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蘇我蝦夷、と蝦夷地、は同じ意味?蘇我蝦夷の時代には「蝦夷」ということばに侮蔑の意味はなかった?
「蘇我蝦夷」と蝦夷地は名称が同じです。蝦夷地は蘇我蝦夷と関係がありますか? 蝦夷地の蝦夷という語は侮蔑的呼称であると読んだ覚えがあります。まさか侮蔑的な言葉を人の名前にするわけはありません。ということは、蘇我の時代には侮蔑的ではなかったのですか?
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Wikipedia「蘇我蝦夷」の項に「名称」についての論争がかなり詳しく触れられていますね。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%98%87%E6%88%91%E8%9D%A6%E5%A4%B7 「蘇我毛人」が本名であったという説は面白そう。「夷」という字は野蛮人の意で軽蔑のニュアンスが含まれます。聖徳太子の国書に対し隋の煬帝が「蛮夷の書、無礼なる者あり」と激怒したことはよく知られています。「毛人」を「蝦夷」と書き換えたのは軽蔑のニュアンスを付け加えるつもりだったのか微妙ですね。中国でも、あの管鮑の交わりで有名な管仲も本名は夷吾(いご)、「夷」という字がついていますね。昔の人はどういう字を使うかにはあまり頓着しなかったのかも。
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- sekai_s2
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馬子・入鹿の2人の名前を組み合わせると「馬鹿」になります。また蝦夷の名前も侮辱的な蛮人を示す卑しいものです。こんな名を祖父・親・子で付けるわけはありません、政争に敗れ本当の名は抹消され、卑しい名前をつけられたのでしょう。 蘇我氏の正体はヤマト王権に先立つ九州王朝の天皇家であり、政変は695年だったという説もあります。
蝦夷に関しては、名前に関する史料がないため、未だ謎のまま・・・研究中といったところでしょうが、息子の入鹿に関しては、本名とは別の差別用語が名前に記されている事がわかっています。 当時、巨大なクジラの事を「勇魚(いさな)」と呼んで、大きくて勇敢なというイメージを持っていたのに対し、漁場を荒らしてばかりいる乱暴者の小型のクジラの事を困ったヤツといったイメージで「入鹿(いるか)」と呼んでいました。 今風に言えば「雑魚(ざこ)」みたいな感じだと思います。 蘇我入鹿は「蘇我太郎鞍作(くらつくり)」と呼ばれていましたが、乙巳の変の勝者である藤原一族が書いた「日本書紀」などには「入鹿」という名前で登場します。 ・・・なので、ちゃんとした史料は残っていませんが、父の蝦夷に関しても同じように名前が変えられているのではないか?と(個人的には)思っています。 この時代、国家へ反逆した人物が正史とされる書物で名前を変えられる事は、処罰の一つであったようで、奈良時代に道鏡と対立した「和気清麻呂(わけのきよまろ)」が失脚している一時期「別部穢麻呂(わけべのきたなまろ)」と表記されていた事は有名です。 彼は、道鏡の失脚後に政界に復帰するので、清麻呂に戻りましが、そうでなければ穢麻呂のままだったかも知れません。 有名な「柿本人麻呂」も、万葉集では人麻呂ですが、歴史の記録には「柿本猿」と書かれていて、原因は不明ですが死刑となってこの世を去った事がわかっていますので、やはり罪を犯したために、名前を変えられていると思われます。
- aburakuni
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#2さんの仰る様に、様々な論議があるので今正解というのは断言できないですね。 元々、正史というのは一種のプロパガンダで、大きな事実は概ね書かれた様であっても、その内容については極めて疑わしいものが殆どです。 大化の改新のエピソードの殆どは、朝鮮半島の歴史から取ってきたものであり、最近の教科書からは除かれつつあると聞いています。 中華思想の元で使用された「倭」や差別思想からの「穢多」という言葉は違いますが、通常固有名詞の意味あいと言うのは後から付け加えられて行くもので、「入鹿」の方から判断すれば「蝦夷」が態々蔑称に書き換えられた可能性は低いと思いますが・・・。
- onbase koubou(@onbase)
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「えみし」とは元々は「力の強い人」の意で蔑称ではなかった、ようです。 それが「東国に住むまつろわぬ人々」を「えみし」と呼称するようになり、この「えみし」に「蝦夷」の漢字をあてて蔑称にしたとされています。 蘇我蝦夷の時代に「えみし」が蔑称であるか否かは微妙なところです。 また奈良時代に「佐伯今毛人(えびす)」という人物もいて、この人物には特に貶められなければならない理由もないそうです。 このようなことから蘇我蝦夷が蔑称なのか、そうでないのか、あるいは別の名前があったのかというのは古代史の研究テーマのひとつとなりえるものなので現段階では「正答はない」とも言えます。 ちなみに「蝦夷地(えぞち)」は中世から近世にかけての現在の北海道地方を指す地名ですので「蝦夷(えみし)」とは同一ではありません。
- Nankitsu555
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わざと悪いものの名前を付けることで厄除にしていたという説があります。 また、蘇我蝦夷の本当の名前は大化の改新後抹消され、新しく卑しい名前をつけられたという説もあります。