした役割について調べています。 でも,参考資料が少なく困っています。 古代前期・古代後期・古代末期の3つに区分して教えていただけるととても助かります。また,古代前期にはパクス・ロマーナが成立していなかったことが経済をどのように制約していたのかについても教えていただけるとありがたいです。 知っている方力を貸してください。お願いします!!
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- abcdefg_19
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ターニングポイントはエジプトの征服ではないかと思います。 「エジプトを属州の形態に整え、この地をもっと肥沃にし首都の穀物需要をさらに充分に賄えるように軍隊を動員してナイル川から水沫をたてて注ぎ込むすべての運河の、長い間にたまっていた汚泥をさらった」 『ローマ皇帝伝』スエトニウス 岩波文庫(上)p112 ローマはエジプトという穀倉を確保することによって国内の安定を確保し、「内乱の一世紀」を終わらせることに成功しました。 穀物の供給が不安定であったことがそれ以前のローマの抱える諸問題の根底にあったと思います。そしてその後も皇帝たちは「穀物の安定供給」に意をもちいます。 「クラウディウスは、冬期においてすら、食糧を輸入するためあらゆる手段を講じた。たとえば輸入商人に、万一暴風雨の為に何か事故があると自分が損害を肩代わりし、一定の儲けを保障した、そして貨物船を建造する者にも、それぞれの身分や境遇に応じ、多くの恩典を定めた」『ローマ皇帝伝』(下)p101。 これは、『年代記』(タキトゥス 岩波文庫)(上)p446にあります「ローマ帝政初期の経済状況」という表の中に、「穀物費 20万人の無償受給者に対する費用だけで年に48万セスティルティウス」とあることから、ローマが抱えていた膨大な数の「穀物無償受給者」対策が重要であったことの証拠となります。 そして「ローマの平和」を確立するために属州に建設された都市とその快適さを保障する基礎となったのも穀物の安定供給であったように思います。 「皇帝伝」下巻にはローマ史年表が載っています。それによって何年にどこがローマに組み込まれ、その地域から何がローマに流入するようになったか年表を作られてはどうでしょうか。
塩野七海様の「ローマ人の物語」全巻読んで下さい。 大著ですが読む必要あります。文庫になっています。