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哺乳類以外の赤血球について
哺乳類の赤血球は成熟の過程で脱核してしまいますが、鳥類や両生類などの赤血球は核を保持したままです。 このことに生物学的意義はあるのでしょうか? (例えば様々なタンパク質を合成したり、末梢で増殖したり、など) 中々良い文献やサイトを見つけられなかったので、解る方がいたら宜しくお願いします。
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#1です。 専門外なので論文を絞り込むことができませんでした。かなり古い情報(1982年)で恐縮ですが、鳥類の成熟赤血球がmRNAを転写しているという論文がありました。RNAのコピー数はerythroblastよりもかなり低下していますが、αおよびβグロビン遺伝子の転写があるようです。但し、翻訳までのプロセスはわかりません。存在意義としては酸素の運搬ですから、ヘモグロビンを作っていても不思議ではありませんが。この辺りをキーワードにして文献をあたってみたら如何でしょうか。 詳細は↓の論文(総説)で。 Gasaryan KG., Genome activity and gene expression in avian erythroid cells. Int Rev Cytol. 1982;74:95-126.
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- neuro
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鳥類や爬虫類の赤血球に核がある理由を考えるよりも、哺乳類赤血球が脱核する意義を考えた方がいいと思います。 哺乳類赤血球は当初は骨髄から抜け出す時に核が絞り取られて受動的に脱核するように説明されていました。しかしながら、この脱核が積極的に行われていることが明らかになってきました。 脱核の意義としては、核の分だけ細胞が小さくなることで、単位面積あたりの赤血球数が多くなります。さらに、中心が凹むことによって、効率よく酸素が赤血球内のヘモグロビンと結合できるようになります。 よって、効率良い酸素運搬をする為の細胞として進化したと考えられています。
お礼
コメントありがとうございます。 赤血球の第一義的な役割は確かに酸素運搬で、それに合わせて進化したのが無核赤血球であることもわかります。 ただ、哺乳類以外の生物の赤血球には他の細胞と同様に核があるのがどうしても腑に落ちなかったのでこのような質問をしました。 末梢血中の有核赤血球ではタンパク合成がおこなわれたり、細胞分裂したりはしないんですかね?
お礼
文献まで示して頂き、ありがとうございました。 中々こういう論文に辿り着かなかったので、このキーワードでもう少し調べてみます。