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ホイヘンスの原理について
ホイヘンスの原理によると、波が伝わるのは、素元波がでて、その集まりが新しい波面を作るということでした。 では、今波が、左から右へ進行しています。このとき、ある媒質の点から素元波が出ているとしますね。 物理の教科書では、これを右方向だけに不完全な円を描いていますが、素元波が出ているのなら、円形に出ているので 完全な円を描くべきでしょう。すなわち右へ進行している波の素元波は左にも出ているのです。 それならば、左にも素元波が集まって、新しい波面を作るはずではありませんか? ところが実際には波は単に右へ進行するだけです。皆さんはいかがお考えですか?
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>それならば、左にも素元波が集まって、新しい波面を作るはずではありませんか? >ところが実際には波は単に右へ進行するだけです。皆さんはいかがお考えですか? すばらしいです。 そのとおりなんです。 ホイヘンスの原理は説明が簡単なため、よく波の説明に使われるのですが、実はこの原理にはご指摘のように欠陥があるのです。 で、当然昔の偉人たちは気がついていますので、その説明を試みたわけです。 そこにフレネルという人が登場します。フレネルはホイヘンスの原理をベースにある仮定をおくことで、傾斜因子という数値を導入し、ご質問に書かれている後進波が存在しない理由を説明しました。それによると後進の方向の光の強度は0になります。 これをホイヘンス・フレネルの原理といいます。 ただそこにはある仮定があるので、そのままでは完全とはいえません。そこで新たにキルヒホッフという人が別の視点から解決を試みました。これはキルヒホッフの回折理論といいます。ホイヘンスのときとことなり、ヘルムホルツ方程式を出発点としてキルヒホッフの公式と呼ばれる式を導出しました。 で、この式に点光源の条件を入れて多少の近似もしていくと、ホイヘンス・フレネルの原理で求めた傾斜因子と同じものが導出されます。 これにより、現在は実際に回折の計算をするときにはキルヒホッフの公式の近似式を使いますが、初歩的な説明をするにはちょっと複雑でわかりにくいことから、いまだにホイヘンスの原理で説明しています。
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- BookerL
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ホイヘンスの原理は回折などを説明できる優れた原理ですが、素元波が全方向に同じように出ていると考えると波面の後方の包絡線にそった波ができないところを説明できません。そこで、方向によって振幅の違う素元波が出ると考えれば、波が前方だけに伝播することを説明できます。 ホイヘンス-フレネルの原理というそうです。 http://www15.wind.ne.jp/~Glauben_leben/Buturi/Hadou/Hadoubase2.htm
お礼
ありがとうございます。 キルヒホッフというと電気回路計算・・と考えますが、 優秀な人だったんでしょうね。ホイヘンス・フレネル、キルヒホッフを勉強したいと思います。