- ベストアンサー
iPSの「i」ってどうして小文字?
- iPSの「i」が小文字である理由について質問します。ES細胞などは全て大文字で表示されるのに、iPSだけが小文字なのには何か特別な理由があるのでしょうか?
- iPSの「i」が小文字である理由について調べてみました。一部の説では、これは山中教授のグループの遊び心の一環だと言われています。他にも小文字の方が親しみやすいという意図があったのかもしれません。
- iPS細胞などの細胞名は通常、ES細胞のように全て大文字で表示されますが、なぜiPSだけが小文字なのか気になります。一説には、これは山中教授のグループのユーモアや遊び心の表れだと言われています。また、小文字の方が親しみやすいという意図もあったのかもしれません。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
仮説ですが、PS細胞といものが存在し、それにinducedを付け加えた、ということかもしれません。 iPS細胞は「induced Pluripotent Stem Cells」と書き、 人工多能性幹細胞、誘導多能性幹細胞などと訳されます。 inducedは「誘導性の」「人工の」にあたるので、 PS細胞、Pluripotent Stem Cellsだと「多能性幹細胞」ということになります。 多能性幹細胞というのは、「多くの細胞に分化する能力を持った細胞」という意味になります。 例えば、骨髄の細胞は赤血球や白血球、リンパ球などに分化します。 他にもプラナリアという生物は体を半分に切っても元に戻ります(詳細は参考URLをご覧あれ) これも多能性幹細胞と呼ぶなら(現場の人間でないので、実際そう呼ぶかは分かりません) 骨髄細胞やプラナリアの細胞人工のものではないので、「inducedでない多能性幹細胞」になりますね。 山中教授のすごい所は、これと同じような機能を、皮膚のような多能性をもっていない細胞から 遺伝子を誘導することでつくりあげたところにあるわけです。 そういった意味で、inducedはちょっと特別な意味を持っています。 元あった単語に修飾、限定するために小文字を付けた略称は、生物用語では他にもあります。 mRNAやtRNAがそうですね。 MRNAやTRNAだとRNAの一種であることがちょっと伝わりにくい。 それでmやtを小文字にして付けているんだと思います。 ただ、これが正しいと思える根拠は自分が調べた限り見つかりませんでした。 (「PS細胞」という単語はあったけど) なので、 >すこし調べてみたところ、単に山中教授のグループの遊び心ではないか?という説がありました(笑) >塾の先生にも聞いてみましたが「小文字のほうが親しみやすくない?」というなんともあいまいな答えが^-^; こっちの可能性も捨て切れません。 個人的にはこっちの方がおもしろい。
その他の回答 (2)
- neko_noko
- ベストアンサー率45% (146/319)
No2です。ちょっと補足を >「多能性幹細胞」というのは要はなんにでもなれる細胞、ということですよね? 基本的にはそう考えて問題ないです。 細かい話をすると、動物の細胞というのは、受精卵から各組織の細胞へと分化していくわけですが、 多能性の点から見ると、おおざっぱに分けて3つに分類できるようです。 1.全能性を持った細胞(totipotent) 受精卵がこれにあたり、体を作るすべての細胞に分化できる、という細胞です。 2.万能性を持った細胞(pluripotent) 発生のごくごく初期(胞胚くらいまで?)のころの細胞(だと思います) 全能性を持った細胞とは異なり、すべての細胞になれるわけではないですが、 ほとんどすべての細胞になることができるようです。 3.多能性を持つ細胞(multipotent) 骨髄のような、いくつかの種類の細胞になれる能力を持った細胞です。 分類上は原腸胚はここに入るのかな? 骨髄細胞など、成長した個体にもここに分類される細胞は存在します。 4.一種類の細胞に分化したもの(Unipotent) 他の種類の細胞になることはできない細胞です。 成長した個体で、3.でない細胞はこれですね。 PS細胞は2.に分類されます。1.との違いは、胎盤のようなごくごく限られた細胞にはなれない、ということらしく、 体の組織で言えば、何にでもなれると考えて問題ないように思います。 >となると、ES細胞も個々生物の初期原腸胚もPS細胞の一種ということになるんでしょうか。 ES細胞はおそらくPS細胞の一種にあたりそうですね。 初期原腸胚まで成長が進むと、ちょっと分化しすぎかもしれません。 とはいっても、2.にあたるか3.に分類されるか… この辺の明確な境界線ははっきりしていないので難しい所ですね。 とはいえ、これはすべて発生学での細かい話なので、 日常会話レベルでは「なんでもなれる」という解釈で問題ないように思えます。
お礼
詳しいご説明ありがとうございます! 塾の先生に張り切って説明してみようかと思います・∀・ 日常会話レベルでは済まないところまで首を突っ込んでみようかと思っているので詳しいところまで聞けてちょっとワクワクしてます笑 ありがとうございました!
あまたあるISPと区別して欲しかったのではないでしょうか。^o^
お礼
調べてみましたが、確かにIPSは侵入防止システムの略語でもありますし、ISPにはIT関連での意味もあるようですね。 わざとIPSではなくiPSとすることで区別できるよう、目に留まるようにしたのかもしれません。 実際目立ちますしね。 迅速なご回答ありがとうございました!
お礼
すごい・・・! 情報量の多さに感動です。 なるほど、iとPSに分けて考えるんですね。 確かに検索をかけたところPS細胞というものが見つかりました。 「多能性幹細胞」というのは要はなんにでもなれる細胞、ということですよね? となると、ES細胞も個々生物の初期原腸胚もPS細胞の一種ということになるんでしょうか。 小文字をつけた略称がほかにもあるとは知りませんでした。 わざわざありがとうございます。 そのRNAの例から判断すると、結局iPS細胞は「PS細胞の一種、特に人工(induced)のもの」という解釈に落ち着きますね。 neko_noko様は仮説と仰ってますが真実にとても近い気がします。 ただ、遊び心説も多少はとっておこうかと(笑) 靄が晴れました。 本当にありがとうございました!