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施行の読み方
施行は「しこう」と「せこう」の二つの読み方がありますね。仏教語では「せぎょう」と読むとあり、読みの使用範囲が限定されていると思います。また「せこう」は「しこう」の法律語としての読みと、新明解第6版にあります。そこで教えてください。 (1)「せこう」の読みの使用範囲は司法界に限定されているのですか。 (2)マスコミ・放送・学校での読みは、「しこう」に統一されているのですか。 (3)どちらの読みでもかまわないと統一されていないのですか。
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「統一」するためには、法令なり答申なり、何らかの公的な根拠(基準)となるべき文書が必要ですが、それは存在しません。 「常用漢字表」では「シ」「セ」の両音を提示し、熟語例をいくつか掲げていますが、「施行」については触れていません。(下記URL参照) 学校教育でも、「施行」の語についてどちら音で読むかは決められていません。ただ、「セ」は高校で教える読みなので、中学で読み仮名試験をすれば答えは「しこう」です。ただそれは発達段階に応じた便宜的基準であり、もし生徒が「せこう」と書いた場合に×とする理由は何もありません。教師や教材作成者(私がそうです)の悩むところです。 一応、準公的な立場から書かれている記事を下に引用しておきます。参考になさってください。ただ、ここでも読み方の根拠を置いているのは多く「習慣」であり、また、新たに「施工」が出てきて話が却ってややこしくなるのですが、要点をつかみとって考えると、「施行」は、法律方面を除いて一般には「シコウ」と読む、ということでいいのではないでしょうか。 「〔問15〕「施行」は「シコウ」か「セコウ」か。 〔答〕「シ」は漢音、「セ」は慣用音である。したがって、普通には、「シコウ」と読んで、主に公共機関の事業を行うことに使う場合に多い。ただ法律方面で、「執行」と区別するため、「セコウ」と読む慣用もある。一方、工事を実際に行う「施工(シコウ)」を「セコウ」と読み、「施行(シコウ)」と区別する習慣もある。 ちなみに「せぎょう」と読めば、仏教の用語で功徳のため、僧などのために物を施すことの意になる。」 (「『ことば』シリーズ3 言葉に関する問答集1」文化庁、より)
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- merlionXX
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法律関係では、「しこう」と読むと「執行」と聞き間違うので、区別してわざと「せこう」と読む慣用があります。 マスコミ等では「しこう」のはずです。「せこう」とすると「施工」と区別がつきません。同じように「試案」の場合は「私案」と区別するため、わざわざ「しあん、こころみのあん」と誤解の無いように言うようですが、施行の場合はただの「しこう」で済ませていますね。 一般人は、ご存知の通り、ぜんぜん統一されてませんね。(笑)
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早速のご回答ありがとうございます。なるほど同音異義語が多いから、区別をつけるために、読み方を慣用的に決めていることがあるんですね。納得しました。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。問題作成者のお立場からの、詳細な内容であってよくわかりました。文化庁発行の資料や参考URLもありがとうございます。当たってみたいと思います。