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ナイロン(ポリアミド)中のオリゴマー定量法?

ナイロン(ポリアミド)樹脂中のオリゴマーの定量方法は、どのように行えばよろしいでしょうか? 一般的な樹脂中のモノマー、オリゴマーは、GPCで測定と思いますが、ナイロン(ポリアミド)場合の適した溶媒が無いように思います。 適した溶解溶媒やキャリア溶媒があるのでしょうか? もしくは、まったく別の良い方法があるのでしょうか? どなたかご経験のある方、居られましたらお知恵をお貸しください。お願い致します。

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回答No.2

個人的な印象ですが、ずいぶんとシビアな分析を試みようとされていますね? 動的粘弾性測定装置全般をバイブロンと言う場合もあるようですが、個人的にはバイブロンは引張振動で測定するものと言うイメージがありますので、DMAとかレオメータと呼ばれる装置でしょう。セイコーインスツルメンツ、TAインスツルメンツ等のメーカーで取り扱っている装置です。ちなみに私はTA社の装置を使ってます。試験片をパラレルプレートに挟み、PA6であれば250℃程度の温度を掛けながら、3%程度のせん断歪みを周波数0.01~500Hzで与えて測定します。分子量は付属ソフトで算出します。元文献をまだ読んでないので、計算式等の詳細は御容赦ください。 水以外の極性溶媒に関してですが、PA6の場合、私はよくアセトンでソックスレー抽出してます。 TGAの精度ですが、モノマー、ダイマー、トリマーといった識別は困難です。総じて低重合成分が何%というような定量ではそこそこ高精度なのでは無いでしょうか? それを更に個別に定量というのであれば、もう有機化学的な分析手法しかないのでは? 抽出してからGC-MSやガスクロ使って検量線作って・・・。学生時代を思い出します。 「総量で1%以下の低重合成分の組成を明らかにし、成形体への影響を確認。」ですか。私なら「低重合成分」で一括りにして影響確認しまうところです。頭が下がります。 かなり踏み込んだ内容ですので、このコメントがお役に立ったかどうか分かりませんが、上手く定量できることをお祈りしております。

polymer1
質問者

お礼

 ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。  DMAというのは、動的粘弾性測定装置の一つという認識はしておりましたが、引張振動のバイブロンよりも適応範囲が広いようですね。再認識いたしました。  確かにシビアな分析を狙っている所もあります。低重合成分として一括りも考えたのですが、ポリアミドのモノマーとオリゴマーでは、水溶性や融点など挙動がかなり異なる為に区分けしたいと考えました。トリマー、ダイマー・・・まで行うのはやりすぎの帰来はあります。自分の知的好奇心でやってみたいというのが本心かも知れません。  ともあれ、頂きましたアドバイスを参考にいろいろやってみたいと存じます。 ここまでの専門家のご意見を頂きラッキーでした。どうもありがとうございました。  

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  • PA6
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回答No.1

仰る通り、例えばPA6の分子量をGPCで測定しようとしても溶媒の問題から困難です。特にキャストナイロンは通常の水添加重合系のナイロンよりも遥かに高分子量なのでGPCを試そうという時点でナンセンスかと。分子量に関して言えばGPCよりも粘弾性測定(周波数分散)を実施し、溶融粘度から分子量換算する方が信頼性が高いです。フィルムか繊維かペレットかキャストナイロン素材か分かりませんが、モノマーであれば一般的な極性溶媒を用いて、粉砕したナイロンの抽出操作を行えば定量は容易でしょう。但しバラツキが大きいと思います。オリゴマーも分子量次第ですが同様の手法で可能かと思います。 もうひとつの切り口としては熱分析があります。TGA測定を行って熱重量変化をモニターすることで、含有成分の定量が出来ます。抽出よりもバラツキが小さく、試料も少量で済むので、ただ含有量が知りたいならこちらも有効かと思います。長々とすみません。

polymer1
質問者

補足

アドバイスありがとうございます。  粘弾性測定は、バイブロンと言った機器を指すのでしょうか?この機器の測定値から分子量換算する方法があるとは、知りませんでした。今まで分子量(粘度)測定は、硫酸を用いた相対粘度で見ておりましたので、こんな方法もあるんだと思いました。ありがとうございます。  極性溶媒による抽出に関して、PA6のモノマーは水に非常に良く溶けますが、ダイマー、トリマーといった物も水に良く解けるのでしょうか?それとも水よりも適した極性溶媒が何かありますでしょうか?  熱分析でのオリゴマー定量に関してですが、精度はどのぐらい期待できるものでしょうか?水洗後のPA6チップ中のモノマーとオリゴマーの合計量は、大凡1%以下という認識です。この中のモノマー、ダイマー、トリマー・・・の比率をある程度正確に測定し、これらの成形への影響や成形品の特性への影響を確認したいというのが、もともともとの目的なのです。 長々とした補足で申し訳ありません。もしよろしければ、更なるアドバイス頂きましたら幸甚です。