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「すいません」について
いろいろなメディア(本、新聞、放送、他)で「すいません」という語法が使われることが多い。私は「すみません」が正しい語法で、以前林家三平(故人)が頭をかきかき「すいません」を連発していたテレビを見た記憶があるが崩れた語法と理解していた。ところが最近有名新聞で福田首相の会見記で「すいません」と記されているのを見て、最近は正当化されてしまったのか?と感じるようになった。ちなみに、広辞苑で探しても「すみません」は載っているが「すいません」は出ていない。誰か国語に詳しい方の見解を聞かせて欲しい。
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「済みません」は、そもそも、「謝ったって事は済みませんが、お詫びの気持ちだけでも申し上げます」、または、「謝ったってあなたのお気持ちは済みませんでしょうが、お詫びの・・・」というような心情から発せられていますから、マ行五段活用の動詞「済む」の連用形「済み」が丁寧の助動詞「ます」に接続していなければなりません。 「すいません」の場合、「すう」という動詞の連用形である、と考えることはできません(「すう」って何よ)から、これは、本来、誤用です。 三平師匠の「どーもすいません」は、あくまでギャグだったはずです。 そういえば、形容詞の終止形に「です」を接続する、「今日は天気がいいでーす」という語法も、古き良き日本語の時代は、それだけで客がどっと沸いたそうですが、これは誰の漫才または漫談だったのでしょうか、よく知りません。 ただ、「済みません」の「み」と「ま」がマ行で続き、唇を閉じてから開くという発声の方法が二音節連続で生じるのは、日本人にとって発音しにくいので、「み」が音便を起こして「い」に変わった、という考え方はあるかもしれません。 そうだとすると、立派な「イ音便」ということで、「誤用」と決め付けるわけにはいかなくなります。 ・・・が。 「書く」の「書きたり」が「書いた」に、 「歩く」の「歩きたり」が「歩いた」に、 といったような、イ音便の典型的なパターンとはいえないことは確かです。 「済む」の場合だと、 「済む」→「済みたり」→「済んだ」 のように、「み」が「ん」に変わる「撥音便」を起こすのが普通の音便で、 「済いたり」→「済いた」 とはなりません。 ですから、「すみません」の音便としては、極めて低俗に聞こえるでしょうが、「すんません」のほうがある意味「正しい」といえると思います。 ただ、質問者様もおそらくお分かりのこととは存じますが、言葉は生き物で、たとえ誤用でも、多くの人が一般的に用いるようになれば、口語としては通用するというのが現実ですよね。 それでも、本来的に正しいのか、正しくはないが流通しているのかの区別をつけて、了解したうえで用いるのと、そうでないのとでは、言葉遣いの品格が変わってくると思いますので、こうした疑問は解明すべきだと思います。
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- boss-
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>最近は正当化されてしまったのか?と感じるようになった。 ということは、これからも起こりうることでしょう。「すいません」に限らず・・・。で、そのたびに「ん?」と思うことが出てくるんでしょうね。 漢字で書けば(これまでの方々がご回答のように)分かります。 「済む」か「済まない」かの話ですから、「すいません」はおかしいということになる理屈ですよね。 でも、言葉は話し言葉中心ですから、発音上の経済効果ってのがあります。なるべく経済的に発音を樂にしていこうという傾向です。 「すみません」とした場合、「み・ま」で必ず上下の唇を合わせなければなりませんが、「い・ま」にした場合はその必要がなくなります。とくに早口が要求される現代にあって(何でもかんでもスピードが重要視されている傾向がある、という意味です)、「み」と「ま」で唇を2度もくっつけて発音するよりも、「い」「ま」と発音したほうが経済的だということになります。 広辞苑の今度のリニューアル版でも保守的な立場からすれば相当に「ん?」なものが収録されるようですね。たとえば『現代語』として「いいとこどり/いけ面/癒し系/めっちゃ/逆切れ/さくっと/自己中/代引き/うざい」(http://www.iwanami.co.jp/kojien/より)なんかは私個人としては「ん?」って感じです。何かにつけ引き合いに出され、典拠とされがちな広辞苑様にあってこうですから、 >最近は正当化されてしまったのか?と感じる ことは今後もよくあることなのでしょうね。 (それにしても、代引き・うざい・自己中なんていう略語を見出し語に掲げてしまうのはいかがなものでしょう・・・どのような語義説明になるのか興味津津です)
お礼
ありがとうございました。 世の中には理解不能な言葉があふれていますね。 その意味を理解するため辞書に登録するのは良いとしても、公的に高い地位にある人が使ったので違和感があったのです。 掲載するメディアも大衆に流されず、正しい語法を守るリード役を果たしてもらいたいと思います。
- azuki24
