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ユダヤ教徒の死の現実感覚に関して
- ユダヤ教の死に対する感覚は現実的であり、来世を教理として信じていない。
- ヨブ記には日本人に近い死の感覚が表れている。
- 他の民族と比較して、ユダヤ教徒の死の感覚は特異である。
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ヨブの作者が生きた時代と同じかどうかわかりませんが、ヨセフスによると、 パリサイ派は、死者の復活を信じた。 サドカイ派は、そのような奇跡をいっさい否定した。 エッセネ派は、肉体と霊魂から人間はできており、肉体は滅びるが、霊魂は不死だと確信していた。 これら霊魂は最良のエーテルから流出しているある一種の自然の呪縛により、その中にひきずり落とされた肉体の獄舎の中に閉じ込められており、肉体の呪縛から開放されるや、霊魂は長い奴隷の苦役から開放されたかのように、歓喜し天上に引き上げられると信じていた。 これはギリシャ人たちの信仰を共有しているものであり、有徳の霊魂のためには大洋の向こうに住処があると主張した。 つまり、エッセネ派はヘレニズム文化の影響を受け、ギリシャ哲学の思想を取り込んだため、従来のユダヤ教の死生観とは違うものを持つようになったようです。 変化する性質を持っているのが人間なので、どうしても思想も変化せざるを得ないわけです。 従ってユダヤ教の死生観は1つではなく、派閥により違ったようです。
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- kigurumi
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No.1です。 その友人の一人は、因果応報によりヨブは罰を受けたというわけですよね。 神と人間は違い、神の心のうちは覗けず、神は正しいことをやっているのに、それを限りある能力の人間は知ることができず、自分は悪くないのに、なんで? と愚問を持ってしまうと。 旧約聖書を読むと、ほとんどが、何か悪いことをやったために、結果こういう災難をこうむったということがかかれています。 因果律をずっと語っているわけです。 ヨブの作者の信仰は、因果律を超えているわけです。 ヨブの作者は、100%善人であったとしても、災難にみまわれることは あ る。と言っている。 災難は因による果 つまり悪いことをしたゆえの罰の限りではない と言っているわけです。 ヨブの時代には天の国とか地の国とかいう概念が無かったようなんです。 生き死ぬ、死んで終わり。 後に死ぬと地に下るくというのなら、逆に天の国ってものもあるんじゃないか となってきて、プラトンらの思想の影響を受けて、天国という概念を作り出したようです。 この天の国という概念が今で言う天国を指していたわけじゃないように思います。 ただ、いつから 天の国という概念が形成されだしたのかは、わかりません。 ただし、後世に人が天の国と言った場合、それは死後行く世界のことじゃないように思えます。 例えば、、、企業の幹部になることを天の国に入ると表現できますよね。 管理者クラスになることを天の国と表現していたように思えます。 天井人となるので、一般社員はなかなか幹部の顔を見れなくなる。 ビッグ企業になるほどに、それだけ天の国は遠くなるわけです。 そのかわり、ビッグ企業の天国入りになれば、権力を持てる。 鶴の一声で沢山の人を動かせ、大きな仕事を成し遂げられる。 いつ頃から多数者というものを作り出したのかはわかりません、が、ユダヤ教のトップ幹部は12人で構成されていたようなんですね。 12人だが多数者と呼ばれていた。 この多数者が決定した内容が、地に下るわけです。 儀式があると、神殿の階段にランク順に上から立っていたらしいです。 神に仕える天の使いたちが勢ぞろいなわけです。 ですが、一般の人はその顔を拝めなかったようです。 ユダヤ教の管理者クラスでのみ儀式は行われていたらしく、彼らを見たければ、偉くならなければならなかった。 しかも、世襲制なので、一般人 すなわち12支族の人たちは聖職者になれなかった。 ということは、天の国を想像するしかないわけです。 天の国がどんな人たちで構成されており どんな世界かを想像するしかない。 ですが、それでも一般人は、彼らもまた死ぬということを知っていた。 そしてそんな彼らにも災難が降りかかり、他の派閥により権力を奪われてしまうこともある ということを知っていた。 