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ロバートボイルの毛細管永久機関について
ロバートボイルの毛細管を使った永久機関は有名ですが動かない理由は 毛細管を伝わって上昇した水が離れないことが理由になっています。 そこで質問なのですが上昇した水をエネルギーを使って毛細管から切り離して下へ落とせば運動を継続させることができます。このとき毛細管の長さ(高さ)に切り離すエネルギーが比例するとは考えにくいと思います。ならば保存則はどうやって証明すればよいのでしょうか。高くすれば位置エネルギーがどんどん大きくなるような気がしませんか? http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B8%E4%B9%85%E6%A9%9F%E9%96%A2
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毛管上昇の由来は曲面の内外の圧力差で、ラプラスの式 P1-P2=2σ/r...(1) に従います。ここでrは曲率半径、σは液の表面張力で、P1が曲がった面の内側の圧、P2は曲がった面の外側の圧です。水などが毛細管を完全に濡らす場合、水と管の界面の接触角がゼロになるので、管が細ければ丁度管にはまる半球形の界面を作ります。この時空気の側(曲がった面の内側)をP0(大気圧)とすれば、水の側(曲がった面の外側)は、式(1)によりこれより圧が低くなければなりません。 P0-P(水側)=2σ/r...(1)' もともと空気と力学的平衡だったフラットな水面での圧力はP0ですので、水面が上昇してρgh(ρ;水の密度、g;重力加速度、h;高さ)分の圧力が下がるようにして釣り合いをとります。即ち(1)'による圧力差を次の式で釣り合わせています。 2σ/r=ρgh...(2) 水ではρ=1000 kg/m^3、σ=0.073 N/mでありg=9.8 m/sec^2ですから、たとえばr=2.9 x 10^(-6) m (=2.9 μm)の毛細管ならば水は5.2 m上がることになります。この管を途中で切ったら、水は上のふちで接触角を0°より大きくして曲率半径をあげて2σ/rを小さくしてρghと釣り合うだけです。 どうやっても下におちる細工はできません。
お礼
ご回答ありがとうございました。うまくつり合いが取れているものですね。