• ベストアンサー

グロティウスについて

グロティウスは正戦論を唱えたのでしょうか? それとも、正戦論を否定して、無差別戦争観を唱えたのでしょうか? その昔、学校では、 三十年戦争の惨禍を目撃して、「戦争と平和の法」を公刊し、正戦論を否定。 戦争の善悪を論じることは誤りであり、戦争を国家主権の発動とみなす無差別戦争観を打ち出す。 と習った気がするのですが、今になってネットで調べると サイトによって両方の記述があり、どちらが正しいのか分かりません。 正戦論を唱えてから、自らそれを否定したということでしょうか?? ご存知の方いらっしゃいましたらよろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • misa-on28
  • ベストアンサー率35% (227/640)
回答No.1

手元の国際法の概説書によるとグロチウスは「正戦論」を唱えています。 これは正しい原因に基づく場合にのみ戦争を合法的なものとする考え方で「防衛」「権利の侵害に対する救済」「制裁」の三つを正当な原因としています。 しかし実際には戦争当事国は自国の正当性を主張するものですし、それを裁定するべき客観的な機関もありませんでしたから、18世紀の半ばから「正戦論」は観念論として影が薄くなり、これに変わって「無差別戦争観」が登場したと言う事です。 この無差別戦争観は交戦者いずれもが正義を名乗るのであるからいずれが正当であるかの価値判断はできないと言う考え方であると理解できます。 有斐閣双書 新版国際法概説[増補版]香西茂ほか著参考

zambara
質問者

お礼

詳しい解説ありがとうございます! 国際法の概説書であれば間違いなさそうですね!

すると、全ての回答が全文表示されます。

その他の回答 (1)

  • DieMeute
  • ベストアンサー率70% (571/807)
回答No.2

NO.1さんの回答に同意見。 グロティウスは「正戦論」を唱えています。 戦争の理由を正邪に分け、その戦争の正当なものとして、NO.1さんのあげた「防衛(の為の戦争)」など三つのものをあげています。 ただし、正当な理由がある場合でも、早急に戦争に訴える事は避けるべきであるとか、なるべく戦争はしない事とか、戦争に代わる解決策として会議等他の手段もあるとも言っています。 グロティウスは「正戦論」で正当な戦争を認めつつも、戦争はできるだけ避けるべきだと言っています。 「無差別戦争観」は唱えていません。 しかし、時代の流れは「正戦論」よりも、それに対比される「無差別戦争観」へと向かっていきます。

zambara
質問者

お礼

ありがとうございます! なるほど! 正戦論はあくまで、出来うる限り戦争を避けるための論理だったわけですね。 三十年戦争の凄惨な体験とつながりますね!

すると、全ての回答が全文表示されます。

関連するQ&A