ヨブの作者は、神殿でユダヤ教の仕来たりを守っていた祭司じゃなく、12支族の人々が暮らす町で暮らしていたレビ人だったかもしれないですね。 カトリックでいけば、バチカンが天の国。 地方の町で宣教師として勤務している人が、ヨブのようなことを書いてもおかしくないですね。 こういうのが後に言われる天の国だったのではないかと思います。 で、ユダヤ教だと世襲制なので、どんなに熱心に信仰したとしても、幹部クラスには普通入れないのですが、ダビデだったか忘れましたが、ユダ族から大祭司を任命したということがあったらしいです。 恐らくレビ族の大祭司の家系の女性を嫁がせ、権力の移譲をしたようです。 イレギュラーですが、大祭司の家系の人が一般人に嫁いだ場合、その一般人は祭司職ができるようになる。 一般人の天国入りです。 さらに蛇足ながら、私は前 何故イエスは他の祭司から祭司職をしていることを律法に違反していると指摘されなかったのだろうと疑問に思っていたんですね。 ユダヤ教の人たちも、そこを指摘していない。 聖書を読むと、説明されているので、つっこめないわけです。 祭司の家系の嫁をもらえば、祭司職につけるということを知り、謎が解けました。 といいますのも、聖書物語の中ではイエスと洗礼者ヨハネは従兄弟同士という設定ですよね。 イエスの母マリアと、ヨハネの母エリザベトは従姉妹同士、その子供らも親戚って設定なわけです。 で、ヨハネの父親は12支族だったが、大祭司の家系であるアロン家からエリザベトを嫁にもらったことで、祭司になり、世襲制なので、洗礼者ヨハネも祭司になれたわけです。 ヨセフはユダ族なので、イエスが祭司になるには、マリアが大祭司の血筋じゃないといけない。 で、イエスが祭司の仕事 ユダヤ教に関する説教をやっていたということは、彼は祭司ができる立場だったってわけです。 だから他の祭司から、資格が無いと言われていなかったわけですね。 が、多数者が神の子と呼ばれていたとしたら、幹部になっていない状態で、自分を多数者 つまり トップ12 神の子だと言うことは、これは反則なわけですので、当然 祭司達は怒ったわけですね。
お礼
締め切るに当たって 本日は4月4日です。質問以来、2週間を経たのを機に締め切ります。 その後、新たな回答がないのは、きっとこのご回答が妥当であって付け加えることがないからでしょう。 有り難うございました。
補足
この便りは今まで戴いた中で一番分かり易かったです。行数にして15%位、冒頭から始まって、「生き死ぬ、死んで終わり。」までは分かるようになりました。質問をした時点でヨブ記を14節まで読み終えていたからでしょう。 ANo.2はANo.1と一連のもので、古い時代には無かった天国の概念をユダヤ教徒が如何にしてもつようになったかの経緯の解説と読みましたが、知識の絶対量が足りないので、ご回答を十分生かせなくて済みません。 紀元前何百年という古い時代に、死後の世界をユダヤ教と同程度にしか意識しなかった民族が他にありますか。これが今回の質問の核ですので、もしも分かればご返事を下さいませ。 有り難うございました。
お礼
頂いたキーワードを頼りに http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AA%E3%82%B5%E3%82%A4%E6%B4%BE http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%89%E3%82%AB%E3%82%A4%E6%B4%BE http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%8D%E6%B4%BE http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E5%BF%83%E5%85%9A ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これらは読んでおきました。しかし、いずれもヨブ記の成立より100~200年ほど時代を降るのではないですか。素人判断ですから当否は判りません。依然としてこの質問は解決しません。 しかし、理由はともかくいつの時代も >>ユダヤ教の死生観は1つではなく、派閥により違ったようです。 こうであったであろうことは推測できます。 有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。