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干渉光の色
ステンレスを色付けする方法として、インコ法なるものがあります。 インコ法とは,ステンレス鋼の表面に加熱酸化、化学酸化または電気化学酸化で透明な酸化膜を100~300μmの厚さに形成させ、この膜厚によって特有の色合いを出す方法です。 干渉による現象であるとは想像できるのですが、干渉なら光の入射角で薄膜での光路長が変わるので、干渉を起こす光の波長が変わる ---> つまりステンレス鋼を見る角度で色が変わると考えられるのですが、実際は一定の色をしてます。 どのように解釈したらいいのでしょうか?
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○可能性その1 … 膜内の屈折率が大きい 膜の上面の反射と下面の反射の光路差 Δ=2nd・cos(θ'') ここで、 sin(θ')=n・sin(θ'') を代入すると Δ=2nd・√(1-sin^2(θ')/n^2) ※θ':入射角、θ'':屈折角、n:屈折率、d:膜厚 例えばθ'=0°と90°での光路差の比は √(1-1/n^2) 従って屈折率が大きいほど角度による光路差の変化は少ないことになります。 酸化被膜の屈折率が実際にいかほどか知りませんが…。(#4さんにさらに補足すればn=2の膜では1.15倍。) ○可能性その2 … ラフネスのせい 表面のラフネスのせいで、実は見ている色は様々な角度での干渉の平均を見ているのではないか?。 もしそうなら、見る角度を変えてもあまり変化が見られない。 (酸化被膜による着色はつや消しっぽくないですか?。鏡面光沢を保った被膜であれば角度による変化はより明確かも知れません。)
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- paddler
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> 干渉なら光の入射角で薄膜での光路長が変わるので 垂直入射の場合に対して、入射角をいくら大きく変えてもその比が2倍になる訳では ありません(n=1.5の膜で最大約1.3倍)。 なので、薄膜中を往復する光路長(i.e. 2×膜材料の屈折率×膜厚)が可視域のある 波長の1倍程度と薄い場合は、法線に対して傾斜した光線に対してもそれほど干渉色 は変化しません。この光路長が可視域の波長の3倍程度以上になると、ちょっとした 入射角の違いで色の見え方が大きく変わってきます。 なのでこの場合、膜厚が薄いためではないでしょうか?
- N64
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うん、確かに、参考URLには、『また見る角度によって色が微妙に変化し、』と、書いてあります。
- Prunella
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こんにちは 必ずしも、一定の色合いではない筈です。 参考URLでも見る角度で、微妙に色合いが変化すると記載されていますし、私が見たインコ法の鋼板も角度によって色合いに多少の変化は認められました。失礼ながら、質問者さんがごらんになったのは、本当にインコ法の鋼板でしょうか? No.1の方へ インコ法はステンレス鋼(とは限りませんが)に透明な酸化皮膜を形成し、ステンレス鋼の反射光と酸化皮膜表面の反射光の干渉によって、色合いを出す方法で、色をつけているわけではありません。 原理的には、シャボン玉と同じです。
- N64
- ベストアンサー率25% (160/622)
着色しているからではないでしょうか?
お礼
着色ではなく、干渉であることは間違いないです。
お礼
確かに微妙には変化しますが、例えば、ブルーがグリーンになるほどの変化はありません。 ブルー光:450nm、グリーン光:520nmぐらいですが、この程度の波長差なら、光の入射角の違いによってどちらの光も干渉していいと思うのですが。見る角度で七色にならないのが不思議です。 1. 入射角によって光路長が変わり、干渉光が決まる 2. ただし、入射角によって反射率が異なるため、干渉光の強さが変わる 3. 上記1,2の組み合わせで特定の波長の干渉光が強くなる ということでしょうか?