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To Kill a Mockingbird (アラバマ物語)と1930年
アラバマ物語という本を読んでいます。(To Kill a Mockingbird) 日本でも有名な本だと思うのですが、読んだ事がある方に質問です。(読んで無くても分かる方にも!) この物語の舞台は1930年代のアメリカですが、1930年代といったら世界恐慌真っ只中です。そこで、本の中で世界恐慌の影響が現れている部分などがあれば教えてください。
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- yuru186
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こんにちは。 僕は、大学の英語の授業でこの作品を読んでいます。 その授業の中で、ちょうど「世界恐慌」との関連性について先生が触れていたので、端的にお話したいと思います。 まず、この物語の舞台は、作者による仮想の街ですが、深南部(Deep South)のMaycombです。 当時、その深南部に属するアラバマ州は「綿」の主な生センチでした。 しかし、世界恐慌により綿の流通がストップしてしまい、まだ不完全であったReconstruction(再構築:南北戦争後の北部による南部の再建施策)の為に、北部以上に経済的ダメージを受けました。 そのような状況がわかる例を何個か挙げたいと思います。 まず、Scoutが初めて学校に行って、担任教師Mrs.Caroloneが話した猫の物語に対する生徒たちの反応です。著作権の関係上、そのシーンを引用するわけにはいかないのですが、現実離れしたおとぎ話は、厳しい現実を忘れさせてくれるようなものとは受け取ることはできないのです。 ここに、まず、世界恐慌の影響が見受けられます。 また、担任教師Mrs.Caroloneがアルファベットを黒板に書いて、スカウトに読ませたシーンですが、そこでも、すでに字を読める生徒がたくさんいた。というのは、家の仕事が忙しく、学校に来れない生徒が、二年生に上がれず、またScoutと同じ一年生をやっているのです。つまり、人を雇うような余裕のない家が、子供までも仕事に駆り出しているのです。それほど、経済が大変な状況なのです。 次に、Scoutと同級生の家族、Cunninghams(カニンガム家)の状況です。普通、昼食は、家に一旦帰って食べるか、売店などで買うものです。しかし、カニンガム家のWalter(ウォルター)が買うお金がなかったということです。 Ewells(ユーウェル家)も、世界恐慌の影響で、白人の割に貧困な生活を送っていると思われます。このような白人たちを、Poor Whiteといいます。そのことは、彼らの使う英語からも容易に想像できます。 例は、原書の英語版をお読みになっているならお分かりでしょうが、日本人が学校で習うような文法一本の英語では全く理解できないような英語がたびたび登場します。I amをI areとか言ったり、seeの過去形をsawではなくseenを使ったり、絶対裁判のような場で使わない表現を使ったり・・・つまり、高等教育を受けていないのです。これも、Cunninghamsと同じような傾向を感じられます。 以上が、僕が大学での授業での開設を参考に考えた回答です。 正直、南北戦争後の再構築(Reconstruction)の影響と、頭の中でこんがらがってしまっていて、その影響ばかりかもしれませんが、参考にしていただければ幸いです。 それでは、失礼します。
お礼
お礼が遅くなってすみません;; とても詳しい回答、本当にありがとうございました。 回答してくれる人が誰もいなかったので、久しぶりにチェックしたら びっしりと長い回答があったのでビックリしました。w なるほど。。。何気ない設定と思っていたようなところまで作者はきっちり何かを練りこんでいたのですね。。。。 丁寧な回答、ありがとうございました。