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遺伝子の名前はどうやってきめるの?
はやりのiPs細胞のwikipediaを読んでいたのですが、「ES細胞のみで発現しているFbx15という遺伝子に着目」という文章で気になったことがあります。 このFbx15という遺伝子は、どうしてFbx15と名づけられたのでしょうか?なにかの省略語でしょうか?それとも適当につけているのでしょうか? ご存知の方、どうかよろしくお願い申し上げます。
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化学を知っている人からすれば、3-ブロモアルコールという名前を見て「ブロモってことはBrが付いてるアルコール」って質問者さんがおっしゃるようにわかりますが、化学を全く知らない人にはわかりませんよね。 それと同じです。たとえば「Hox A」という遺伝子が出てきたとき、「Homeo box」を知っている人は「HoxというのはHomeo boxの略、でHoemo boxというのは転写因子のDNA結合ドメインだから、このHox Aは転写因子だろうなぁ」ってわかります。 そういう意味では名前だけから情報は得れて、どんな遺伝子か想像できるということになります。 それでFbxという遺伝子も同じです。見た人がどこまで知っているかということになります。 全く知らない人はそれに続く説明を読まなければわからないでしょうし、 F box containing proteinの略と知っている人でも、そのタンパク質の機能がわからない人は説明を読まなければならないでしょうし、 F box containing proteinを持つタンパク質の機能を知っている人は、だいたい機能がわかりますよね。 しかし、たとえばFbx1の機能を知っていたとしても、Fbx2の機能は同じとは限らないので、結局説明を読まなければなりませんが・・・。 このように同じドメインやモチーフを持つことから名付けられた遺伝子、同じような機能(リン酸化酵素kinase、タンパク質分解酵素protease)から名付けられた遺伝子などなどは 見る人の知識によって名前を見ただけで機能がだいたいわかります。正確には、説明を見なければなりませんが・・・。 しかし、fushitarazuなど見つけた人が勝手に名前を付けたものは性爪いを見なければ全くわからないのもあります。
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- tatoo
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Fbx15という遺伝子は F-box-containing protein15を略したものだったと思います。 遺伝子は発見した人が最初に適当に名前を決めます。あまりに馬鹿げた名前だと、その研究者の見識を疑われるので学術的にといいますか、それなりにつけます。 その名前が浸透していくと、その名前をみんなが使い出すという感じです。同じ遺伝子を複数の人が違う名前でいっていた場合とか、煩雑になってきた場合は、関係学会やその筋で有名な教授が名前を名前をまとめたりしてつける時もあります。 ある遺伝子Aがあり、それに似た構造をもった遺伝子があった場合(遺伝子のファミリー等)、遺伝子A-2とか遺伝子A-aとか名前がつきます。 Fbx15という遺伝子は F-box-containing proteinのファミリーの15番目の遺伝子ということでしょうか。順番について詳しい経緯はわかりません・・。 他に例えば「Insulin-like growth factor」という遺伝子はIGFというふうに略されます。今はゲノムも明らかになっている生物も多いですし、すでにある遺伝子のファミリーであったりする場合が多いので 遺伝子-12とか多いです。 発見した人が名付けていいということで、私がおもしろいなと思った遺伝子名は、ショウジョウバエの幼虫で体のふし(体節)が少なくなる変異の原因遺伝子を発見した人は 「ふし足らず」=「fushitarazu(ftz)」と名付けました。 あと、センスがあるなぁと思ったのは、またショウジョウバエなのですが、オスのハエがメスのハエに興味を示さなくなる変異の原因遺伝子の名前を 「悟りを開いたハエ」から「satori 」と名付けたってやつですね。
お礼
非常にわかりやすい説明ありがとうございます。 化学では、3-ブロモアルコールと名前があると、化学式が浮かんで性質もだいたいわかります。 一方でこの遺伝子では、Fbx15という名前だけからでは、なんの情報も得られない、どんな遺伝子か想像できないといったとらえ方でよろしいのでしょうか?Fbx15のあとに続く説明を読んで、はじめてFbx15の働き、性質がわかるということでしょうか・ たびたび申し訳ありません。