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ポリアミドの光による変色
芳香族系のモノマーを使ったポリアミドを使っているのですが、光にあたると褐色に変色するようです。どのような反応が起こっているのでしょうか?教えてください。
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> 光にあたると褐色に変色 確か数日前に同様のご質問をされていたかと思いますので、 その再質問ということでよろしいでしょうか。 (元の質問は(恐らくご自身での処理により)削除されている ことを確認) kanakottiさんがその質問の際にご自身で述べられたように、 ポリマー鎖の残存アミノ基の酸化では、アニリンブラックと 同様の構造は生じないと思います。 ・・・というよりも、「芳香族ポリアミド」の構造的に、 何らかの反応によって呈色を示すこと自体が考えにくいと 思うのです。 つまり、着色原因としては a)共役系の延長 (HOMO-LUMOの接近にの結果、励起による吸収が紫外領域 から可視領域にシフト) b)ラジカルの発生 といったところが主かと思いますが、芳香族ポリアミドの 構造からはそういった機構は考えにくい、ということです。 ですので、今回の着色については、ポリアミドそのものが 発色したのではなく、原料として使用したはずのフェニレン ジアミンがポリマー鎖に閉じ込められる形で残存してしまい、 これが光や空気中の酸素によって酸化され、 結果的にアニリンブラックなどと同様のものが生じたものと 思います。 (アミノ基が複数ある分、酸化後の構造はもっと複雑でしょう けれど) 参考・アニリンブラックの部分構造: http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4606/aniline.html