すでに下の人がかなり詳しく回答していますが・・
えっと、これは「連ね」と「相接す」の解釈が問題ですね。
まず、「連ね」というのは、日本語表現にもあります。辞書だと「一列に並べ続ける」となっていますから、そういった状態です。例を挙げれば、列席(席を連ねる)などがあります。「席を密集させてずらりと並べている」状態(もしくは、~する、としてそういった会に参加すること)ですから別に席同士が鎖でつながっているわけではありませんね。
この場合は「連環」の連とするには無理があると思います。やはり単純に密集していると考えたほうがよいでしょう。
さて、次に、「首尾相接す」という表現ですが・・・
漢文というのは、紙が存在しなかった(もしくはものすごく高価だった)ころの名残で、文章を異常に省略するのです。つまり省けるところはとにかく省きます。
つまり、この文章の場合「首尾(が)相接する(ほど密集している)」ということになります。
漢文の基本ですが、漢文を読む際は読み仮名以外にもいろいろな部分を補ったほうが、意味が取れます。これは結局、省略できるところをとにかく省略する書き方が多いからです。
今回の文の場合、前の「曹ノ軍方ニ戦艦ヲ連ネ、首尾相接ス」は、少しずつ訳すと・・
まず、「曹ノ軍」は「曹操の軍」となります(すでに操の字が省略されていますね。史略をこの場面まで通読しているネイティブ相手には、書かなくても確実にわかるからです)。
次に「方ニ」これはどうも学校では省いちゃったらしいのですが、「四角に」といった感じです。方という一文字で、四角の意味があります。日本でも四角の少し残っていますね(正方形、長方形など)。この場合、「四角に」というよりは、四角のような感じで(つまり、縦横に広く)、といったような意味で取ったほうが自然でしょう。
「戦艦ヲ連ネ」これは、上でも言ったような感じです。
最後の「首尾相接ス」は上で解説しましたね。比喩的な表現です。
つまり「曹ノ軍方ニ戦艦ヲ連ネ、首尾相接ス」は「曹操の軍は四角(縦横に広く)のような形に戦艦を並べて、首尾が相接するほど密集している」という感じです。
つまり、船団が縦横に相当密集していたということですね。
丁寧に訳すとだいぶ文字数が増えますが、漢文というのはそれだけ省略に省略を重ねた文章である、ということがわかっていただけると思います。
お礼
ありがとうございました。 気になってしょうがなかったので、助かりました。