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帝国海軍軍艦の乗組員の階級と指揮系統
帝国海軍の軍艦の乗組員の階級と指揮系統についてご教示ください。 最高責任者は艦長だと思いますが、以下の階級はどうなっていたのでしょうか? また指揮系統についてですが、攻撃の最終判断は艦長が下すものだと思いますが、 様々な意見を艦長に具申するのはどういった階級の人だったのでしょうか?
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ご質問はこの欄で答えるのは難しいので、下記の本でも読んでみてはどうでしょうか。多くの疑問が解けるはずです。 帝国海軍士官入門 ネーバル・オフィサー徹底研究 光人社NF文庫 http://www.7andy.jp/books/detail?accd=31863760 軍鑑の中の指揮系統は、兵科と機関科に大別され、さらに兵学校出の士官と水兵から叩き上げた特務士官では任務が異なります。副長は、艦長の代理、艦のナンバー2、艦長の補佐役と言うより「艦の保全の責任者」的な役割を担います。 「指揮系統についてですが、攻撃の最終判断は艦長が下すものだと思います」 例えば、連合艦隊司令長官が、戦艦長門(第一艦隊第一戦隊)に坐乗して、アメリカの戦艦艦隊を捕捉して今や砲撃戦が開始されようとしているとします。長門は第一戦隊の先頭にあり、連合艦隊司令長官が第一艦隊・第一戦隊を直率しています。 長門の艦橋には下記の人たちがいます。他にもいろんな人がいますが省略します。 連合艦隊司令長官 連合艦隊参謀長 長門艦長 長門砲術長 長門砲術長「敵の先頭艦はメリーランド型。距離***です」(部下の報告を受けて、艦長と参謀長へ報告) 連合艦隊参謀長「長官、砲撃開始の時期と認めます」 連合艦隊司令長官「うむ。砲撃開始せよ」 長門艦長「砲術長、撃ち方はじめ。目標は敵の一番艦」 長門砲術長「試射はじめ」 号令の流れはこんな感じです。昭和10年代の長門の場合、砲術長が「敵の先頭艦はメリーランド型。距離***です」と言っている段階で主砲の砲撃準備は全て整えられており、各砲塔がその時の目標を追尾しています。艦橋で引き金を引けば、特定の砲、もしくは全ての砲が発砲する仕組みになっています。まずは試射から始め、敵艦に命中弾が期待できる状況になったら本格射撃に移ります。 第一戦隊の他の戦艦では、旗艦の様子を注視しています。また、随時信号旗や発光信号で旗艦から連合艦隊司令長官(第一艦隊司令長官と第一戦隊司令官を兼ねる)の指示が伝えられます。 2番艦以下の艦長は、旗艦が発砲した瞬間に 「砲術長、打ち方始め。目標は敵の*番艦」 と号令し、後は旗艦と同じ流れになります。 2番艦以下が敵のどの艦を砲撃するかは、事前に決められているか、旗艦から司令長官から指示されます。 なお、これに近いことが大東亜戦争で起きたのは 「バタビア沖海戦」 「アッツ島沖海戦」 の2回くらいで、日本とアメリカの戦艦部隊が撃ち合う場面は一度もありませんでした。「滅多に起きるとは思えず、現実には起きなかったことが仮に起きたとすれば」という仮定の話です。 このケースでは、攻撃の最終判断は「参謀長の補佐を受けた連合艦隊司令長官」が下します。艦長の任務は「日頃乗員を良く訓練し、自分のフネの機械的な状態を最良の状態に整え、少しでも早く敵に命中弾が与えられる状況を作っておくこと」です。戦艦の任務は「自分が沈められる前に敵を沈めること」ですから。 ご質問のホンの一部について答えただけでこれだけ長くなりました。他については、先に紹介した本でも読んで勉強してください。
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- buchi-dog
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「1.距離の単位はなんだったのでしょうか?(メートル、キロ、マイルなど)」 敵との砲戦距離は「メートル」で測ったようです。 「2.距離の測定は目視(双眼鏡)か機械(レーダー)かのどちらで行われたのでしょうか?」 測距儀という「距離を光学的・機械的に測定するための巨大な双眼鏡みたいなもの」が戦艦のメインマストの高い所に設置されていました。破壊された場合に備えて、より小さくて性能が落ちる予備の測距儀が、後部マストの所や各砲塔にも装備されていました。
お礼
度々のご教示ありがとうございました。
- buchi-dog
