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株式会社で給与未払いが発生したときの適切な処理は?
例えば、社員に対する30万円の給与が、何らかの理由で満額払えないため、一部をしはらった場合、会計上は満額支払った形をとり、未払い分を別に計上し、後日、支払うというような処理があるのでしょうか。 実は、上記のような状態が5ヶ月にわたって続いており、約3か月分の給与が未払のため退職をしました。 その後、離職票を見せられ、署名・捺印をしたのですが、その際に、過去6ヶ月の給与が満額で記載してありました。 その理由を聞くと、上記のような説明だったのです。 会社側が、何らかの意図を持って不正をしているのか、それとも、(これも説明されたのですが)給与額をきちんと書くことで、失業保険の額を多くして、私を応援してくれているのか、はかりかねています。 他にも問題を抱えており、こういったことをひとつずつつぶして生きたいと思っています。 まったくの素人なのですが、できれば法的な根拠なども含めて、教えていただけるとうれしいのですが。 どうか、よろしくお願いします。
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> 社員に対する30万円の給与が、何らかの理由で満額払えないため、一部をしはらった場合、会計上は満額支払った形をとり、未払い分を別に計上し、後日、支払うというような処理があるのでしょうか。 会計上の正規の簿記の原則(『企業会計原則』第一 2)に違反する処理であって、会社法違反にもなります(会社法431条違反)。この場合、取締役等の任務懈怠責任が問われ得ます(同法423条1項、429条1項)。 また、賃金を支払ったかのように装うことで、労働基準法に定める全額払いの原則(労働基準法24条1項)・定期払いの原則(同2項)を免れることが可能となりますから、これらの脱法行為であり違法と評価されます。同条違反に対しては雇用主への罰則規定があります(同法120条1号)。 なお、給与が2ヶ月以上未払であるときは、失業保険の受給において特定受給資格者として取り扱われます(雇用保険法23条2項2号、雇用保険法施行規則35条3号)。そのため、実際には約3ヶ月分の給与が未払なのに支払ったかのように装われたことは、失業保険の受給においてpoipoi1960さんに不利に働き得ます。もっとも、特定受給資格者に該当するかどうかは実態で判断されますから、ハローワーク等にご相談なさってみてください。
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- ok2007
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No.3の者です。補足欄にコメントを頂戴したということは、私からも追加コメントをしたほうが良いということでしょうか。そうなのだろうと考え、追加してみます。 > お考えでは、給与の支払いの方法そのものが違法であるということですね。 そうです。まず会計上は、仕訳を実態に合わせる必要があります(正規の簿記の原則)。この点、実際には支払っていない給与につき「会計上は満額支払った形をとり」という処理をすることは、実態を反映させていない点で正規の簿記の原則に反します。これは、会社法上違法と評価されます。 ただし、重要性の原則が適用される余地はあります。個人的には、不正の意図ある経理処理ですから、重要性の判断基準を狭め、「約3か月分の給与が未払」であることは重要性に乏しいとはいえないものと考えます。 次に、労基法上は、前述のとおり違法です。 さらに、失業保険の受給については、2ヶ月分以上未払の給与が支払済みと記載されている点で、そのままでは前述のとおりpoipoi1960さんに不利に働きます。また、労基署へ実態を告げれば特定受給となり得るものの、実態を告げるという作業負担・精神的負担を会社はpoipoi1960さんに対して課したことになります。この点でも、poipoi1960さんにとって不利益です。 離職票に事実と異なる記載をした点については、有印公文書偽造罪(刑法155条1項または3項)に該当し得ます。また、退職した労働者に不利益を課すのは、労働契約上会社に課せられる残存義務を誠実に履行していないことを意味しますから、労働契約法3条4項違反になるものと考えられます。 以上より、未払給与を支払ったかのように装っている点については違法性が多々見られます。
お礼
詳しく説明していただいてありがとうございました。 他の方とは違う視点からご指摘いただいていましたので、このような形をとりました。 丁寧にご解答頂き、感謝しております。 なんとか、退職後も会社と良好な関係を築いていたかったのですが、こういった動きをするようでは、すでに、信頼感もなくなりつつあります。 まず、話し合うことからだと思うのですが、最終的には、労働基準監督署などにも相談をしていこうと思います。 アドバイス、ありがとうございました。
30万円の給与は会社と従業員間で契約された適正な金額です。 実際に支払ったかどうかは、失業保険や社会保険に対しては 関係がありませんし、会計上も問題ありません。 経理的には 給与30万円 / 現金 20万円 /未払金 10万円 とまぁ、こんな感じの処理になります。会社としては、従業員に対して、負債があるということを 帳簿に記録することになります。これを載せないと負債はないという おかしな話になりかねません。 従業員の立場からいえば、30万円の給与に対して、失業保険をもらい、 貰っていない給与に対しては支払いを求めていくということで、 社会通念上まったくおかしくないはずです。 蛇足ですが、そのような形での退職は会社都合となり、 失業給付をもらう上での取り扱いを間違えないように。 http://career.biglobe.ne.jp/hellowork/resign.html
補足
給与の処理に関してはOKですが、退職理由に注意するということですね。 退職理由は「本人の都合」と記入されており、そのまま署名・捺印してしまいました。 ハローワークで相談してみます。
- zorro
- ベストアンサー率25% (12261/49027)
給与の事実が発生しています。支払いがあったかどうかは別次元の問題です。支払いがないなら未払い金を計上します。離職票の記載も適法です。
補足
了解しました。 給与に関しての処理は、間違いがないということですね。 ありがとうございます。
補足
お考えでは、給与の支払いの方法そのものが違法であるということですね。 これまでの方たちは、その部分は適法とのことだったのですが…。