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アリストテレス

「範疇論」「命題論」「分析論前後書」の本を探しています。 岩波全書に存在するのは確認していますが、希少な本のようで、市販されているものが見当たりません。 容易に手に入れられる出版物は無いでしょうか? ご紹介くださいますよう、お願いいたします。 また、これらの理論は、読む必要があるでしょうか(時代遅れ的な内容か)? よろしくお願いします。

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  • ベストアンサー
  • fladnug
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回答No.1

 岩波書店のアリストテレス全集1巻が適切でしょう。『カテゴリー論』『命題論』『分析論前書』『分析論後書』が一辺に入っています。高い本ですが、今でも書店に注文すれば手に入るのではないでしょうか。私は持っています。  岩波全書のシリーズに『カテゴリー論』『命題論』『分析論前書』『分析論後書』は無かったのではないでしょうか?これは現在古本でしか手に入らないでしょうが、筑摩書房の世界古典文学選集16巻に『カテゴリー論』『命題論』が収録されています。  各文献の価値についてですが、古典として充分な価値があることは疑いありません。ただ、個人的には、『カテゴリー論』はあまり面白味はないでしょうか。『形而上学』の6巻から7巻の議論に点在するカテゴリーの話の方が実体と関連づけて論じられているので面白かったと思います。  『命題論』は、序盤部分が面白いでしょうか。アリストテレスが、ロゴスの概念を一番丁寧に論じているのは此処だと思います。ここで論じているロゴスの概念は『詩学』にも見られるので、アリストテレスのロゴス観の基本だったのでしょう。ハイデガーも『存在と時間』の序論でロゴスの概念を研究するとき『命題論』を引き合いに出してます。私はそこでのハイデガーのロゴス解釈の誤り自体が、彼の形而上学批判(後のポストモダンにおいてロゴス中心主義批判などともてはやされるもの)の誤りの一角をなしていると思うので、命題論の前半でアリストテレスがロゴスをどう論じていたのかを見ておくのは結構意味のあることだと思います。  『分析論前書』は、三段論法について延々と論じていて、正直、現代論理学を知っている者としてうんざりですが、論理学史に興味があるのでしたら外せないのではないでしょうか。  『分析論後書』は、「学知(エピステーメー)」と、原因、理由を用いた説明との関係を論じたもので、人間の意識を引っ張り出してくる近代の認識論とは違った在り方の認識論を見ておくには、良い例だと思います(ただ当たり前すぎることが書かれている感じもありますが)。  『前書』と『後書』はもしかすると内容が逆だったかも知れません。

kanpyou
質問者

お礼

ありがとうございます。 岩波のサイトでは「品切れ」となっています。 岩波文庫で出版されていないものを探しているのですが、なかなか見当たりません… 非常に参考になりました。 機会がありましたら、入手してみたいと思います。