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アダム・スミス
アダム・スミスは幸福の前提条件に「教育の普及」と「経済生活の安定」をあげていますが、「教育の普及」はなぜですか?
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『諸国民の富』第1編第2章「分業を引き起こす原理について」より。 「様々の人の生得の才能の差異というものは、 われわれが気付いているよりも、遙かに小さいものであって… 多くの場合、それは分業の原因と言うよりもむしろその結果なのである。 …それ(人間の差異)は生得のものから生じるというよりも、 むしろ習癖・習慣及び教育から生じるように思われる」 と、こういう一節がありますよ。 国家の責務としての教育については、同じく第5編第1章に詳しくあります。 研究対象でアダム・スミスに取り組まれるのであれば、 一度『諸国民の富』を読んでみて下さい。 相当な矛盾を含む本ですし、かなり眠気との戦いになりますが、 経済学より哲学の色合いも濃いような、面白いところが結構あります。 (岩波文庫のは絶版ですので、借りるしかないのですが) あと…これは学問的根拠のない個人的な感想なのですが、 『諸国民の富』のなかには、 「未開」と「文明」を対比させる表現が非常に多いんです。 文明化された社会は、すなわち上記の分業が進んだ社会であるので、 その辺りでも、「啓蒙」のような意味の強い「教育」の陰が ちらほら見え隠れする気がします。 専門家の方の補足をお待ちしております(^^;)
お礼
ありがとうございました。『諸国民の富』とうとう『国富論』になってしまいましたね・・・