- ベストアンサー
中古車市場の取引
中古自動車の取引において、 品質の良い自動車の潜在的売り手の留保価格は100万円であり、10人いる。 品質の悪い自動車の潜在的売り手の留保価格は20万円であり、同様に10人いる。 買い手はの支払い意志額は、 品質の良い自動車には120万円 品質の悪い自動車には40万円 である。 買い手は、潜在的売り手の半数が品質の良い自動車を保有しており、もう半数が品質の悪い自動車を保有していることを知っているが、自分の買おうとしている自動車の品質は分からない。 このとき、実際に取引が成立する自動車の台数は何台かとあるのですが、どのように考えればよいのかわかりません。 どなたかお分かりになる方がいらっしゃれば、解き方、ないしはヒントだけでも教えていただけると助かります。 よろしくおねがいいたします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
一応経済学を専門としている立場から答えさせていただきます。 この問題はいわゆる「逆選択(adverse selection)」の問題です。 逆選択についての詳しい説明は下のURLを見るなりググるなりしてください。 さて、この問題の回答ですが、ポイントは 「買い手は、潜在的売り手の半数が品質の良い自動車を保有しており、もう半数が品質の悪い自動車を保有していることを知っているが、自分の買おうとしている自動車の品質は分からない。」 というところです。 すなわち買い手は自分が買う車の品質がわからないので、買い手の支払い意志額の期待値をとり、120万×1/2+40万×1/2=80万 を支払う意志を見せます。 ここで問題の条件より 「品質の良い自動車の潜在的売り手の留保価格は100万円であり、10人いる。品質の悪い自動車の潜在的売り手の留保価格は20万円であり、同様に10人いる。」 ということなので、 売り手の支払い意志額は、品質の良い自動車の売り手の留保価格である100万円を下回り、品質の悪い自動車の売り手の留保価格を上回っています。 したがって、この価格で売ろうとするのは品質の悪い自動車の売り手のみとなります。 その結果、品質の悪い車のみが10台取引されることになります。 以上がおそらく解答かと思われます。(逆選択の問題は結論が決まっているのです) 別のところで質問をいただきましたが、これから大学院を受けられるということなので一つオススメの参考書をあげておきます。 ミクロは武隈慎一「演習ミクロ経済学」(新世社)がわかりやすいかと思います。 マクロは中谷巌「入門マクロ経済学」(日本評論社)とその演習書である大竹文雄「スタディガイド入門マクロ経済学」が良いと思います。 あと、またわからないところがあったら聞いてくださってかまいませんよ。答えられる限りお答えします。 それでは、試験頑張ってください!
その他の回答 (2)
- menchi-06
- ベストアンサー率41% (17/41)
> 買い手は、確率論におちいらない限り、品質の良し悪しが分からな > い場合、40万円までしか出さないので、仲人者も40万円で売る > しかないということですよね? はい、設問を読んでいて、そのように考えました。 > 仲人者が品質の良し悪しを知っていることを前提としているような > 気がし、すると100万円で仕入れた自動車をわざわざ40万円で > 売る必要があるのかといういう思考に至ってしまいます。 仲介人が品質を知っている事は当然です。100万円で買って40万円で 売る必然性ですか。指摘されたように矛盾しますね(笑) でも、13台までなら確実に買ってもらえるし、わずかながら利益が出 るので、100万円車は3台しか仕入れません。(笑) > ちなみにmenchi-06は、13台が解答になるだろうとお考えという > ことですか? もう少し考えるべき要素がありそうです。13台というのも一回答と して良いと思いますが、20台全てを効率よく売る方法があるのかも しれません。確率論も必要かと...。 失礼ですが、質問者様は学生で、この質問は宿題か何かですか? 私は全くの素人です。あとは自分で頭をひねるなり、指導を受けて いる教官に相談してみるのがいいですよ。 頑張って自分の答えを引き出してみて下さい。
お礼
>menchi-06さん ご丁寧な回答ありがとうございます。 とても助かります。 私は学生ですが、この問題は宿題ではなく、院試の過去問です。 院試だから、解答も公開されていませんし、この大学の問題は全般的に経済学の知識よりも、発想力を問う問題が多く、経済学のテキスト、問題集などから似た問題を探しましたがまったく見つからず困っていましたので、こちらに公開させていただきました。 おそらく、この問題も知識がなくても発想力で解ける問題だとは思うんですけれども、なかなかどうして分かりません。
- menchi-06
- ベストアンサー率41% (17/41)
まったく経済学等をかじった事がないので参考にならないかもしれませんが.、と前置きしておきます。 おそらく、損益の分岐点をさぐるのかと思いました。 仲介者が、売り手から買い手に処分していくのですから、損害を出さ ないようにしなければならないです。 例えば、全ての車を20万円で売る事を考えます。 20万の車を1台40万円で10台全て売れば200万円の利益がでます。 100万の車を1台40万円で売れば60万円の損害が出ます。 200万の利益があるので、3×60万円=180万円の損害ですが、 トータルで20万円の利益がでます。 つまり、20万円の車10台と100万円の車3台を陳列して、1台40万 円で売ると商売になります。 上記の場合、買う側も売る側も、仲介する人も損をしません。 しかし、買い手が40万or120万の支払い意思を持っているのですか ら、多少値段を上げてハズレをひかせることも考えられそうです。 こんな感じで突破口になりますか?
お礼
>menchi-06さん ご回答ありがとうございます。 なるほど、仲人者を通すとは思いつきませんでした。 すると、買い手は、確率論におちいらない限り、品質の良し悪しが分からない場合、40万円までしか出さないので、仲人者も40万円で売るしかないということですよね? ですが、この場合、仲人者が品質の良し悪しを知っていることを前提としているような気がし、すると100万円で仕入れた自動車をわざわざ40万円で売る必要があるのかといういう思考に至ってしまいます。 申し訳ないのですが、いまいち理解できないので、menchi-06さんの考え方をもう少し詳しく教えていただけると助かります。 よろしくおねがいいたします。 ちなみにmenchi-06は、13台が解答になるだろうとお考えということですか?
お礼
>ohirasan ありがとうございます。 本当に助かります。 逆選択の問題だったんですね。 こんなに単純だったとわ思いませんでしたw テキストは経済学を始めたときから、 武隈先生のミクロとその演習、マンキュー先生のマクロの上下巻と大竹先生のスタディガイドを使ってきました。 現在は、中谷先生のマクロ、井堀先生のミクロ、マクロを読んでいます。 後は国II、地上、国Iの問題を演習として解いています。 これ以上は広げない方が良いですかね? お言葉に甘えてしまって申し訳ないのですが、ではお時間が許すときで構いませんので、上の方にアップさせて頂いた政府財政モデルと企業行動の問題にも目を通していただけないでしょうかよろしくお願いいたします。