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原価計算基準についての文章の意味 2
「原価計算基準について」の第一章、四、(二)に次の『 』内のようにありますが、これの意味が分かりません。 『製品原価とは、一定単位の製品に集計された原価をいい、期間原価とは、一定期間における発生額を、当期の収益に直接対応させて、把握した原価をいう。』 質問です。 「当期の収益に直接対応させて」は、具体的に何をすることでしょうか。つまり、何のためにわざわざ「当期の収益に直接対応させて」が挿入されているのでしょうか。
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例えば保険料を1月に向こう12か月分前払いします。3月には決算なので未経過の9か月分(4月~12月)の保険料を控除して実際に経過(消費)した3か月分(1月~3月)の保険料だけを原価(費用)として損益計算書あるいは製造原価報告書に記載します。具体的にはこういう手続きをいいます。 なぜこういうことをするかというと、正しい利益を計算するためです。上の例えを使って簡単に言うと「損益計算書には売上(=当期の収益)は前年4月~当年3月までの数字が載ってるのに保険料が1月~12月なのは期間的にずれてておかしい。これでは正しい利益の計算ができない。保険料も売上と同じ3月までの分にする(=対応させる)べきだ」という考え方を原価計算論を含む会計学ではするわけです。数直線を書くとわかりやすいです。会計期間4月~翌年3月の数直線を1本、その下に、保険期間1月~12月の数直線をちょっとずらして書きます。そうすると1月~3月の部分が重なります。この重なった部分の保険料が「当期の収益に直接対応する原価」です。4月~12月の保険料は翌期以降の収益に対応させます。つまり収益(=売上)も原価(=保険料)も同じ4月~翌年3月の範囲内のものでなければダメです、ということです。言い換えれば収益に合わせるために原価(費用)を限定する手続きと言ってもいいかもしれません。そうしないと「4月~翌年3月までの期間」の利益の計算にはならないからです。ちなみにこういう考え方を「費用収益対応の原則」といいます。支払った保険料を当期と翌期に割り振ることを「原価(費用)配分の原則」といいます。
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- himara-hus
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内容は、#2さんが言われるとおりで、当期利益を正しく出すための原則論が書かれています。 例えば、来期に売り上げられる製品原価は、製品の資産(棚卸資産)の形で来期に費用が行きます。 当期に発生した期間原価(費用)は、今期売上分と来期売上の製品のためにかかった費用が有ります。そのため、来期製品にかかった費用(期間原価)については、来期に費用を送り込み(今期に処理しない)、「当期の収益に直接対応させて」処理しなさいということです。 どこまで細かくきちっとやれるか、やるかは別の話です。
お礼
質問した文は、会計の御専門の方がお読みになればすぐ分かる文章なのでしょうが、門外漢が読むと「一体何のことだろう」と思ってしまいます。 でも、そんな人間に理解させるために「原価計算基準」は書かれたのではないですよね。そんなところまで説明していたら教科書になってしまいますよね。 御説明いただき、よく理解できました。 有り難うございました。
- ok2007
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(二)の第3文にあるとおり、通常、販売費および一般管理費が期間原価となるため、これと当期収益(例えば当期の売上)との関係を考えれば、ある程度見えてくるかもしれません。
お礼
そうですね。 よく分かりました。 有り難うございました。
- kawaminami
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損益計算書はご存知のように 売上高 ××× 売上原価 ××× 売上総利益 ××× 販売費および一般管理費 ××× 営業利益 ××× となっています。 このうち、売上高と売上原価(当期製品製造原価)との関係は 個別的対応とか直接的対応関係にあります。もう少しわかりやすく いえば、売上原価は売上高を獲得するために直接的に犠牲となった 費用(原価)であるという意味です。 なので、当期に収益(売上高)に直接対応させてとなっている のではないでしょうか。 ちなみに、売上高と販売費および一般管理費との関係は間接的関係 です。
お礼
「原価計算基準」は素人には本当に難しいです。 でも、お教えいただいてよく理解できました。 有り難うございました。
お礼
そういうことなんですか。よく分かりました。 この質問をする前にだいぶ考えてはみたのですが、自分ではいくら考えても御回答のような内容は思い浮かびませんでした。でも御説明いただくと確かにそのとおりですね。 有り難うございました。