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本来の形は「すみません」ですね。文章語で「すいません」と書く人はあまりいないでしょう。 「すいません」は関東訛りではないかと思います。関西では「すんまへん」になります。 いずれにしても、口頭語のくだけた用法です。使う場面は注意が必要です。ビジネスの場で謝罪するときに「すいません」などというと相手は怒り出すかもしれません。 ------------------ 『明鏡国語辞典』(初版、2003年) すみません【済みません】 〔連語〕「すまない」の丁寧語。 <中略> [表現] なまって「すいません」「すんません」とも。かしこまった言い方に「相すみません」がある。 <以下略> ------------------ 『新明解国語辞典』(第六版、2005年) すみません【済みません】 「すまない」の意の丁寧表現。〔くだけた形は「すいません」、より丁寧には「あいすみません」〕 <以下略> ------------------ 『新明解』の第五版(1997年)までは、〔くだけた形は「すいません」…〕の部分はありません。現代語辞書として無視できないほど広く使われているということでしょう。
お礼
ありがとうございました。 おっしゃるように文章語で「すいません」とは書かないとすれば、あくまで口語の慣用語ですね。 私も有力新聞で公的な人の記事として見たから違和感を感じたので、新聞としては「すみません」を使って欲しかった方です。
- ANASTASIAK
- ベストアンサー率19% (658/3306)
私は東京生まれ東京育ちですが「すいません」以外使ったことがない です。「すみません」と人が言うのを聞いたことがありますがどこか 妙な感じがします。しかし、「すまないねえ」とはいうので、「すい ません」は「すみません」から変化していることは日本語を母国語と しているので感じてはいました。「すみません」は女ことばのように も思いますが、あまり感じよくありません。
お礼
東京生まれの方はそうなりますか。 私は田舎出身なのでからか「すいません」には違和感があります。 また女言葉との受け止めもありません。 回答者様は若い方でしょうか? 言葉は世と共に変化していくので「すみません」が廃れていくのはし方無いとしても寂しいです。 ありがとうございました。
- garamond
- ベストアンサー率53% (1119/2111)
ござる:「ござります」→「ございます」 なさる:「なさります」→「なさいます」 くださる:「くださります」→「くださいます」 いらっしゃる:「いらっしゃります」→「いらっしゃいます」 すむ:「すみません」→「すいません」 文字にするのはまだ友人同士のメールなど限定でしょうが、日常の実際の発音が「スイマセン」となっていても、間違いだととがめるまでもないでしょう。 「三角形」を実際に「サンカクケイ」と発音している人は多くないと思います。
お礼
ありがとうございました。 間違いととがめる気はありませんが私には違和感があったのです。 例示の様に多くの語が「い」付き変化しているのですね。
- ymt314
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「すみません」というのは発音しにくいので、「すいません」とよく言いますね。マ行の言葉は発音が難しい言葉なので、こういう形になったんだと思います。それに実際、「すみません」という言葉はあまり使われておらず、「すいません」のほうが一般化されています。目上の方には使うこともありますが、普段の生活で「すみません」を使うことはほとんどないと言っていいと思います。 昔から言葉というのはどんどん変化してきています。実際、半世紀前までは使われていたような言葉が使われなくなったり、新しい言葉が増えたりと、言葉は常に変化し続けています。それは発音に関しても同じで、発音しにくい言葉は段々発音しやすい言葉に変化していっています。 新聞は一般人を相手にしているので、正確な言葉よりも、より親しんでいて、自然に聞こえる言葉を選択しているのではないでしょうか?
お礼
ありがとうございました。 私は「すみません」が発音し難いとは思いませんが、若いひとが「すいません」と覚えてしまっていれば「すみません」は発音し難いことになるでしょう。言葉が時代と共に変化していくのは避けられませんが、正しい語法を守り・啓蒙するのも新聞の役割の一つではないでしょうか。
辞書は人間を縛れないということの証でしょう ( ^^ 「すいません」 - goo 辞書 http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%A4%B9%A4%A4%A4%DE%A4%BB%A4%F3&kind=jn&mode=0&kwassist=0
お礼
ありがとうございました。 すいません(すみません)を使う場面、意味、気持ちについて勉強になりました。
お礼
詳しい解説をありがとうございました。 国語にしろ英語にしろ文法というものが苦手な私には大変勉強になりました。おっしゃる様に多くのひとが使って一般的になるのは寂しい気もしますが「歌(言葉)は世につれ世は歌(言葉)につれ」ということでしょうか。でも古い人間としてはあまり変わった語法が蔓延するのは困ることです。