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No3です。 「連合艦隊司令長官は、確かに第一艦隊の司令長官を兼ねていたのですが、太平洋戦争時には、第一艦隊司令長官の兼任を解かれ、連合艦隊司令長官選任なっています。」 大正の中頃までは、連合艦隊というのは常置の組織ではなく、1年のうちの半分くらいの期間だけ「連合艦隊」が編成され、戦艦を主戦力とする第一艦隊司令長官が連合艦隊司令長官を兼任しました。 大正の中頃から昭和の中頃まで、連合艦隊が常置の組織となり、連合艦隊司令長官が第一艦隊を直率するのがずっと続きました。この場合、どういう辞令が出ていたのかは存じません。 大東亜戦争海戦直前に、「航空部隊が増加してきて、連合艦隊司令長官が戦艦から成る第一艦隊を直率して陣頭指揮する」のが非現実的だと分かってきました。そこで、第一艦隊司令長官を連合艦隊司令長官とは別に置き、連合艦隊司令長官は適当な軍鑑(大東亜戦争開戦時は、瀬戸内海の柱島泊地に停泊する戦艦長門)に司令部を置き、そこから連合艦隊全体を無線で指揮するようになりました。 大東亜戦争中、結局、連合艦隊司令長官は一度も最前線で戦闘を直接指揮することなく終わりました。私見では、連合艦隊の内地所在の動ける水上艦艇全てを動員して、大和以下の艦隊を沖縄に送ったとき、連合艦隊司令長官(豊田副武大将)が大和に座乗して陣頭指揮するべきだったのではと思いますが、史実ではそうなりませんでした。 私がNo3で書いた 「例えば、連合艦隊司令長官が、戦艦長門(第一艦隊第一戦隊)に坐乗して、アメリカの戦艦艦隊を捕捉して今や砲撃戦が開始されようとしているとします。長門は第一戦隊の先頭にあり、連合艦隊司令長官が第一艦隊・第一戦隊を直率しています」 という状況は、昭和10年ごろの日本海軍を想定しています。洋上での飛行機の力がごく微弱だった頃の話です。
- buck
- ベストアンサー率14% (97/678)
誤った回答があるので。 まず、巡洋艦の艦長は中佐でなく、大佐です。 連合艦隊司令長官は、確かに第一艦隊の司令長官を兼ねていたのですが、太平洋戦争時には、第一艦隊司令長官の兼任を解かれ、連合艦隊司令長官選任なっています。 でご質問への回答ですが、戦艦の場合限定で。 艦長(大佐) 副長(中佐) 各術科の長(中佐) 例 砲術長 航海長 運用長 etc こんな具合です。
- agboy
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既に正答があるように、戦艦、空母、の艦長は大佐、巡洋艦の艦長は中佐、駆逐艦や潜水艦の艦長は少佐級(例外除く)と大雑把に考えて宜しいかと思います。 艦橋に詰めている人は尉官級以上が主であって、尉官以上が『将校』と言われる階級の人でした。 また、見張りについては航海長の帷幄下にあったと思います(記憶によるもので確証無し。間違えていたらゴメンナサイ) また、最後の段のご質問の >様々な意見を艦長に具申するのはどういった階級の人だったのでしょうか? については、参謀がいないのですから、個々の艦については、事実の列挙『~被爆』『~浸水』だけであった可能性が高いと思います。 艦長と言えど、軍隊の一部であって、勝手な行動は許されません。戦闘力を失ったと思った時点で、個々の報告を聞いて『戦務ニ耐ヘズ、戦線を離脱ス』と司令官に伝える事が精一杯ではなかったのかと想像します。
>艦長、副長、航海長などは役職名となるのでしょうか? そのとおりです 追加質問について 私も戦争経験があるわけでなく、今までそこまで興味を持ってなっかたのでうろ覚えですが、航海科の中に「見張り員」や「電測員」がいたと思います。でこれらをまとめていたのが「掌帆長(先任兵曹長)」だったと思います。
船の種類でも若干違うと思いますが。 艦長の下に通常「副長」がいます。 その下に「航海長」「機関長」「砲術長」「主計長」などがいます。 で、当時は艦隊行動が主だったと思いますが、その場合艦隊司令長官が攻撃の判断を行います。それを発光信号などで傘下各艦に伝えていました。司令長官に意見具申するのは主に艦隊幕僚長や各参謀です。 また、複数の艦隊が一度に行動する際は、先任指令が全体の指揮を執ります(海兵の卒業年次)。 また、単艦行動のときは艦長が判断して攻撃しますが、意見具申するのは砲術長や航海長ということになります。 なお、階級というのは「大佐」や「中尉」などを本来指します。 戦艦や空母クラスだと「大佐」が艦長になります。
補足
ご教示ありがとうございます。 >階級というのは「大佐」や「中尉」などを本来指します。 艦長、副長、航海長などは役職名となるのでしょうか? 追加質問ですが、敵機や敵艦の接近状況を把握する任務は、どの役職の人が担当したのでしょうか?
補足
ご教示ありがとうございます。 >「敵の先頭艦はメリーランド型。距離***です」 追加質問が2点あります。 1.距離の単位はなんだったのでしょうか?(メートル、キロ、マイルなど) 2.距離の測定は目視(双眼鏡)か機械(レーダー)かのどちらで行われたのでしょうか?